“サバイバルホラーの原点”その看板に偽りなし! 『サイコブレイク』プレイインプレッション

2014年10月23日、ベセスダ・ソフトワークスから発売された『サイコブレイク』。三上真司氏が描くサバイバルホラーエンタテインメントのプレイインプレッションをお届け!

●いよいよ“究極の恐怖”が開幕を迎える!

 2014年10月23日、ついに発売を迎えた『サイコブレイク』。本作のディレクターを務めたTango Gameworksの三上真司氏は、当初から「サバイバルホラーの原点を描く」と宣言していたが、その言葉は確かに『サイコブレイク』で結実している。そう断言できる理由を述べていこう。

 “サバイバルホラー”とは何か? それは、「限定された条件下のもと、恐怖を脱していかに生き延びるかを楽しむ」ゲームのことだ。ただ“生き延びる”だけでは成立しないし、“怖い”だけでも成立しない。“爽快”なアクションゲームとも異なる。すべてを含んだうえで、そこに限定された条件を課すことで、プレイヤーに“緊張感”を与えなくてはならない。そして、最終的にはプレイヤーが「おもしろい」と感じなければならない。三上真司氏は週刊ファミ通2014年11月6日号(2014年10月23日発売)の『サイコブレイク』特集のインタビューにて、「(ホラーゲームは)気を遣わないといけない部分は、ふつうのゲームより多いかもしれません」と語っているが、まさにその通り。バランスが少しでも崩れると、ただ“難しい”だけのゲームになってしまいがちなのだ。それは、“サバイバルホラー”を冠した数多のゲームをプレイしていればわかるだろう。

 『サイコブレイク』は、この微妙なバランスを保ちつつ、しっかりと“楽しめる”ゲームになっているところに驚きを感じる。確かに難しい部分はある。とっつきにくさを感じる方もいるだろう。チュートリアルはなく、画面に表示される情報も極端に少なくなっている。これは“不親切”なのか? いや、違う。すべては「本当に怖いゲームを、ユーザーに楽しく遊んでもらう」ために選択された結果だ。チャプターを進めれば、自然と操作方法が身に付くようにステージは構成されている。画面の情報量が少ないぶん、恐怖の演出はダイレクトにプレイヤーの感覚を刺激する。FPSのように複雑な操作は求められておらず、直感的な反応で操作できるように設計されていることは、実際にプレイしてもらえれば実感できるだろう。

●奥深い戦闘は発想次第で変化する

 本作最大の特徴は“戦闘の奥深さ”にある。ハンドガンからショットガン、スナイパーライフルなど、多彩な銃火器が登場するが、弾薬数は少なく、すべての敵を銃で倒そうとしたら確実に足りなくなるだろう。ヘッドショットが一撃で決まらない敵もいるのだ。では、どうすればいいのか? ここで『サイコブレイク』は、プレイヤーにさまざまな“道”を提示してくれる。

 そのひとつが“トラップ”だ。ワイヤートラップ、爆弾トラップ、トラバサミなど、引っ掛かればダメージを受けるトラップは、逆に利用すれば敵を倒すことができる。たとえば、ワイヤートラップの場所まで敵を誘導する。爆弾トラップに敵が近づいたところを狙って銃撃で爆破させる。トラバサミで身動きの取れなくなった敵を銃撃する。その活用法は、プレイヤーの発想次第で大きく広がっていくのだ。

 また、本作独自の武器である“アガニクロスボウ”は、凍結やマヒなどの効果を持つ弾頭(ボルト)をセットすることで、状況に合わせて用途を使い分けられるボウガンだ。ボルトを作成するには、トラップを解除して入手できるパーツが必要だ。プレイヤーはトラップを前にしたとき、「これを解除してパーツを入手すべきか、そのままで敵に使うべきか」、選択を迫られる。この葛藤も『サイコブレイク』の戦闘が生み出す、新鮮な感覚だ。

 スニーク状態で背後から敵を倒せる“スニークキル”はかなり有効な攻撃手段だが、敵は音や気配に敏感なので、気づかれて逆に大ダメージを負わされる事態も覚悟せねばならない。敵のAIは非常に優秀で、大きな音を立てたり、ランタンを点けっぱなしで移動したりと、目立つ行動を取ると、即座に反応してプレイヤーを追ってくる。逆にこの習性を利用すれば、敵をトラップにおびき寄せることが可能となるわけだ。

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