『ドラゴンズドグマ オンライン』をプレイできる日が目前に!
カプコンがプレイステーション4、プレイステーション3、PCで2015年サービス開始予定のオンライン専用タイトル『ドラゴンズドグマ オンライン』。本作をいち早くプレイできる“最速体験ツアー”が、2014年4月4日に都内にて開催された。ここでは、一般参加の部に先駆けて行われた、メディア向けの部をリポートする。
※プレイリポートはこちら
『ドラゴンズドグマ オンライン』体験インプレッション――“最速体験ツアー”にて、世界初のプレイアブル出展
まずは、SCEJAプレジデントの盛田厚氏、カプコン執行役員 CS第二開発統括の小野義徳氏、ゲストのKADOKAWA・DWANGO取締役の浜村弘一氏によるトークセッションが行われた。
PS4をこれからどのように盛り上げていくか、プレイステーションプラットフォームの今後の方向性について、盛田氏は「2~3月はPS4が盛り上がっています。とくにネットワークを利用して楽しんでいるユーザーが、ものすごく増えてきていますし、我々もネットワークでのつながりや楽しさに力を入れています。そんななかで、『ドラゴンズドグマ オンライン』は代表的なタイトルのひとつになると思っていますし、非常に期待しています」と述べた。
小野氏は「オンラインゲームのチャレンジとして『モンスターハンター フロンティアG』をローンチしてから、8年を迎えました。これまでに蓄積したノウハウを、『ドラゴンズドグマ オンライン』にうまく結びつけるべく開発を進めています」とコメント。続けて、「本来、『ドラゴンズドグマ』はこういう形に行き着いていたであろうというものを開発スタッフと詰めた結果が、『ドラゴンズドグマ オンライン』だと思っています。『ドラゴンズドグマ オンライン』では新しい形のオンラインサービスを世に広めていきたいと考えています」と語った。
また、すでに発表している『deep down』や『ストリートファイターV』などのタイトルについても、「オンラインを基軸にして開発しており、PS4で強化されたオンライン機能を十分に活かしていきたい」と、オンラインでのエンターテイメントの共有やコミュニティーの重要性を強調した。
両氏のコメントを受けて、浜村氏は「ワールドワイドで見ると、PS4の普及速度は驚異的で、ローンチが早かったぶんタイトルも揃っており、PS4は世界で大きなムーブメントとなっています。日本国内でもたいへん好調なセールスを見せており、いいタイトルも揃ってきています。まさに“役者は揃った”というキャッチコピーのとおりです。そこにきて、PS4の強みでもあるオンライン機能を存分に活用した『ドラゴンズドグマ オンライン』が、その波に合流してくる。ハードを牽引するような千両役者がドンと控えている、そんな印象を受けて非常にうれしく思い、期待しています」と述べた。
ゲームのシステムや、本作がF2P(基本プレイ無料)である点に話が進むと、以下のようなやりとりが。
浜村氏「このアクションのクオリティーをオンラインゲームで実現するのはすごい」
小野氏「かなりムチャをして開発し、光が見えてきたところです。F2Pについてもだいぶ会社やソニーさんにムチャを通してもらいました」
盛田氏「F2Pなので最初のハードルが低く、気軽に遊んでほしい」
浜村氏「ひとりでも気軽にポーン(AIで行動するNPC)とパーティーを組めるし、友達とがっつりとプレイすることもできる」
盛田氏「僕は友達が少ないから(笑)、ポーンと遊びます」
小野氏「じゃあ、まずはこの3人で組んで、ポーンをひとり入れてプレイしましょう(笑)。メールしますね」
と、会場の笑いを誘った。
PS4版は世界の広がりをいっそう実感できる
ここからは、プロデューサー・松川美苗氏と、ディレクター・木下研人氏によるタイトルプレゼンテーションが行われ、ゲストとして作家の渡辺浩弐氏と、声優の田中敦子さんがステージに登場。
会場にPS4版とPS3版での比較動画が流され、キャラクターのアクションやフィールドの風景などが交互に映し出された。PS4版は1080pで出力されており、遠くまで鮮明に見渡すことができるとともに、石壁や木々などのオブジェクトのテクスチャが非圧縮であるため、近くのものはよりくっきりと映っている。木下氏からは「広い世界を楽しんでいただくために最適な、魅力的なハードです」とのコメントが。
また、PS3では30フレームであるが、PS4では60フレーム近いレートで遊べるので、よりなめらかなアクションが楽しめるとのことだ。渡辺氏は「物だけでなく、キャラクターの表情までクリアに見える。ぜひPS4で遊んでみたい」と語り、田中さんも「映画のような世界で遊べますね」と、グラフィックの美麗さに驚いていた。
続いて、本日公開となった3rdトレーラーを上映。この動画では、初期選択可能な基本の4ジョブに加え、新たなジョブ“シーカー”と“ソーサラー”のアクションも見られた。
木下氏、松川氏による各ジョブの解説は以下のとおりだ。
■シーカー
木下氏「ロープを駆使して縦横無尽に跳び回る、スピードタイプの近接アタッカー。大きなモンスターの頭にロープを引っかければ、一瞬にしてモンスターによじ登ることも可能です」
松川氏「オンラインゲームだからといって、こういったアクションの楽しさを捨てたくはありませんでした。何度も作り直して、ようやくスピーディーなアクションを実現できました」
■ソーサラー
木下氏「5属性の魔法を操るアタッカー。敵から離れた場所で詠唱を行って、形勢逆転を狙える大魔法をくり出せるという、気持ちよさのあるジョブです。また、詠唱中に“スペリング”という追加操作を行うことで、魔法の威力を高めることができます」
松川氏「詠唱中に敵が迫ってきた場合など、スペリングを続けるか、魔法を撃つか、駆け引きが楽しいジョブですね。敵を引きつけてもらうなど、まわりのフォローがあると詠唱がしやすくなります」
■ファイター
木下氏「剣と盾を使って戦うオーソドックスなパワー系アタッカーです」
松川氏「ひとりいると、戦闘が安定しますね」
木下氏「敵の集団に真っ先に斬り込んで、戦闘の流れを作り出したい、という人にピッタリです」
■ハンター
木下氏「弓矢で攻撃する遠距離アタッカーです。近距離の敵には蹴りを出して、蹴った反動で距離を取るといったこともできます。また、敵を状態異常にする矢を使ってサポートも行えます」
■プリースト
木下氏「味方の体力回復や、攻撃力・防御力の上昇などを行うサポート系ジョブです」
松川氏「支援系のジョブですが、ソロでも十分に戦えるような調整を行っています」
■シールドセージ
木下氏「敵の攻撃を自分に引きつけてガードしつつ戦うタンク(盾役)です。ガードして溜めた力をまわりの仲間に分け与える“エンチャント”を行うことで、戦闘の流れがガラッと変わることもあります」
■ジョブ全般について
木下氏「それぞれの役割は分かれていますが、たとえばファイターだけ、プリーストだけのパーティーでも戦えるようなバランスにしています。転職も気軽に行えるので、いろいろなジョブを試していただければ、と思います」
PS4版での8人マルチプレイ“グリッテン砦攻防戦”デモプレイ
ここで、開発スタッフ8名によるゲーム内イベント“グリッテン砦攻防戦”のデモプレイが披露された。グリッテン砦は、北方から侵攻してくるオークたちとの激戦区となっている場所。この砦で最前線に立ち、覚者の指揮をとっているのが、田中敦子さん演じる“ヴァネッサ”だ。ということで、スペシャルな試みとしてデモプレイ中に田中敦子さんによるヴァネッサの生アテレコが行われる運びに。
通常は最大4人のパーティーだが、グリッテン砦攻防戦は8人が同時に参加可能。砦に攻め込んでくるオークから砦を守り抜くことが目標となる、ゲーム内イベントのひとつだ。なお、グリッテン砦攻防戦はいくつかのランクがあり、今回は比較的難度の低いランクのものになっているとのこと。
攻防戦が始まると、田中さんから「オーク相手に情けは無用。斬り、刺し、打ち捨てにして進め! 存分に名をあげよ!」と鬨の声が発せられる。それを皮切りに、8名の覚者がいっせいに広場へと駆け出す。広場に出ると、大型のサイクロプスが出現。攻撃を加えていると、サイクロプスが赤く光り、怒り状態へと移行。怒り状態ではモンスターの攻撃力が上昇し、プレイヤーの攻撃も通りにくくなる。そこで、怒り状態を解除することが先決となるのだ。
解除手段はいくつかあるが、そのひとつが、モンスターによじ登って相手を“揺さぶる”こと。怒りゲージをゼロにすれば、怒り状態が解除される。また、プリーストのスキルでモンスターの弱点を露出させ、そこに攻撃を加えることでも怒りゲージを減らすことが可能。怒りゲージがゼロになると、サイクロプスが膝崩れの状態に。このときにさらに攻撃を加えると、最大の攻撃チャンスとなる“ダウン”を奪える、とのことだ。
サイクロプスを撃破し、砦の通路へ進むと、ほかの者よりも格上のオークロードに出くわす。オークは手強い相手のため、複数人で挑むほうがいいと、木下氏がアドバイス。続いて、隊はふた手に分かれ、それぞれが別のモンスターと交戦していた。グリッテン砦攻防戦は、クリアタイムが短いほど報酬がよくなるとのことで、隊を分散させるといったタイム短縮のための戦略を練ることも重要になりそうだ。ちなみに、こうした連携を取る際には、簡単な操作で発言できる定型文のチャットが便利とのこと。ボイス付きの定型文もあり、ログを追わなくても指示を聞くことができる。
そして、クライマックスのボス戦へ突入。大型のアーマーサイクロプスに加えて、キャプテンオークを含むオーク軍団も出現している。混戦状態となるが、まずはシールドセージがアーマーサイクロプスを引きつけておき、そのあいだにアタッカーたちがオーク軍団を処理する戦法の様子。これが功を奏し、危険な状況に陥ることなくアーマーサイクロプスを除く敵を殲滅。と、思ったのもつかの間、怒り状態になったアーマーサイクロプスの大技で、倒れてしまうプレイヤーが。戦闘不能になってしまった場合は、仲間が駆けつけて助け起こすことで、戦闘に復帰できるようだ。その後はダウンを奪い、一気にアーマーサイクロプスを撃破! 見事、砦を守りきった。
アルファテストは4月20日より実施!
運営プロデューサーの谷中政基氏が登壇し、4月20日より実施されるアルファテストの発表を行った。アルファテストはPS3のみが対象となっており、4月7日からテスター募集が開始。アルファテストの実施期間は、4月20~28日の9日間で、午前10時~午後8時のあいだに行われる。
アルファテストの詳細については、こちらの記事を参照してほしい。
【速報】『ドラゴンズドグマ オンライン』4月7日よりアルファテスト参加者募集を開始!
なお、サーバーの状況次第だが、アルファテスト期間中には、前述のゲーム内イベント“グリッテン砦攻防戦”の配信も予定している、とのことだ。
<質疑応答>
――サービス開始後、PS3版、PS4版、PC版は、ひとつのサーバーで遊べるのでしょうか?
谷中氏「完全なクロスプラットフォームとなっており、どの機種でも同じサーバーでプレイ可能です」
――グラフィック以外で、ハードごとに何か差は生じるのでしょうか?
木下氏「ゲーム内容やサービスに差はありません」
――アルファテスト期間中、ポーンによるクラフトは行えますか?
木下氏「アルファテストでは行えません。装備はクエストなどで手に入るようにしています」
――アルファテストの募集人数の規模はどれくらいでしょうか?
谷中氏「だいたい3000人を目指し、それから状況を見て判断したいと思います」
最後に、谷中氏、木下氏、松川氏からファンに向けてメッセージが贈られた。
谷中氏「“みんなで作るオンラインゲーム”を目指しています。アンケートやメール以外に、Twitterのつぶやき(ハッシュタグ #DDON)も開発・運営スタッフは目を通します。ドシドシとご意見をお寄せいただければと思います」
木下氏「やっと皆さんに直に触れていただける機会ができました。僕自身も『ドラゴンズドグマ』がオンラインになったことをよろこんでいるひとりです。冒険と興奮を拡張していけるオンラインゲームという土俵で、5年、10年と続けていけるタイトルにしたいです」
松川氏「シリーズを重ねていけることを感慨深く思っています。運営・開発スタッフ一同、アルファテストに向けて準備させていただいております。引き続き、『ドラゴンズドグマ オンライン』をよろしくお願いいたします」