眼前でモノクマが踊り、朝日奈さんが跳びはねる! PlayStation VRで体感する学級裁判とおしおき。『サイバーダンガンロンパVR』プレイリポート

東京ゲームショウ 2015に出展される、PlayStation VR用ソフト『サイバーダンガンロンパVR』。ひと足早く体験した、本作のプレイリポートをお届け!

●キャラクターに笑い、おしおきに怯え……

 スパイク・チュンソフトの人気シリーズ『ダンガンロンパ』。今年(2015年)11月に発売5周年を迎えるが、シリーズ最新作『NEWダンガンロンパV3 みんなのコロシアイ新学期』のプレイステーション4、プレイステーション Vitaでの発売も発表され、ますます勢いは増していく。そんな中、2015年9月17~20日(17日、18日はビジネスデイ)に、千葉・幕張メッセで開催される東京ゲームショウ 2015で、Project Morpheus(プロジェクトモーフィアス)改め、PlayStation VR用に制作された『サイバーダンガンロンパVR 学級裁判』が出展される。

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 この『サイバーダンガンロンパVR』は、VRヘッドセットを被ってプレイする『ダンガンロンパ』シリーズのデモ作品で、このまま製品化されるわけではない。だが、今回、特別にTGS前に試遊をさせていただいたところ、まさに“未来”と呼べるデキの作品になっており、大きな可能性が感じられるものだった。本記事では、その先行体験した『サイバーダンガンロンパVR』のプレイリポートを掲載。読むのと、実際に体験するのとでは大きな違いがあるため、体験できる人数に限りはあると思うが、この記事を読んで興味を持った方は、ぜひ体験していただきたい。

●VRヘッドセットを通じて入る“希望”と“絶望”の世界

 PlayStation VRをかぶると、眼前に広がるのは暗い謎の部屋。学校の机や、裁判場の模型などがあり、モニターの光が部屋をぼんやりと照らす。奥には、宇宙旅行のおしおきで使われたアイアンメイデン風のモノクマロケット(?)もあるようだ。ここは一体、どこなのだろう? ……と、いきなりあたりを見回しまくって、考え込んでしまうような場所なのだが、じつはこれはタイトル画面。タイトル画面ですら、360度の空間が作り込まれており、すでに世界の中に入り込んだ実感が得られる。現実の世界が見えない中、手探りでコントローラーを持たせてもらい、いざゲームスタート!

 今回体験できたのは、360度の空間が作られた学級裁判。『ダンガンロンパ』第1作のCHAPTER4の裁判が描かれるようだ。ネタバレを防ぎつつ、CHAPTER4の説明をすると、朝日奈さん(朝日奈葵)が怒って周囲の人物を犯人扱いしようとしているストーリー。……これで、『ダンガンロンパ』をプレイした方ならわかるはず。ゲームの学級裁判と同じように、目の前には円形の裁判場が広がっている。本来であれば、すでに退場した人数分の座席も用意されているが、本作では席数が絞られ縮小されている様子。プレイヤーは苗木くん(苗木誠)の視点になるのだが、右を見れば3Dモデリングの霧切さん(霧切響子)、右斜め前には十神(十神白夜)、奥にはモノクマがいて、本当に『ダンガンロンパ』の世界に入ったことを実感する。ちなみに、裁判場の周囲には巨大なスクリーンがあり、発言者が映されたりと、多少のアレンジも施されている。

▲実際のゲーム画面。これが視界360度に広がる!

 いざ裁判が始まると、ボタンを押さずとも、目の前にいるキャラクターたちが、どんどん議論を深めていく。議論の発言が可視化されて飛び交うのは、『ダンガンロンパ』本編と同じだが、みんながアクションをしながら発言をするのがおもしろい。朝日奈さんは気に入らない発言に対し、ジャンプして言葉の上に乗ったりするし、葉隠(葉隠康比呂)が発言を投げ飛ばしたり、腐川(腐川冬子)はどこからともなく本を取り出して投げてきたりと、空間を活かした動きは、ゲームよりもテレビアニメや舞台版の『ダンガンロンパ』を見ている感覚に近い。

 しかし、プレイヤーは単なる傍観者ではない。『ダンガンロンパ』では怪しい発言を推理し、言弾を当てる特徴があるわけだ。今回は、証拠品などはないため、言弾は一種類で、怪しい発言を推理し、当てるという内容になる。ワイヤレスコントローラー(DUAL SHOCK 4)のライトバーからは光が照射されており、この光を発言に当てると、その発言の怪しさがパーセンテージとして表示。一連の会話がくり返される中で、もっとも怪しいと思ったものを照射し、言弾を当てると、BREAKとなり、話が進んでいくわけだ。この怪しい発言を撃って進むという流れは、本編と同じだ。

▲手元から照射される光と照準を発言に向けるだけで、“証言の怪しさ”が表示される。

 ちなみに、言弾はいくら撃っても弾切れなどはないうえ、360度、どの空間にも撃てるようになっている。そのため、誰かの発言にぶつけずに、隣りにいる霧切さんや、斜め向かいにいる十神や腐川、遠くから見ているモノクマに当てても大丈夫だ。大丈夫というか、当てるとそれぞれリアクションを返してくれるので、プレイする機会があったら、お気に入りのキャラクターにぶつけて楽しんでほしい。

 そして、裁判が白熱したところで、モノクマの介入によって裁判は終了。しかし、ゲームは終わらず、モノクマからのご褒美として『ダンガンロンパ』恒例のおしおきを体感することになる。おしおきのテーマは、“補習”。本編では、椅子に座ったおしおき対象者が、ベルトコンベアーで運ばれぺしゃんこにプレスされるというものだが、これがVRの主観視点になって、プレイヤーみずからがおしおきされることに……。プレス機に向けて、自動的に流れていく自分の身体(視線)。突然、目の前にモノクマが降ってきて、アニメのオープニングで見せたダンスを踊り出したかと思うと、ちょろちょろ動き回り……。そんな中でも、プレス機は徐々に迫り来る。彼と彼女はこんな気分でこれを味わったのか……と、おしおきを体感する恐怖をみずから味わえるのだが、何とも言えないイヤな雰囲気と、ジリジリ迫る恐怖は、360度ゲームの世界に入るPlayStation VRならではの感覚だろう。

 今回、『ダンガンロンパVR』をプレイしてみて、多くの人が語っている通り、PlayStation VRの可能性がとても感じられた。ゲームの世界に入るとは、まさにこのこと。目の前に希望ヶ峰学園の彼らがいて、こっちを見て話しかけてくる。そして、その世界のあちこちを自由に見渡せるばかりか、コントローラーを通じて干渉ができる。「自分は『ダンガンロンパ』の世界にいる!」と本気で思える瞬間は、ゲーマー、シリーズファンなら、至福の時だろう。かくいう記者も、タイトル画面から、あまりに周囲を見渡しすぎて、広報さんから「最初のプレイでそんなに見る人は初めてです(苦笑)」と言われたほどだった。だが、それだけ見渡したくなるほど、本作は作り込まれているということだ。

 このPlayStation VRを使って、希望ヶ峰学園を歩き回りたい。ジャバウォック島を走り回りたい。とくに、『スーパーダンガンロンパ2』の終盤の展開は、PlayStation VRで見たら、ものすごい映像になるだろうと、想像(妄想)が止まらない。そんな夢が叶うのはいつの日か。『NEWダンガンロンパV3』にそういった要素があるのかわからないが、未来は確実に近づいてきている。それが楽しみでありながら、VRを通じて、誰もが魅せられた“絶望”を体感する日も近づいているのかと思うと、冷や汗とともに笑みが出てしまう。この“希望”と“絶望”を、東京ゲームショウ 2015でぜひ体感してほしい。