アジア展開を意識した表彰内容に

 2015年12月3日、東京・品川にて、PlayStation Awards(PS Awards) 2015が開催された。

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 前年の年末に催されたPS Awards 2014はプレイステーション生誕20周年色の強い開催内容だったが、2015年は、3月に中国でプレイステーションブランドの展開を始めた経緯もあり、アジアを意識したものとなった。

 表彰内容にもそれは反映されており、例年どおり100万本超の累計出荷(ダウンロード含む)タイトルを称える“Platinum Prize”や、50万超を称える“Gold Prize”のほかに、ユーザー投票で決定される“User's Choice Awards”が、“User's Choice Awards Japan”と“User's Choice Awards Asia”に分かれることとなった。また、アジアビジネスに貢献したタイトルを称える“Asia Special Award”とPlayStation Networkでの売り上げ上位タイトルを称える“PlayStation Network Awards”も新設されている。

 ちなみにプレイステーションは、アジアでは日本をはじめ、中国、香港、インドネシア、韓国、マレーシア、フィリピン、シンガポール、台湾、タイ、ベトナムの11ヵ国・地域で展開している。

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 ステージ後方に控えるブラス主体のビッグバンド“サカモト教授とthe Buggy Big Band”の演奏からアワードはスタート。ソニー・コンピュータエンタテインメントジャパンアジア プレジデントの盛田厚氏が登壇し、YouTube Liveでの生中継やニコニコ生放送による特別番組が並行して放送されていることなどに触れたあと、プレイステーション4が、10月1日の価格改定により、11月22日時点で全世界累計実売が3000万台を突破、10月と11月の2ヵ月の実売台数についても前年の約3倍売れ、アジアでもこれまでのプラットフォームを上回る勢いで普及が加速していると強調。プレイステーション Vitaは4年目になるが、9月17日にカラーバリエーションが増えたこともあり、10月と11月の2ヵ月の実売台数が前年を上回っているとし、これらもメーカー各社からのタイトルに支えられた結果と感謝を述べていた。

『龍が如く0』のアジア人気高し

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 式はジョン・カビラさんのMCと池山文さんによるアシストによって進行。前述の5部門を紹介したうえで、User's Choice Award の JapanとAsiaの同時発表となった。以下が受賞タイトルだ。

◆User's Choice Award(ユーザーズチョイス賞)
対象:ユーザーからの投票によるジャパン部門上位5タイトル、アジア部門上位5タイトル(2014年11月1日から2015年9月30日の期間で発売されたもの。プラットフォームが複数ある場合は合算) ※同一タイトルで日本語表記と英語表記が混在するのは、賞での表記にもとづく。

ジャパン部門(タイトル名/フォーマット(略称)/発売元)
・『メタルギアソリッドV ファントムペイン』/PS4・PS3/株式会社コナミデジタルエンタテインメント
・『グランド・セフト・オートV』/PS4/ロックスター・ゲームス
・『Bloodborne』/PS4/株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメント
・『ウィッチャ-3 ワイルドハント』/PS4/株式会社スパイク・チュンソフト
・『ドラゴンクエストヒーローズ 闇竜と世界樹の城』/PS4・PS3/株式会社スクウェア・エニックス

アジア部門(タイトル名/フォーマット(略称)/発売元)
・『The Witcher 3: Wild Hunt』/PS4/CD PROJEKT RED
・『メタルギアソリッドV ファントムペイン』/PS4・PS3/株式会社コナミデジタルエンタテインメント
・『グランド・セフト・オートV』/PS4/ロックスター・ゲームス
・『龍が如く0 誓いの場所』/PS4・PS3/株式会社セガゲームス
・『Bloodborne』/PS4/株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメント

 『メタルギアソリッドV ファントムペイン』、『グランド・セフト・オートV』、『Bloodborne』、『ウィッチャー3 ワイルドハント』については、同賞の日本・アジアダブル受賞となる。

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▲写真左から、コナミデジタルエンタテインメント広報宣伝本部本部長 米田恵美子氏、同社広報宣伝本部 大石次郎氏、フロム・ソフトウェア ディレクター宮崎英高氏、ソニー・コンピュータエンタテインメント プロデューサー 山際眞晃氏、スパイク・チュンソフト日本語版ローカライズプロデューサー 本間覚氏、CD PROJECT RED ヘッド オブ スタジオ アダム・バドウスキー氏、ゲームデザイナー堀井雄二氏、セガゲームス取締役CCO 名越稔洋氏、ソニー・コンピュータエンタテインメントジャパンアジア プレジデント 盛田厚氏。

『FFX/X-2 HDリマスター』がアジア特別賞に食い込む

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 続いては、前述のように3月以来の中国での正式進出を受け新設されたAsia Special Awardが発表となった。プレゼンテーターは、ソニー・コンピュータエンタテインメントジャパンアジア デピティプレジデント織田博之氏が担当。

◆Asia Special Award(アジア特別賞) 副賞30万円
対象:アジアビジネスに貢献した3タイトル。(タイトル名/フォーマット(略称)/発売元)

・『The Witcher 3: Wild Hunt』/PS4/CD PROJEKT RED
・『グランド・セフト・オートV』/PS4/ロックスター・ゲームス
・『FINAL FANTASY X/X-2 HD Remaster』/PS4・PS3・PS Vita/株式会社スクウェア・エニックス

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ウィッチャー3』では開発元CD PROJECT REDのスタジオのトップ、アダム・バドウスキー氏が登壇。「アジアの皆さまにウェスタンRPGであるこのタイトルを好きになっていただいたことをうれしく思い、スタジオを代表して感謝します。今回で『ウィッチャー3』の仲間がたくさんできたと思っています。あらためて感謝します」と述べた。

『グランド・セフト・オートV』のロックスター・ゲームスは都合が付かず欠席。

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『FINAL FANTASY X/X-2 HD Remaster』では、株式会社スクウェア・エニックスのプロジェクトマネージャー野口ショーン氏がトロフィーを受け取り、「『ファイナルファンタジー』が中国本土で初めての試みとしてフルローカライズされ、『最終幻想』として発売されました。この賞を糧に、これからも懸命に世界中の皆さまに、私たちの作品を遊んでいただけるように頑張ります」と語った。