『FFVII』フルリメイク発表に『KHIII』最新映像など……野村哲也氏&橋本真司氏が改めてE3を振り返る【E3 2015】

E3 2015にて、話題をさらった『ファイナルファンタジーFFVII』のフルリメイク作品と『キングダム ハーツIII』。両作のディレクター・野村哲也氏に、その反響を見てのタイミングでお話をうかがった。

●野村哲也氏&橋本真司氏が改めて振り返るE3 2015

 E3 2015にて、大きな話題をさらったスクウェア・エニックス。その中心にいるのは、『ファイナルファンタジーFFVII』(以下、『FFVII』)のフルリメイク作品と『キングダム ハーツIII』(以下、『KHIII』)のディレクター・野村哲也氏だ。E3 2015での情報公開について、その反響を見てのタイミングでお話をうかがい、短時間ながらインタビューを実施した。
 
 また、スクウェア・エニックス執行役員であり、『FF』と『KH』のブランドマネージャーを務める橋本真司氏からも、多忙なスケジュールの合間を縫ってコメントをいただいた。

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■発表時の盛り上がりを目の当たりにし、「歓声に、手が震えました」(野村氏)

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――E3 2015もついに閉幕となりました。発表や出展内容を見ていて、野村さんが「これは」と思うタイトルはありましたか?

野村 『Tom Clancy’s Ghost Recon Wildlands』と『Horizon Zero Dawn』ですね。前者はオープンワールドとしてどう世界が表現されるのか、後者はバトルの臨場感が個人的に気になっています。

――両作品とも新しいチャレンジに満ちたタイトルですね。ご自身が携われる『FFVII』のフルリメイク版や、『KHIII』の反響もいろいろと届いているかと思います。とくに『FFVII』のフルリメイク版の発表について振り返ると、これまでにない熱とユーザーの興奮を改めて感じます。

野村 先日配信された番組内でも言ったのですが、本当に反響がすごくて。日本からもさまざまな方から連絡をいただき、朝方まで対応していました。

――そういえば、発表当時はどちらにいらっしゃったんですか?

野村 会場にいました。スタッフとは別の場所にいて、ひとりで発表の様子を見ていたのですが……歓声に、手が震えました。

――それはなぜ?

野村 なんでしょう。“感動”、ですかね。

――確かにあの会場の空気は特別でした。感極まって泣いている方もいたそうです。発表後の海外メディアの取材も熱が入っていたのでは?

野村 だいたいHoney Bee……蜜蜂の館のことを聞かれます(笑)。

――そっち!?(笑)。エアリスのことでは……。

野村 リメイクをきっかけに『VII』を始める人もいるので、その質問自体がネタバレになりかねませんよね、と海外メディアの方にはお伝えしています。

――なるほど、そうですね。しかしながら、海外メディアからは、クラウドの女装はあるとか、断片的ながら具体的な内容が漏れ聞こえてきます。

野村 「当時の思い出に残る場面については、楽しみにしておいてください」とは言いました。

――どういった部分が変更になるのかといった詳細は、つぎの情報公開がある冬までおあずけと。ちなみに、フルリメイク版の制作が始まったのはいつごろなのですか?

野村 はっきりと覚えてはいないのですが、去年くらいだったと思います。

――比較的最近なのですね。ティザー映像で、街の看板に『パラサイト・イヴ』のアヤのCGが使われていたのが意味深でしたが。

野村 あそこには、本来“LOVELESS”の看板が入っていたんですが、ビジュアルワークスの遊び心でアヤが用いられたようですね(笑)。

――そうだったんですね。タイトルがタイトルだけに、さまざまな憶測が生まれるんでしょうね。詳細が出ないからか、フルリメイク版の『FFVII』は、ビジュアルだけを向上させるわけではなく、それなりに変更される箇所があるということに対し、不安を感じている人もいるようです。

野村 不安に思われるのもわかりますし、自分も含め、開発側はどこをどう変えるかという部分での葛藤を続けています。そこが、フルリメイクのもっとも難しいところなのではないかと。それでもやるからにはおもしろくしますし、いまの時代に合わせたおもしろいものにするには、手を入れる必要がある。グラフィックはもちろんですが、それによってゲーム部分が圧迫されるようなことになってはいけない。グラフィック以上に、ゲーム性を重視しなくてはならないと考えています。


■フルリメイクする『FFVII』には「ハードを牽引し、分母を増やせる力がある」(橋本氏)

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――今回のE3で数々の発表があり、存在感を示したスクウェア・エニックスですが、なかでも『FFVII』のフルリメイク版については反響が大きかったですね。

橋本 さすが『VII』だなと。私もそうですが、当時の思い出が強く残っている方も多いと思いますし、それがああいった反応につながったのでしょうね。オリジナル版を知らない若い人には、ほぼ新作のイメージで遊んでいただけるのも喜ばしい点です。

――SQUARE ENIX E3 Conference 2015で発表されたり、続報が出たタイトルと合わせると、スクウェア・エニックスのソフトラインアップがかなり厚みを増してきている印象です。

橋本 これから、同じく野村がディレクションします『KHIII』、フルリメイク版『FFVII』と同時に発表した『ワールド オブ FF』、『NieR』や『スターオーシャン』の最新作、そして『FFXV』と、PS4で遊べる弊社のタイトルが続々と登場します。RPGを中心とした、弊社の得意なラインアップで集団を形成し、強力な布陣を敷いていこうと。『FFVII』をまずはPS4向けにフルリメイクするという発表は、それらのタイトルにとっても重要です。ハードを牽引し、分母を増やせる力があると思っております。

――とくに期待の高いフルリメイク版『FFVII』と『KHIII』は、両方野村さんがディレクターですよね。そのほかのタイトルにも携わっていますし、仕事量的に制作面の不安はないのでしょうか。

橋本 決して余裕があるわけではないですが、開発チームは別になっていて、野村としてはペース配分ができていると思います。『FFVII』はすでにベースがあるので、完全新作よりはチーム内での意識共有をしやすいですし、『KHIII』のCo.ディレクターを務める安江(泰氏)や大阪の開発チームも優秀ですからね。『KHIII』は、今回は『塔の上のラプンツェル』のワールドを発表しましたが、そのほかにもいろいろな新しいワールドがあるので話題に事欠かないですよ。両タイトルとも、応援のほどよろしくお願いいたします。