ゲームでは話すキャスカに再び出会える!

 2016年9月15日(木)~9月18日(日)まで、千葉県・幕張メッセにて開催された東京ゲームショウ 2016(15日、16日はビジネスデイ)。最終日となる9月18日にコーエーテクモブースで開催された、『ベルセルク無双』スペシャルステージの模様をお届けしよう。

 本イベントには、プロデューサーの鯉沼久史氏が登場。さらにスペシャルゲストとして、キャスカ役の行成とあさん、ファルネーゼ役の日笠陽子さんが出演。実機デモを交えて、本作の魅力を語り尽くした。

『ベルセルク無双』ステージイベントで行成とあさんと日笠陽子さんが実機デモプレイで『無双』愛炸裂【TGS 2016】_01
▲左より、鯉沼久史氏、行成とあさん、日笠陽子さん。

 まずは鯉沼氏が本作の概要を解説。「27年間続いている原作のマンガ『ベルセルク』と『無双』シリーズの“最凶”コラボです。今回は原作マンガの、1巻から32巻ぐらいまでのストーリーを描いています。主人公“ガッツ”は大剣を持っていて、斬ると言うよりは斬り潰す“斬潰アクション”システムを取り入れています」と魅力をアピール。

 また「劇場版アニメの映像を120分使用し、現在放映中のアニメも、実機描画やプリレンダで再現しています。『無双』なので、ステージにおけるキャラクターどうしの掛け合いなど、ゲームだからこそ楽しめる要素が詰まった作品です」と、劇場版アニメや放送中のアニメとも関連があることを解説。

 登場キャラクターについては、「プレイアブルキャラクターは8名ですが、ストーリーを表現するために40キャラクター以上のモデルを作成しました。プレイアブルキャラクター以外は、いっしょに行動して戦闘を行ってくれます」と、キャラクターの魅力も再現していることを語った。

 ここからは、声優のおふたりにあれこれ伺っていくコーナー。まず、「キャラクターを演じる上で意識していることは?」という質問。行成さんは「キャスカは強がっているけれど、本当は繊細で、いつ壊れてもおかしくないようなキャラクター。そんな心境で戦っている娘でして、その強くない“ゆらぎ”のようなものを、ゲームの収録で追体験できました。数年前、劇場版の収録と比較して、“いまの私なら何ができるかな”と自問自答できたことがよかったですし、それを皆さんにお届けできるのが嬉しいです」と、新たなキャスカを演じていることを語ってくれた。

 日笠さんは「ファルネーゼは本当に人間らしい娘。隊長である姿を周囲に見せたく、弱さを隠して虚像を演じていますが、本当は恐ろしいものに対してビビっている、弱い人間です。そのあたりを気をつけて演じています」と、ファルネーゼの本質について語る。

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 続いての質問は、“アニメとゲームにおけるアフレコの違いについて”。行成さんは、「放送中のアニメでは、キャスカが言葉を発していない状況でした。でも今回のゲームでは、すごく久々に話すキャスカを演じられるので、嬉々として収録しました」と、収録の感想を語る。

 また「『無双』なので、攻撃のボイスにも気を遣いました。たくさんの攻撃がある中で、その攻撃はなぎ倒しているのか、それともシャープに突き刺しているのか。戦闘シーンを想像しながら、単発の攻撃にはならないよう、すべての動作が流れるように、気持ちがつながっていくように、ということを意識して収録しました」と、戦闘パートのボイス収録における秘話を明かしてくれた。

 鯉沼氏も「キャスカのセリフが久々に聞けてよかった。ファンの皆さんも、ぜひお楽しみに」とコメント。また、いまアニメを放送しているため、アニメと同じ音響会社さんを使えて、収録もやりやすかったと語る。「アニメの声と同じ声になっているハズ」(鯉沼氏)。

 日笠さんは「『ベルセルク』に限らず、ゲームはひとりで収録するんです。小さなブースに閉じこもって演じていると、自分の世界に入って熱中してしまう。なので、みんなの会話を思い出しながら、できるだけ会話をしているよう、意識しながら演じていました」と、アフレコ形式の違いに言及した。

 さらにファルネーゼについても語る。「ファルネーゼは、アニメでは基本的に戦っていません。でも、『ベルセルク無双』の収録では、攻撃するかけ声のような収録があったんですよ! すごく新鮮で、ウキウキしながら演じていたんですけれど、まさかのプレイアブルキャラクターではなかった……」と、ファルネーゼが操作できないことを少し残念がっていた。

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▲『ベルセルク無双』のボイス収録からキャラクターの内面まで、さまざまな話題に言及するおふたり。

 続いての質問は、「自身がアフレコしたゲームを遊んだことはありますか?」。行成さんは「けっこうやります。自分の芝居が、キャラクターと共に生きているかを確認したいですし、ゲームも好きなので」と解答。ふだんからゲームをよく遊んでいるそうだ。

 日笠さんは「最近だと気軽にダウンロードできるアプリが増えてきたので、そういうのはよく遊んでいます。じつは、コーエーテクモゲームスさんのゲームに出演するのは、今回が初めてかもしれない」とコメント。「『無双』シリーズには出演していないんですよ。いまからでも遅くない、『戦国無双』、『三国無双』、待ってます!」と、ほかの『無双』シリーズに出演したいと熱くアピール。もちろん、『ベルセルク無双』も発売されたらバリバリ遊ぶそうだ。

 ここからは実機のデモプレイコーナー。まずは、行成さんがキャスカでプレイ。「先ほど練習していて気がついたんですけれど、チャージ攻撃を×ボタンのステップでキャンセルできますよね。スピードタイプだと思われるキャスカですけど、この技でさらにスピーディーに戦える!」と、いきなりシステムに言及する行成さん。

 『無双』ファンのため、行成さんのプレイはとても順調。「R3で敵をロックできます。サブウェポンは方向キーで変えられて、これは速く走るスキルかな?」と、解説を交えつつ、流れるようなプレイを披露してくれた。「キャスカだからこれだけ早い攻撃をくり出していますが、これがガッツやゾッドだと、一発一発の攻撃が重く、戦略がまったく変わると思います」と、ほかのキャラクターについても指摘する余裕を見せる。

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▲流れるようなプレイでキャスカの魅力を引き出す行成さん。

 さらに行成さんは、「今回の試遊はキャラクターのレベルが上がっているから連続攻撃が続きますけど、これをいちから育てていくのも楽しい。愛着がどんどん湧いてくる!」と、『無双』シリーズの醍醐味についても語ってくれた。

 必殺技や、格闘攻撃であるフランケンシュタイナーなど、キャスカの魅力を余すところなく披露したところで、行成さんのデモプレイは終了。「私が知っている『無双』シリーズの血を引き継ぎつつ、『ベルセルク』らしさもしっかり出ている。私も原作ファンなので、すごく嬉しいですね。愛している『ベルセルク』と『無双』がこうしてタッグを組むことは、幸せなことです」と、感想を語ってくれた。

 続いて日笠さんがプレイ。今度はセルピコを使い、ファルネーゼを護衛するミッションにチャレンジ。ファルネーゼは周囲を行動しているため、必死に捜す日笠さん。「いる? いる? いた、あそこ! そこそこ!」と興奮しつつゲームを楽しみ、でも見かけた拠点兵長は確実に倒していくという、じつに『無双』らしいプレイを魅せてくれた。

 日笠さんはプレイ感覚についても触れ、「『無双』と言えば人間相手、というイメージなので、今作でモンスターのトロールと戦っていると、ちょっと不思議な気持ちになりますね」と、これまでの『無双』シリーズとは一風変わった感覚で楽しめることをコメント。鯉沼氏も「シールケは魔法が使えるので、さらに変わった『無双』体験が楽しめる」と、本作ならではの魅力をアピールした。

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▲セルピコを使いこなす日笠さん。必殺技で敵を一網打尽!

 デモプレイを終えて、日笠さんは「大興奮です。皆さんの前でプレイするのは緊張するけれど、楽しかった! ファルネーゼの姿も見られたので満足です!」と感想を語ってくれた。

 続いては、特典の紹介。本作は初回特典として、“キャスカ(水浴びVer.)コスチュームのダウンロードシリアルコード”が付属する。前から見た姿も気になるところだが、「放送で流すのはダメ」と怒られるほどだとか。ぜひ製品版でその姿を確かめていただきたい。

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▲初回特典も紹介された。製品版でキャスカの新コスチュームを堪能しよう!

 ここで、残念ながらイベント終了の時間となってしまう。最後に日笠さんは「『ベルセルク無双』楽しみですよね! 私も『無双』ファンとしてとても楽しみ。今日はプレイもできて、とっても楽しかったです」とコメント。

 行成さんは「すごく愛の詰まった、『ベルセルク』と『無双』のいいところを、そのまま受け継いでいるゲームだと思います。操作もそんなに難しくなく、疾走感や重量感など、キャラクターによっていろいろな楽しみかたがあると思います。発売まであと1ヵ月少々お待ちください!」と、語った。

 鯉沼氏は「開発現場は最後の追い込み中で、じつは今日、開発陣は誰も来ていないんです。非常にボリューミーなストーリーで、映像もいろいろ入れさせていただいてます。ぜひ期待しつつ、来月の発売をお待ちください!」とコメントし、大盛況のうちにイベントは幕を閉じた。

 いよいよ発売が迫る『ベルセルク無双』。アニメも次シーズンが来春に放送されることが決定し、しばらく『ベルセルク』をたっぷり堪能できるお祭りの時期が続きそうだ。