大阪での初音ミクの大型イベントは、今回が初!

 2014年8月30日、大阪府のインテックス大阪にて、電子の歌姫・初音ミクの複合型イベント“初音ミク「マジカルミライ 2014」in OSAKA”が行われた。

 “初音ミク「マジカルミライ 2013」”が、東京・横浜アリーナで開催されてから1年。今年は規模を拡大し、大阪と東京、2会場で行われることになった。東京では、2014年9月20日に、千駄ヶ谷の東京体育館での開催を予定している。
※“初音ミク「マジカルミライ 2013」”のリポートは→こちら

約1万人のミクファンが大阪に集結! 初音ミクの複合型イベント“初音ミク「マジカルミライ 2014」in OSAKA”リポート_01
約1万人のミクファンが大阪に集結! 初音ミクの複合型イベント“初音ミク「マジカルミライ 2014」in OSAKA”リポート_02
約1万人のミクファンが大阪に集結! 初音ミクの複合型イベント“初音ミク「マジカルミライ 2014」in OSAKA”リポート_03
▲クリプトン・フューチャー・メディア代表取締役社長 伊藤博之氏。日本人はもともと“創作”に対するポテンシャルが高い(詠み人知らずの和歌が多数残されていることなどを例に挙げ)と述べ、その創作意欲をミクが刺激したのだと語った。今後も創作文化の発達とともに、ミクも存在し続けていけるようにしたい、とのこと。

 大阪会場では、コンサートの昼・夜公演を合わせて、9500人を動員。また、展示エリアのみの入場者は1500人。併せて11000人のミクファンが集ったことになる。なお、東京公演では、13000人の動員を予定しているとのこと。

 “初音ミク「マジカルミライ 2014」”は、ただのコンサートイベントではない。電子の歌姫・初音ミクとはどのような存在なのか、ミクの存在によって、クリエイターたちの才能がどのように開花していったのかを伝える、「初音ミクの創作文化の現在を発信する」イベントだ。クリプトン・フューチャー・メディアの伊藤博之代表取締役社長は、今後も全国各地でイベントを行い、ミクの創作文化を伝えていきたい、と抱負を語った。


 “初音ミク「マジカルミライ 2014」”の会場は、展示エリアとコンサートエリアで構成されていた。展示エリアには、『初音ミク』を始めとする音声合成ソフトや、コンテンツ投稿サイトpiapro、海外で行われるイベント“MIKU EXPO”などを紹介するパネルが展示された。また、人気絵師が手掛けたイラスト、これまでに制作されたグッズなども飾られており、多くのファンが魅入っていた。

約1万人のミクファンが大阪に集結! 初音ミクの複合型イベント“初音ミク「マジカルミライ 2014」in OSAKA”リポート_04
約1万人のミクファンが大阪に集結! 初音ミクの複合型イベント“初音ミク「マジカルミライ 2014」in OSAKA”リポート_05
▲キューブを持ったミクの等身大フィギュアは、今回が初公開。
約1万人のミクファンが大阪に集結! 初音ミクの複合型イベント“初音ミク「マジカルミライ 2014」in OSAKA”リポート_06
約1万人のミクファンが大阪に集結! 初音ミクの複合型イベント“初音ミク「マジカルミライ 2014」in OSAKA”リポート_07
約1万人のミクファンが大阪に集結! 初音ミクの複合型イベント“初音ミク「マジカルミライ 2014」in OSAKA”リポート_08
▲来場者が自由に絵やメッセージを書き込める“piaproの壁”。よく見ると、声優の藤田咲さんのサインが!

 新たな試みとして設けられたフードスペースとアトラクションスペースも盛況だった。フードスペースでは、ミクたちにちなんだオリジナルメニューを販売。アトラクションスペースでは、“たこルカ救出大作戦”、“ミクミクわなげにシテヤンヨ”、“ミクダヨーボールダーツ”などが楽しめた。

約1万人のミクファンが大阪に集結! 初音ミクの複合型イベント“初音ミク「マジカルミライ 2014」in OSAKA”リポート_09
約1万人のミクファンが大阪に集結! 初音ミクの複合型イベント“初音ミク「マジカルミライ 2014」in OSAKA”リポート_10
約1万人のミクファンが大阪に集結! 初音ミクの複合型イベント“初音ミク「マジカルミライ 2014」in OSAKA”リポート_11
約1万人のミクファンが大阪に集結! 初音ミクの複合型イベント“初音ミク「マジカルミライ 2014」in OSAKA”リポート_12
▲ミクさんの“ふわふわ”。記者も入ってみたかったけれど、年齢制限があったのであきらめました……。

 また、初音ミクとコラボレーションしている企業も、ブースを出展していた。ソニー・コンピュータエンタテインメントジャパンアジアブースの模様は、こちらの記事で紹介しているので、チェックしてみてほしい。

 そしてコンサートエリアでは、昼と夜、2度にわたって、3DCG技術を駆使した初音ミクのコンサートが行われた。ここからは、衣装やセットリストのネタバレを含むため、「まだ見たくない!」という人はご注意を。

約1万人のミクファンが大阪に集結! 初音ミクの複合型イベント“初音ミク「マジカルミライ 2014」in OSAKA”リポート_24

 コンサートは、「カゲロウデイズ」からスタート。イントロが聴こえた瞬間から、来場者は大盛り上がり。ミクはギターをかき鳴らしながら、この大人気楽曲を歌い上げた。つぎの楽曲は「二次元ドリームフィーバー」と、こちらもテンポが速い曲。一気に会場のテンションを上げていく。

約1万人のミクファンが大阪に集結! 初音ミクの複合型イベント“初音ミク「マジカルミライ 2014」in OSAKA”リポート_13
約1万人のミクファンが大阪に集結! 初音ミクの複合型イベント“初音ミク「マジカルミライ 2014」in OSAKA”リポート_14
▲「カゲロウデイズ」。ステージ上部のスクリーンの映像も、「カゲロウデイズ」の世界観を意識したものに。
▲「二次元ドリームフィーバー」。
約1万人のミクファンが大阪に集結! 初音ミクの複合型イベント“初音ミク「マジカルミライ 2014」in OSAKA”リポート_15
▲記者は「スキキライ」のダンスがとても好きなので、幸せでした。

 続いて「心臓デモクラシー」、「ありふれたせかいせいふく」を歌った後、ミクは一度退場。リンとレンが登場し、デュエット曲「スキキライ」を披露した。

 「スキキライ」の後、再びミクが登場し、衣装を変えながら「からくりピエロ」、「Weekender Girl」、「FREELY TOMORROW」、「深海少女」を歌い上げた。「深海少女」が流れ始めると、会場は青いサイリュームで埋め尽くされ、海の中のような幻想的な光景が生み出された。

約1万人のミクファンが大阪に集結! 初音ミクの複合型イベント“初音ミク「マジカルミライ 2014」in OSAKA”リポート_16
約1万人のミクファンが大阪に集結! 初音ミクの複合型イベント“初音ミク「マジカルミライ 2014」in OSAKA”リポート_17
▲「からくりピエロ」。
▲「Weekender Girl」。
約1万人のミクファンが大阪に集結! 初音ミクの複合型イベント“初音ミク「マジカルミライ 2014」in OSAKA”リポート_18
約1万人のミクファンが大阪に集結! 初音ミクの複合型イベント“初音ミク「マジカルミライ 2014」in OSAKA”リポート_19
▲「FREELY TOMORROW」。
▲「深海少女」。歌い終えたミクが、泡のように消えていくのも印象的だった。

 この後、MEIKOの「ピアノ×フォルテ×スキャンダル」、レンとKAITOの「erase or zero」、ミクの「glow」、ルカの「Hello, Worker」、ミクとルカの「アカツキアライヴァル」、ミクの「ワンダーランドと羊の歌」と、人気曲が続いていく。「ワンダーランドと羊の歌」では、ミクがリズムに合わせて手を振り、ファンもいっしょにサイリュームを振って楽しんだ。

約1万人のミクファンが大阪に集結! 初音ミクの複合型イベント“初音ミク「マジカルミライ 2014」in OSAKA”リポート_20
約1万人のミクファンが大阪に集結! 初音ミクの複合型イベント“初音ミク「マジカルミライ 2014」in OSAKA”リポート_21
約1万人のミクファンが大阪に集結! 初音ミクの複合型イベント“初音ミク「マジカルミライ 2014」in OSAKA”リポート_22
▲「ピアノ×フォルテ×スキャンダル」。
▲「erase or zero」。
▲「Hello, Worker」。

 コンサートもいよいよ終盤へ。「Tell Your World」、「東京テディベア」、「Last Night, Good Night(Re:Dialed)」、「キャットフード」、「EARTH DAY」、「ゆめゆめ」と続く。トリを飾ったのは、VOCALOIDに対するryo氏の思いが込められた名曲「ODDS & ENDS」。ライブならではのアレンジが加えられたバージョンで、真剣にこの曲を歌うミクの姿は、多くのファンの胸を打ったに違いない。

約1万人のミクファンが大阪に集結! 初音ミクの複合型イベント“初音ミク「マジカルミライ 2014」in OSAKA”リポート_23
▲「Sweet Devil」。

 ミクが去った後も歓声は止まず、コンサートはアンコールに突入! アンコール1曲目は「Sweet Devil」。去年のマジカルミライではトップを飾った楽曲が、今回はアンコールのトップを飾った。アンコール2曲目はミク、リン、レンの“あげ↑てきな”トリオ曲「shake it!」。ファンは「oh yeah!」のかけ声で3人のパフォーマンスに応えた。

 そしてアンコール最後の曲は、もはやライブではおなじみの曲となっている「39」。この曲のいちばん盛り上がるところは、サビで「39(サンキュー)」とかけ声を入れるところ。ファンとミクが笑顔で「サンキュー!」と感謝を伝え合い、大盛況のうちにコンサートは幕を閉じた。

約1万人のミクファンが大阪に集結! 初音ミクの複合型イベント“初音ミク「マジカルミライ 2014」in OSAKA”リポート_25

■初音ミク「マジカルミライ 2014」in OSAKA セットリスト
00「High-energy Particle」 アーティスト:EVALA
01「カゲロウデイズ」 アーティスト:じん
02「二次元ドリームフィーバー」 アーティスト:PolyphonicBranch
03「心臓デモクラシー」 アーティスト:みきとP
04「ありふれたせかいせいふく」 アーティスト:ピノキオピー
05「スキキライ」 アーティスト:HoneyWorks
06「からくりピエロ」 アーティスト:40mP
07「Weekender Girl」 アーティスト:kz (livetune) × 八王子P
08「FREELY TOMORROW」 アーティスト:Mitchie M
09「深海少女」 アーティスト:ゆうゆ
10「ピアノ×フォルテ×スキャンダル」 アーティスト:OSTER project
11「erase or zero」 アーティスト:クリスタルP
12「glow」 アーティスト:keeno
13「Hello, Worker」 アーティスト:KEI
14「アカツキアライヴァル」 アーティスト:Last Note.
15「ワンダーランドと羊の歌」 アーティスト:ハチ
16「Tell Your World」 アーティスト:livetune
17「東京テディベア」 アーティスト:Neru
18「Last Night, Good Night(Re:Dialed)」 アーティスト:livetune
19「キャットフード」 アーティスト:doriko
20「EARTH DAY」 アーティスト:Harry(はりーP)
21「ゆめゆめ」 アーティスト:DECO*27
22「ODDS&ENDS」 アーティスト:ryo(supercell)

アンコール
23「Sweet Devil」 アーティスト:八王子P
24「shake it!」 アーティスト:emon
25「39」 アーティスト:sasakure.UK×DECO*27

 なお、この大阪公演のライブ映像は、ソニー・コンピュータエンタテインメントジャパンアジアより配信予定のコンテンツ“初音ミク「マジカルミライ 2014」PlayStation Plus リミテッドシアター”にて鑑賞できる。

 “初音ミク「マジカルミライ 2014」PlayStation Plus リミテッドシアター”は、PlayStation Plus(PS Plus)加入者限定、プレイステーション4独占での配信。配信期間は2014年9月20日24時から11月19日23時59分59秒まで。詳細はこちらのページでご確認を!