ガストに潜入取材! “フェチこそ至高”トーク前編
コーエーテクモゲームス(ガストブランド)より2017年3月30日発売予定の、プレイステーション4&プレイステーション Vita用ソフト『BLUE REFLECTION(ブルー リフレクション) 幻に舞う少女の剣』。本作は、魔法少女“リフレクター”として戦う力を得た少女・日菜子が、等身大の青春を紡いでいくRPGだ。週刊ファミ通2017年1月26日発売号では、“フェチ会議”と呼ばれる場がたびたび設けられたという本作の開発現場(ガスト長野開発部)に潜入し、聞き捨てならないネーミングの会議について探った。その模様を、当記事で全文公開しよう。
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女の子、学校、異世界……
本作の力の入れどころ
──今日はいきなり押しかけてスミマセン。フェチ会議というステキなネーミングの話し合いが日々行われていると聞いて、はるばる長野までやって来ました!
細井 ようこそいらっしゃいました。そしてたいへん申し訳ないんですけれど、ゲームの発売日が迫っていますから、定期的なフェチ会議はもう終わっているんですよね(笑)。
──えーーっ!
細井 その代わり、ゲームの実機プレイをご覧いただきながら、僕たちが本作に込めたコダワリについて解説させてください。
──おお、日菜子が校内を歩いている……! さっそく突っ込んだことを聞きますが、この女子校は、描写するにあたってリアリティーを重視しましたか? それとも、男子が妄想するような、フローラルな女の園ですか?
岸田 ある意味、両方ですね。この学校は、取材に基づいて僕の母校をほぼそのまま再現したもので、教室に置かれた机や小物、黒板やホワイトボードの書き込みなど、細かいところまで実物を大いに参考にしました。なおかつ、男の夢を壊すような描写は入れていませんので(笑)、あくまでもフィクションとして、しかしどこかノスタルジーも感じられる雰囲気を楽しんでもらえればと思います。
──男はいっさい登場しないというのも清々しいですね。かわいい女の子しかいない!
細井 教師はいるけど顔は見せない(笑)。
岸田 その議論はあったんですけど、僕たちが開発に費やせる時間なり能力なりを考えたときに、女の子を描くことで一点突破したほうが、プレイヤーの記憶に残るものが作れるに違いない! 俺たちの武器はこれだ! と、力の入れどころを振り切りましたね。
高橋 モブ(脇役)の女の子にも、岸田さんがかなり力を入れていたのが印象深いです。
細井 ああ、あの子ね。岸田さんが描いた、渾身のモブキャラがこれです!(下の写真)
──お~! 確かに、モブっぽいお顔をしているけれど、これはこれで……。
細井 えっ、好みのタイプですか?(笑)
岸田 そのほかにも、図書室にいるメガネの女の子など、校内のモブキャラたちに目を向けると、顔や仕草にそれぞれ個性があったりするので、ぜひガン見してほしいですね。
──そうします! それと、校内を歩き回っていると、窓から差し込む光や、天候などの描写にも情緒的なコダワリを感じますね。
細井 まさに、そこにも力を入れました。
岸田 本作では、邦画のような雰囲気を表現したくて、一般的なゲームやアニメのビビッドな色使いとは違う、素朴な空気感みたいなものを目指しました。そのため、CG担当のスタッフとは密にやり取りしましたね。
──なるほど。そして異世界に入ると、校内とは打って変わってファンタジックな光景になりますね。しかも、かなり広い……!
高橋 はい。日菜子たちが求めるフラグメントごとに、さまざまな様相を呈する異世界を訪れることになります。エリアの総数は50以上で、アイテムなどをあちこちで見つけられますので、探索し甲斐がありますよ。
細井 これだけ広いと、画面にミニマップを表示させたほうがいいのではという意見も出ましたが、そこは高橋のコダワリで……。
高橋 ミニマップはナシです。だって、異世界の構造が手に取るようにわかったらヘンじゃないですか。最近はミニマップを表示するゲームが標準的ではありますが、本作では世界観を重視しています……ということで(笑)。
岸田 それでも、エリアの構造はそれほど複雑ではないですし、あちこちにある標識や、見るからに倒すべきっぽい敵などの目印もわかりやすいので、慣れれば迷わないかな。