公演中のエピソードもつぎつぎと披露
2016年6月~7月に上演された“舞台「戦国無双」 ~四国遠征の章~”のBlu-ray&DVDが発売されたことにともない、本日2017年2月4日(土)、東京・日本消防会館(ニッショーホール)にて発売記念イベントが開催された。
下段左から山沖勇輝さん、和田雅成さん、植田圭輔さん、秋元龍太朗さん、渡辺和貴さん
本作は、おなじみコーエーテクモゲームスの『戦国無双』シリーズを原作にした舞台作品の第2弾。石田三成を主人公に、天下統一を目指す秀吉らと毛利元就、小早川隆景らの戦いが、迫力のアクションを交えて描かれた。
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今回のイベントには、三成を演じた植田圭輔さんを始めとした多くのキャストが集結。公演中のエピソードや、舞台「戦国無双」に対する想いなどを語った。登壇したキャストは以下の通り。
石田三成役:植田圭輔さん
藤堂高虎役:秋元龍太朗さん
大谷吉継役:和田雅成さん
長宗我部元親役:渡辺和貴さん
加藤清正役:岸本卓也さん
福島正則役:章平さん
島左近役:山沖勇輝さん
豊臣秀吉役:平野勇樹さん
明智光秀役:仲田博喜さん
黒田官兵衛役:合田雅史さん
公演自体は約7ヵ月前ということで、まずは公演のダイジェスト映像を上映。キャストは独特のイントネーションで語る左近のモノマネ(「決意は伝わりましたよ」)をしたりと、ときおり茶々を入れながら和気あいあいと公演を振り返る。左近を演じた山沖さんは、ほかのキャストから頻繁にイジられる愛されキャラぶりを見せていたが、植田さんが「おっきー(山沖さん)は身体の使いかたが本当に上手いんですよ」と語ると、「最近太ってきた。別の作品で共演した杉江大志くんから、“なんでそんな身体なのに動けるんですか?”と言われた……」と、自虐ネタで笑わせていた。
『戦国無双』ならではのアクションシーンにまつわるエピソードでは、章平さんから「素手で戦うところで、殺陣師の方から“ジャッキー・チェンみたいにおもしろくやって”と言われた。そこで足をつった振りをしたら、現場が固まった……」という稽古中の秘話も。一方三味線で戦う元親を演じた渡辺さんは「俺はYouTube見て殺陣の練習を……(三味線を弾くアクションで)」とのこと(笑)。三味線を弾くアクションをBGMと音合わせしたり、ステップを取り入れてみたりと公演ごとにパワーアップさせていたが、途中で演出の吉谷光太郎氏から「ちょっとやめようか」と怒られた……というエピソードも飛び出した。
そんなキャストが印象に残っているシーンは? という話題は、なぜかモノマネ大会に(笑)。植田さんが左近の「俺の軍略、披露しましょう」を驚きのクオリティで披露したり、和田さんが「メチャメチャクセの強い、猪野広樹(毛利元就役)の“参ったねぇ”」を披露したり(いわく「めっちゃ好きでずっとやってた!」)と、盛り上がりを博した。ちなみに仲田さんが「“魚も寄りつかない”、あそこホンマクセ強い!(笑)」と語った左近のセリフは、初演“関ヶ原の章”にも登場したもの。初演の際にキャストの間でモノマネが流行り、結果的に山沖さんの演技自体もモノマネに寄ってしまった(山沖さん談)とのことだ。
ちなみに残念ながらイベントには登壇しなかった荒牧慶彦さん(小早川隆景役)は、意外にもイタズラっ子とのこと。岸本さんが出番のないときに舞台袖でモニターを見ていると、「キシタクさんなんでいまいるんですか!?」と焦らせてくる……といったエピソードも語られていた。ちなみに和田さんは、そんな荒巻さんの「殺陣のときの声が好き」。「絶対“ッハァ~!”(キー高め)って言うんですよ!」と笑顔で話していた。
本作“四国遠征の章”では、初演“関ヶ原の章”座長の安西慎太郎さん(真田幸村役)から引き継ぐ形で座長を務めた植田さん。バトンタッチにあたっては「彼(安西さん)の作り上げた形を少しでも受け継げたら」となみなみならぬ想いがあったそうで、実際安西さんが観劇した際、悔しそうな表情で「今回おもしろい、悔しいわ」と言ってくれたのがうれしかった……と、作品を背負う座長ならではの感慨を語っていた。一方“四国遠征の章”から加わった新キャストも、口々に「初演からのキャストやスタッフが温かく迎えてくれた」と印象を語る。また合田さん演じる官兵衛はつねに妖気球を携えているが、「球がね……門柱とかに乗っかっている、ふつうの電球なんですよ。最初は発泡スチロールで用意してくれたんですが、僕が“光らせたい”と言ったばっかりに(笑)。2時間ずっとあれを固定していたので、公演が終わったら右肩がめっちゃ痛かった……」と、独特の武器や衣装を再現する2.5次元舞台ならではの苦労を語っていた。
また吉谷氏によるあっと驚く演出も、舞台「戦国無双」の大きな見どころのひとつ。原作ゲームでは小さいマップにプレイヤーや敵の位置が記号で表されるが、それを舞台上で表現したいという吉谷氏の意向により、状況に応じてめまぐるしく入れ替わる、立方体の足場のような舞台装置が誕生したそうだ(この演出はかなりスゴイです。ぜひBlu-rayやDVDでご確認を!)。
合田さんが「この雰囲気があって、あの舞台が生まれたと思います。またやりたいですね」と語っていたように、終始笑いに包まれ、まさに同窓会のような雰囲気だった本イベント。座長・植田さんも「本日をもって無事に“四国遠征の章”が終わります。吉谷さんが作る作品は画が美しく、人力やパフォーマンスの美しさが魅力。一生懸命にやることで美しさが伝わるんじゃないかなと、この作品を通じて改めて思いました。そんなことを教えてくれた舞台「戦国無双」で、またお会いできたらうれしいです。そのときはここにいるメンバーが揃っていることを願っています」と熱弁し、大盛り上がりを博したイベントを締めくくった。
商品概要
◆商品名:舞台「戦国無双」~四国遠征の章~
◆発売日:2016年11月9日(発売中)
◆価格
・Blu-ray:9800円[税抜]
・DVD:8800円[税抜]
◆ボーナスディスク:バックステージ映像、アフタートーク
◆封入特典:ブックレット
◆発売元/販売元:マーベラス/東映・東映ビデオ
◆キャスト
石田三成役:植田圭輔
藤堂高虎役:秋元龍太朗
大谷吉継役:和田雅成
小早川隆景役:荒牧慶彦
毛利元就役:猪野広樹
長宗我部元親役:渡辺和貴
加藤清正役:岸本卓也
福島正則役:章平
島左近役:山沖勇輝
豊臣秀吉役:平野勇樹
織田信長役:浅井雄一
明智光秀役:仲田博喜
黒田官兵衛役:合田雅吏
真田幸村役(声の出演):安西慎太郎