展示の公開は6月28日まで!
『ファイナルファンタジーXIV: 蒼天のイシュガルド』(以下、『蒼天のイシュガルド』)のテレビCM“Eorzea Symphony”で大量のノートPCが効果音で奏でる“『ファイナルファンタジー』のメインテーマ”が、東京・お台場メディアージュのムービーチケットカウンター前にて実物として展開中。2015年6月20日、このノートPC群が映し出す映像に合わせて、同作サウンドディレクターの祖堅正慶氏がピアノをゲリラ生演奏。この模様を取材した。
ノートPCの総数は143台。『蒼天のイシュガルド』のアライアンスパートナーである、ALIENWARE、msi、GALLERIA、@Sycom、G-GEAR、G-TUNE、IIYAMAの各ブランドのマシンで構成されており、高さ4~5メートルはあろうかという雛壇に整然と並べられている。この展示は6月28日までの限定公開。流れる映像もテレビCMを再編集したフルバージョンとなっている。近郊の人は見に行くとその大きさに圧倒されるだろう。
語るより動画をご覧いただこう。順にテレビCM、お台場ノートPC展示の様子、祖堅氏の演奏姿だ。
テレビCM“Eorzea Symphony”
祖堅正慶氏 『FF』メインテーマプレイ ノートPC展示の様子@メディアージュ
祖堅正慶氏 『FF』メインテーマプレイ ゲリラ演奏@メディアージュ
生演奏は練習・本番合わせて10分ほど。事前の告知が祖堅氏本人のTwitter上で2時間前に行われた程度だったにもかかわらず、会場には昨年末のファンフェスティバルで配られたTシャツを着たファンの姿なども見られた。
オファーは前日
以下は、演奏後に祖堅氏を直撃した模様。このゲリラプレイを始め、8月27日に発売が予定されている『FFXIV』のサウンドトラック“BEFORE THE FALL: FINAL FANTASY XIV Original Soundtrack”についてなど尋ねた。
祖堅正慶氏(以下、祖堅) そこの彼(アニー先輩こと宣伝チーム白杉浩嗣氏)に「明日空いてる?」と言われて、急遽ゲリラライブをすることになりました。だから、告知ゼロ(笑)。
――ご自身のTwitterでツイートはしていらっしゃいましたね。
祖堅 でもそれも2時間前とかでしょ? ……こんなこともあるんですね(笑)。
――今回のCMはさまざまなSEでメロディーが構成されていますが、SEを拾ったり、それを構成してミキシングすることにも携わられたんでしょうか。
祖堅 それはCMの制作会社の方がやってくださいました。
――では、いま祖堅さんはどんな作業をやられているんでしょうか?
祖堅 いまは機工城アレキサンダーの作業を……。ちょっと歌とか、直したいところがありまして。
――え、あと2週間では……(笑)。ということは、アレキサンダーは歌入りなんですね。
祖堅 そうですね。
――……祖堅さんが歌われているとか?
祖堅 そこは秘密にしておきましょう。男性かも女性かも。
――『蒼天のイシュガルド』の曲は重厚な曲が多い気がします。
祖堅 『蒼天のイシュガルド』の全体的な雰囲気は、『新生エオルゼア』とは変えています。重々しい感じがする曲が多い印象があるのは、たぶん序盤だからで、だんだん後半にいくと、いままでになかったジャンルの曲も出てくると思うんですよ。だからアレキサンダーなんかも、いままでにぜんぜんない曲になっていますね。
――『蒼天のイシュガルド』の曲で、「これは聴いて!」というものはありますか?
祖堅 それは……最後に戦うことになるヤツの曲ですね(笑)。
――ずいぶん先のお話ですね(笑)。
祖堅 けっこう肝煎りで作ったので(笑)。
――『新生エオルゼア』のときは、曲にもかなり細かい注文があったそうですが、『蒼天のイシュガルド』でもそうだったのですか?
祖堅 けっこう自由に作らせてもらっています。なぜかと言うと、本当に短期間しか制作期間がなかったからなんですね。ぶっちゃけ、注文を受けてやり直す時間もなかった。作ったらすぐに実装して、ギリギリ間に合うか間に合わないか(笑)。具体的には、昼と夜とでフィールドの曲が違うのですが、当初は夜の曲って実装されていなかったんですよ。それが締切1週間くらい前になって……。
――急に(笑)。
祖堅 「そんな!」って(笑)。
――けっきょく、『蒼天のイシュガルド』の曲はどれくらいの期間で作られたんでしょう?
祖堅 皆さんが驚くぐらい(笑)。1日1曲のペースじゃ足りないくらいでしたね。
――今回は全部で何曲くらい手掛けられたのですか?
祖堅 いまのところ50数曲あります。
――机の下で寝ていらしたんでしょうね。
祖堅 そうですね、ほぼ(笑)。
――“Before the Fall: FINAL FANTASY XIV Original Soundtrack”の作業もされているわけですしね。
祖堅 サントラは、データの部分は終わっているので、あとはオーサリングなどですね。ジャケットなどの作業もあります。
――今回のサントラにおまけは……。
祖堅 昨年末に東京でやったファンフェスティバルのライブ映像を入れる予定です。でもね、全部は入らないんです。オーサリングしているスタッフに言われたんですよ、「祖堅さん、Blu-rayっていうのは、約2時間分のフルHDの映像を収録するために作られた規格です。4~5時間分のサントラでオーバーしているうえに、3時間近くあるライブ映像を入れるって、ムチャですよ」って。「もう3枚もサントラを作っているのに、勉強してないの? 毎回そんなこと言って」って(笑)。
――では、いくらか割愛されているんですね。
祖堅 MCなどはカットされていますが、そのほかは入れる予定です。それとは別でミニオンもつきますし、シークレットも2曲くらい……。
――そのうちの1曲は、リヴァイアサン討滅戦の女性バージョンの曲でしたね。
祖堅 はい。で、もう1曲はプロデューサー(吉田直樹氏)にはナイショですけど、3.0で話題になっているあの曲にしようかと思っています。
――楽しみです。こうなると『蒼天のイシュガルド』のサントラの発売も期待してしまいます。現状パッチ3.05の情報まで告知されていますが、どのくらいのタイミングの曲まで収録されたものを想定されているのでしょう。
祖堅 現状で50数曲ですから、パッケージとして60曲以上は入れたいです。だから、あと1~2パッチでしょうか。3.1ぐらいとか。
――では、機工城アレキサンダーの先のダンジョンまで入る?
祖堅 ……もうあるんですよね。休めばいいのに(笑)。ダンジョンはおもしろそうなので、楽しみにしていてください。
また、展示されているお台場シネマメディアージュを始め、全国15のTOHOシネマズでは、28日まで映画本編前のシネアドとして『蒼天のイシュガルド』のオープニングトレーラーが上映されている。合わせて観てみるといいだろう。
[東京都]
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お台場シネマメディアージュ
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※2015年6月22日14時30分 シヴァをリヴァイアサンに修正ほか、表記修正しました。