だんだん一人前のプレイヤーに
“ファイナルファンタジーXIVチャンネル”は、『ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア』(以下、『新生FFXIV』)に触れたことのない女性タレントの皆さん“新兵”を起用して、新兵たちの成長を追いながら『新生FFXIV』に触れたことのない視聴者にタイトルの魅力を伝えていくというコンセプトのニコニコ生放送のプログラム。ゲームのサービス開始1周年を記念した14時間生放送の1コーナーがルーツだ。
コントローラの操作すらおぼつかない新兵たちのプレイは、3回の放送を経て少しずつ形になり始め、ついに第2回の放送ではイフリート討伐戦をクリアーするまでに至り、今後の飛躍ぶりに期待が高まったところで終わっていた。
進行役はタレントの秋乃けいさんと『新生FFXIV』宣伝チームのアニー先輩こと白杉氏。秋乃さんは『新生FFXIV』公式のルガディン女性コスプレイヤーであり、すっかり『新生FFXIV』プレイヤーにはおなじみとなった人物。プライベートなプレイでも、みずから“ガンガンいこうぜ”タイプと語るほどプレイを進めており、ゲームに対する知識の深さ、臨機応変さ、バランス感覚のよさを駆使して番組を切り盛りしてくれているのだ。一方、大きな体にアフロヘアーがトレードマークの白杉氏は、いくぶん緊張気味に見える。番組の成否が氏にダイレクトに問われるからだろう。
「メリースターライト!」で始まった第3回
いつものように開始15分前ほどに取材に向かうと、いつもと違うスタジオに通された。扉を開けるとそこは一面の赤い色。この日は2014年の12月25日。クリスマス当日だ。いつもとは一風変わったオーナメントに彩られたスタジオは放送前の慌ただしい空気。そこにひときわ異彩を放つ人物が。『新生FFXIV』宣伝チーム、アニー先輩こと白杉氏だ。異彩、いや違和感の原因はその頭。
「いったい何が起こったんですか」などと質問していたところに、背後から「よろしくお願いしまーす」と新兵たちの声。振り返ると、皆サンタ姿!
じつはこの日は前日にファンフェスティバルが開催されており、白杉氏もお疲れ気味。そんな話から番組は始まった。
前回の約束を果たすべく
前回の放映でイフリートを倒してからほぼ1ヵ月。まずは各隊員が進捗代わりにスクリーンショットをいくつか披露した。
小池美由隊員 モンクLv50
葉月ゆめ隊員 ナイトLv45
小川暖奈隊員 吟遊詩人Lv50
夏江紘実隊員 白魔道士Lv46
彼女らの成長ぶりに感心する白杉氏に、報告があると新兵たち。前回のイフリート討伐のご褒美に溶岩焼肉へ行ってきたとのこと。
その後ロールごとの立ち回りの違い、とくにナイトの立ち回りを学び、フィールドに出て星芒祭を楽しむ試みなどを経て後半に至るのだが、いずれみんなでフリーカンパニーを作って、名前など決めようという話が出たときに、皆一様に色めき立っていたのが印象的だ。
PC自作は最終回
前々回、前回を経て、秋乃さんによるPC自作もいよいよ大詰め。マザーボードにメモリ、CPUを取り付け、ケースから伸びる各インジケーター系のコードを接続するときに本気で困惑したようで、完全に一度停止してしまった秋乃さん。だが、そこは生真面目な性格ゆえか説明書をにらみ、手助けを得ることもなくほぼ完成させていた。
グラフィックボードを嵌め、フタをしてモニタを接続。無事電源が入ったら、OSと『FFXIV』のクライアントをインストール。そうしてできあがったのが、この日スタジオで秋乃さんみずから操作していたPCだ。
いよいよイフリートに続き、第2の蛮神に挑む!
後半戦はいよいよ嵐神ガルーダの討伐。もし放送時間内に討伐できたら、クリスマスということもあり、ご褒美として大量に用意されたフライドチキンが振る舞われるというルールに。
あえて最初は何も教わらず挑むことになった新兵たち。秋乃さんの予想では「全滅します」。
これは、どんな光の戦士たちもメインシナリオを進めるなかで、一度「強すぎる」と思って越えてきたことを追体験してほしいのだろう。
◆チャレンジ1回目
プロテスとストンスキンを配ってスタート。どこから聞いたのか、“岩に隠れる”というキーワードがひとり歩きして、最初のジャンプからのミストラルソングは、わからないまま回避したものの、続いて出現する羽根(ブリストリープルーム)の扱いに困り、モンクの小池隊員が無視。2回目のジャンプからのミストラルソングは、ガルーダの出現場所がわからず、突進してきたガルーダに吟遊詩人の小川隊員が触れ、即戦闘不能に。
続いて3回目のジャンプで羽根が大量に出現したが、範囲攻撃に優れた小川隊員が倒れたままで対応しきれず、どんどん石塔が破壊されていく。どうしたらいいかわからず絶叫する新兵たち。辛うじて夏江隊員が単体でケアルガを連打するが、やがて葉月隊員へのヒールが追いつかないようになり、タンクが崩れ落ちる。ほぼ同時にガルーダがジャンプして、予想どおりの全滅となった。
スタジオにカメラが戻ると反省会。回復魔法(ケアル、ケアルラ、ケアルガ、メディカ)の違いを秋乃さんが解説。羽根への対応については、視聴者のコメントを参照したうえで、DPSのふたりが攻撃を、とくに小川隊員の範囲攻撃で倒すことをアニー先輩が指示。カメラの引きかたがわからないという葉月隊員に、「こうやってやるんだよ」と教える小池隊員など、皆意欲的に準備を着々と進めていたが、「つぎがラストチャンス」とスタッフからの無情な知らせがここで届く。
◆チャレンジ2回目
葉月隊員の引いたカメラでスタート。1度目のジャンプ後のミストラルソングで石塔からハミ出てていた小池隊員は、直後のウィンドブレードが当たり、即沈黙。夏江隊員がレイズをかけようとするが、誤ってタンクの葉月隊員にかけようとしたり、かけ始めたところでウィンドブレードを食らいキャンセルとなったり。そのあいだ、小川隊員が羽根を適当に倒しているが、石塔を見ればかなりまばらな感じに。
二度目のジャンプでまた石塔の陰に隠れるのだが、今度は夏江隊員がハミ出ており、すぐ倒された。
白魔道士を失ったパーティは、羽根への対応で全員があちこちと動きまわるが、ナイトと吟遊詩人がともに倒され、ほどなくモンクも陥落。終了となった。
◆チャレンジ3回目
もう1回だけと言いつつ3回目の挑戦スタート。最初のジャンプで小川隊員が倒れ、夏江隊員も大ダメージを食らい倒れ、その後、葉月隊員、小川隊員の順で落ちる。このころには最初にぼんやりとあった余裕も自信も消え、「もう1回だけ(挑戦)」を懇願。「隠れる方向がわからない」という小池隊員のために、かなりキレイに隠れ続けている葉月隊員に付いていく作戦が考案された。
◆チャレンジ4回目
先ほど立てた葉月隊員についていく作戦は、足並みの揃い方が必要で、少し出遅れた夏江隊員がまず倒れ、葉月、小池、小川隊員の順で倒れていく。
アニーの提案
沈滞するスタジオ。視聴者へも「この(放送)回でクリアできると思いますか?」のアンケートがなされ、「できない」が78.6%と大半を占めた。
ここで白杉氏が「気分を変えてタイタンに挑戦してみては?」と提案。全員が賛同し、視聴者から指摘され続けていたステータスのボーナスを振る作業など万全を期して討伐戦に挑むことに。
◆チャレンジ タイタン1回目
ナイトが外周にタイタンを引っ張って固定。ジャンプ後の集合も、キレイにこなす新兵たち。全体にHPが低めだが、ランドスライドをすべてかわしている。
2回目のジャンプ集合の後、タイタンの心核が出現。これを小川隊員が攻撃。グラナイトジェイルでは離れた位置にいた夏江隊員がいい位置で囚われる。ランドスライドを交わしながらジェイルを叩く小池。大地の怒りの時点でHPなど状況はパーフェクト。画面にはバナナモゲラの嵐。大地の重みも発生しているが、皆、人が変わったように避けること避けること。二度目のジェイルで夏江隊員がつかまるが、小川隊員が壊しつつ、そのまま重みを避ける。
タイタンの体力も残りわずか。そして……。
次回はどうなる?
最後に白杉氏から、「じつは今回が最終回の予定だったが、皆さん(新兵たち)が着実に成長していることろも見えたし、ガルーダという壁も見えたので、またインテルさんに話をつけてくるから、来年もやりましょうよ」と番組存続への取り組みが表明された。
その後、14日間無料フリートライアルの話、吉田プロデュサー兼ディレクターと『ドラゴンクエストX』の齊藤プロデューサーが年忘れ放談をする番組の話(まさかあんなミラクルフラッシュが決まるとは、この時点では誰も予想していない)、対象製品購入で『新生FFXIV』がもらえるキャンペーン、南條愛乃さんのラジオ『エオルゼアより愛をこめて』の案内など告知が続き、そしてついに番組の公式サイトが完成したと明かした。
気づけばクリスマスの夜も更けている。この日のために白杉氏が用意してきた、新しいイメージビデオが流されつつ、エンディングとなった。