日本での開催は? 『新生FFXIV』初のオーケストラ演奏を吉田氏と祖堅氏が語る! 『新生FFXIV』中国版発表会リポート&インタビュー

 8月25日に中国版のサービス開始を控えた『ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア』。これを広く知らせるために、8月20日に中国・上海にて発表会が催された。この発表会では同タイトル初となる、オーケストラによる楽曲演奏も披露されたのだ。今後のパッチ内容も含めた、吉田直樹氏と祖堅正慶氏へのインタビューと併せてリポートをお届けしよう。

●最終幻想XIV 8月25日中国登陸!

 8月25日に盛大(シャンダ)遊戯との協業で中国版のオープンβテスト(事実上のロンチ)を控えた『ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア』(中国名『最終幻想XIV』、以下『新生FFXIV』)。これを広くに知らせるため、8月20日に中国上海のShanghai Symphony Hallにて、“最終幻想14 中国上市發布会(既の下に旦)水晶之旅最終站”と名づけられた発表会が催された。この発表会には関係者や中国メディアとともに、一般の来場者が招待され、同タイトル初となるオーケストラによる楽曲演奏も披露されたのだ。ちなみに中国では『旧FFXIV』を含めてサービスがこれまでなされていないため、タイトルには新生などの文字が付かないのだ。

 上海の中心地区に真新しい波型の巨大な建物がある。ここが今回の中国発表会の舞台となった、上海交響楽団音楽庁(Shanghai Symphony Hall)だ。このホールは上海交響楽団の拠点のひとつ。オーケストラピットを中心に四方を1200席が取り囲む最新の施設で、まだ建築中の箇所もある正式な運用前に、こけら落としにも近い形で今回の発表会が催されることとなったのだ。


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▲屋根のウェーブが印象的。当日は小雨が降るあいにくの天気。

▲エントランスにはプロジェクションマッピングで巨大なロゴが。

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▲発表会ながら演奏会も兼ねているため、本格的なチケットが発行されていた。

 会場は、入り口からすでに大盛況。エントランスに入ると、デモムービーなどを流すスクリーンやモニターに加え、中国のオフィシャルコスプレイヤーたちが招待客をもてなしていた。


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▲注目度の高さが窺える混雑ぶりだ。

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▲異常に完成度の高い竜騎士。

▲ポーズもバッチリのモンク。

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▲ネールとリウィア。リウィアの中身はやっぱり美しい。

▲若干細身のリットアティン。これはこれでかっこいい。

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▲メインホールはすり鉢状で、何面も映像が投影できる仕組みだった。

 時間になると、上海交響楽団の副団長で指揮者の張亮氏が登場。指揮棒のひと振りとともに“天より降りし力”の演奏が始まった。プレイヤーなら何度聴いているかわからないこの『新生FFXIV』を代表する曲が、生の演奏になると、また違った魅力を放つ。生のコーラスの荘厳さ、生のブラスの音圧。そして流麗に全体を支配するストリングス。日本で同様の試みが開かれていないのが悔やまれる。


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▲ゲーム中の名場面とともに奏でられた。

 聴き惚れているうちにステージは次へと進行。まずゲームの紹介代わりに、クリスタルから始まる第七霊災の経緯を語るムービーが流れ、その後、株式会社スクウェア・エニックスの松田洋祐社長が登壇。


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▲『ファイナルファンタジーXIV』はスクウェア・エニックスのクリエイティブの粋を結集した自信作であると松田社長は語った。

ファイナルファンタジー』シリーズが第1作を発売してから27年を経て、世界のファンから愛される作品に育っていること、なかでも『ファイナルファンタジーXIV』は世界のトップクラスのMMOであるという評価をもらっていること、これから盛大遊戯とともにプレイヤーの記憶に残る体験を提供し、世界最高のMMOを中国のプレイヤーとともに作り上げていきたいと語り、プロデューサー兼ディレクターの吉田直樹氏を紹介した。


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▲「それではプレイヤーの皆さん、エオルゼアの世界でお会いしましょう」との挨拶は、ヘビープレイヤーでもある吉田氏ならでは。

「本当に長らくお待たせしました。中国のファンの皆さん、そしてプレイヤーの皆さんとこの日を迎えられたことを本当にうれしく思っています。『ファイナルファンタジーXIV』の中国版はグローバル版と同じように僕が全責任をもって総指揮にあたり、盛大さんと協力しながら、世界最高のゲーム体験を皆さんにお届けすることをお約束します。この8月25日から始まるファンタジー世界での冒険をぜひお楽しみください」と吉田氏。


 続いて開発チームからサウンドディレクター祖堅正慶氏とアシスタントプロデューサーの松田楠緒さんのふたりが代表として紹介された。


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▲「サウンドはゲーム体験に密接に結びつくようにデザインした。機会があれば、ぜひ5.1chでプレイして」と祖堅氏。

▲「盛大遊戯の皆さんと協力して準備してきた『ファイナルファンタジーXIV』をやっとお届けできることをたいへんうれしく思う」と松田さん。

●5大種族28大職業,角色扮演随心転換!

 挨拶の後は、ムービーでストーリー、ビジュアル、サウンド、そしてキャラクタークリエイトなどゲームの魅力を解説。このムービー中には、史克威尓艾尼克斯(スクウェア・エニックス)、艾欧澤亜(エオルゼア)、など興味深い中国語ならではの表記がなされていた。


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▲写真は由の字を除いて、左からヒューラン、エレゼン、ルガディン、ミコッテ、ララフェルを表している。

 ここでオーケストラが、ティンパニーから始まる華やかな“希望の都”を演奏。迫力のある部分と静かに奏でられる部分の差が印象的なものとなった。その余韻から醒めぬうち、全世界で『新生FFXIV』のサーバーを提供しているhpをはじめ、nVIDIA、ソニー、中国でのポータルサイトや販売店網などのVIPや、最後に盛大遊戯のCEOが登壇。挨拶の後、そのトップたちが壇上にそろい踏みして、スクリーン内のモーグリを皆で中国まで誘導するという愉快な一幕も。


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▲センターに吉田氏。なかなか楽しそう。

 壇上のメンバーからも、中国のオンラインゲーム周辺市場がどれだけ『新生FFXIV』に期待をかけているかが窺い知れた。
 ここで発表会は終了と思いきや、中国では名の高い歌手の尚雯婕が登場。情感たっぷりに植松伸夫氏の曲“Answers”を歌い上げ、そのまま最後にふさわしい曲、“And You! ~新生エオルゼアメドレー~”と続いて発表会は閉幕。発表会もさることながら、中国のファンにとっては思いもかけずラッキーな、日本や欧米のファンにとっては自国開催が渇望されるオーケストラ演奏だった。


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▲細身ながら張りのある声で歌う尚雯婕。

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▲終了後、ファンの要望に応じてサインする吉田氏。日本と変わらない光景だが、サインする場所が……!

●一夜明けて……吉田氏&祖堅氏に舞台裏、そして以降のパッチ話を聞く!

 発表会が開催された翌朝、吉田氏と祖堅氏の宿泊する現地ホテルを直撃。上海での催しを終えた心境のほか、パッチ2.35で実施されたモブハントに関する調整の意図についても伺った。


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▲前日の発表会が終わった翌朝、帰国の直前をおじゃました。

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▲日本の建築家によってデザインされた建物全体が、音楽を楽しむのにふさわしい作りになっている。

──発表会で流れた曲を聴いたいまのお気持ちは?
吉田直樹氏(以下、吉田) 善し悪しよりも先に、リハーサルで曲を聴いた時点で「やっとここまで来たか」という感じになりました。指揮者の方が速めのテンポを好むようだったので、少しだけ「速いかな」と感じましたが、ウルダハの曲の強弱も申しぶんなかったので、短い期間でよくがんばっていただいたと思っています。お客様の前でオーケストラを演奏できたということで、まずは満足です。
祖堅正慶氏(以下、祖堅) いろいろな部分をもっと調整したいと思う気持ちは演奏会後のいまでもあります。もし今後、日本で同様の演奏会を開く場合は、そのあたりをブラシュアップしたいですね。
──オープン直前の巨大コンサートホールを、どのような経緯で利用できたのでしょう?
吉田 完全に舞台監督の方と、盛大遊戯さんのおかげですね。舞台監督の方がこの場所を候補として持ってきてくれたそうで、それを全力で実現させようとしてくれたのが盛大さんです。盛大さんは、中国政府とも仲がいいというお話なので、そうした面で力を発揮していただけることも、僕たちとしては心強いです。
──サウンドディレクターの立場から見て、昨晩のイベントはいかがでしたか?
祖堅 すごくよかったと思います。通常、音量が少ない場合はマイクを立てたりするのですが、今回はすべて生の音で流しました。これはけっこうスゴイことですよ。
吉田 建物全体が音楽の演奏を前提とした作りになっているうえに、ホール内には反響素材が使われているので、音響設備を別途用意しなくてもクオリティの高いサウンドが広がる点もありがたかったです。


──発表会に交響楽団の起用を決めたのは、いつごろですか?
祖堅 そういう企画が僕の耳に入ってきたのが……いまから約1ヵ月前のことです。
吉田 本格的に計画が確定したのが、そのタイミングです。きちんとした準備が行えるのであれば、オーケストラの起用も、ギリギリだけどあり得るという話を、1ヵ月半ほど前に盛大さんにしていました。ところが会場がなかなか決まらずに、けっきょく1ヵ月ほど前に最終確定しました。その時点で僕が祖堅に「この期間で準備できる?」と聞いたら「やれる」とのことだったので、そこから開催に向けて全力で突っ走りました。
──スケジュールを聞いた直後の第一声は?
祖堅 笑いました(笑)。イメージ的には、ビル1棟をひと晩で作る感じですね。当時、「それをいまからやるの?」と話したことを覚えています。
吉田 以前から僕たちも、いずれはオーケストラを起用した演奏会を開きたいと思っていて、実施のタイミングをずっとはかっていました。そこに上海での発表会があり、今後“Distant Worlds music from FINAL FANTASY”の演目に『新生FFXIV』の楽曲を多く入れていきたいことを考えると、一度どこかでやっておかないと、けっきょくグローバル版のお客さまにオーケーストラ公演をお届けする機会が遠のきますし、すべてのきっかけ作りとして、「なんとかしよう」という思いでした。


●日本語を英語に訳すくらいの難度

──『新生FFXIV』の音楽をオーケストラに落とし込む難しさを、音楽に詳しくない人でもわかる範囲で教えてください。
祖堅 オーケストラを前提に作られた曲というのは、楽器ごとに鳴らせる音域の範囲内で最初から作られています。ところがゲームに使われている音源には、生の音を収録したもののほかに、機械的に作り出されたものもあります。
──つまり、機械的に作られた音源は実際の楽器で奏でられる音階のレベルを超えているので、それをオーケストラで再現できないわけですか?
祖堅 ですが『新生FFXIV』の場合、機械的に作られた音も、実際の音域を超えないようにしているので、今回もオーケストラの楽曲としてそのまま移植して問題ないレベルでした。ですので作業は、音源データを各パートの譜面に起こすことがメイン。たとえるなら、日本語を英語に翻訳するくらいの難しさでした。その工程の後、オーケストレーターに依頼して“翻訳で用いる単語を適切なものに替えて”もらったのです。
──オーケストラ向けに何かを作り直すことはしていないのですね。それでも4曲で全パートだと相当な作業量ですね。
祖堅 まったくです(笑)。


●国内開催を阻むカベは……

──そもそも、なぜ最初に日本でオーケストラによる演奏を行えなかったのでしょうか?
祖堅 『新生FFXIV』の演奏に適した会場が日本にほとんどないのが最大の理由です。今回は、合唱と楽器演奏のメンバーを合わせて約130人起用したのですが、その人数をステージ上にスポンと並べられる会場が日本にはそれほどありません。このため国内では、コーラスをステージ外に配置するか、編成自体を小さくするしかないんです。
──日本ではコスト面の不利もありそうです。
祖堅 日本で130人規模の演奏者を集めた場合、5000人を上回る観客を入れないと採算が合わなくなりますね。5000人の聴衆を収容できるホールといえば、国内では東京国際フォーラムなどです。ところが、東京国際フォーラムくらいの規模となると、皆さんが想像できないほど先まで予約が埋まっていて……という感じなんです。演奏者の数を減らして、小規模な開催ならできますが、それが原因でお客様をがっかりさせてしまうことになっては申し訳ないですよね。
──今後、日本で実現する可能性は低いのですか?
祖堅 やりたい気持ちはつねにあって、どうすれば実現できるのかを探り続けている状態です。ですが、上海でオーケストラ演奏が実現できたことは、今後の国内開催に向けた強力な武器になると思っています。
吉田 中国ではまだロンチの状態なので、宣伝の意味も込めた予算を組むことができます。一方、日本や欧米ではすでにサービスが行われているので、収支の面で考えると開催が難しくなるのは確かです。ですので、実績を作ったうえで、会社の説得も含めてやっていくしかない、という覚悟です。くり返しになりますが、僕たちもいますぐにでも実現させたいくらいなのです。


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▲今回の演奏会を、そのまま……とそう単純には運ばないのだ。

──たとえばですが、ファンフェスティバルで演奏会を開くことは不可能なのでしょうか?
吉田 ファンフェスティバルは、お客さまに丸1日かけて楽しんでもらうタイプのイベントです。その会場で、比較的短い時間で終わるオーケストラの演奏会を開いても、収支も含めてバランスに欠くのです。先ほど祖堅が話した規模の問題に加え、音が良く聞こえる環境準備と、ファンフェスじたいのフロアアクティビティを考えると、かなり相反する内容になってしまいます。やはり、まずは“Distant Worlds music from FINAL FANTASY”の中に『新生FFXIV』のオーケストラ曲を入れてもらう努力をしたうえで、お客様の反応を見て、それをもとに計画を策定し、きちんとした収支計算が持てた段階で実行に移す……という流れが、もっとも現実的だと思っています。この一連の流れを前に、今回の上海で最初のステップが踏み出せたので、昨夜の演奏会は意義が大きかったと思います。
──最終的にはプレイヤーの声しだいなんですね。
吉田 そうですね。それがやっぱりいちばんです。
祖堅 日本でもやりたいと心から願っています。


●女性ボーカルは中国で有名な歌手

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▲現在、製作が進んでいる中国語版“Answers”のボーカルをそのまま務める模様。

──演奏会に登場した女性ボーカルは、もともとの“Answers”を歌っていたスーザン・キャロウェイさんではないんですね。
吉田 今回は、北京を中心に活動されている、中国では有名な歌手の尚雯婕さんにお願いしています。
──歌唱力に感動しました。
祖堅 細身の方だったので、声が出るのか最初は不安を覚えたのですが、実際はものすごい歌唱力をお持ちで。あれほどのパワーが体のどこにあるのかと思えるほど、腹から声が出ていましたね(笑)。彼女の歌を事前にいろいろ聞かせてもらいましたが、ジャンルも多彩ですし、本当にすばらしい歌声でしたよ。じつは練習で歌ってもらっているときですら、また涙腺が崩壊しそうになっていたので、我慢しました。


●リスキーモブの仕様を変えた意図を直撃

──さて、上海で迎えたパッチ2.35ですが、ランクBのリスキーモブの仕様が大きく変わっていますね。この意図は?
吉田 リスキーモブをハントしている皆さんのモチベーションが、現状バラバラになっていると感じています。「報酬がオイシイからやらざるを得ない」、「みんなが挑んでいるから参加せざるを得ない」といった部分が、ランクを分けることで「どうプレイするか」の意図が明確になりますし、このいままで以上にわかりやすい分けかたで、それぞれのモチベーションに合わせてプレイしやすくできるように、とそう考えての変更です。実際にプレイヤーの皆さんが馴染むまでに、多少の時間はかかるかもしれませんが、我々の当初の想定に沿ったバランスに立ち返るための調整となっています。ソロで遊んだ場合でも、毎日コツコツと挑戦できるので目標も立てやすいですし、今後は、いままでどおりフィールドに張り込んでSランクのモブを狙う方と、コツコツとBランクの敵を倒して稼ぐ方の2パターンに分かれていくと思います。それによって、現在混雑の激しいSランクのモブとのバトルも、もともと我々が想定していたくらいの人数に落ち着くと考えています。システム的に明確な変更となった今回の調整は、そうした意図に基づいています。


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▲パッチ2.35の調整により、ソロでモブハントを進めていくだけでも、1週間で同盟記章が250点以上獲得できるようになった。

──Aランクのリスキーモブを討伐して得られる報酬の量が、ほかのコンテンツにくらべて突出して高いという意見もあるようですが。
吉田 プレイヤーの皆さんが時間の対価として求めるものによって、そういう意見も出ると思っています。現在は、コンテンツに行く時間を削ってAランクのモブを探す人が多いですが、だからといってその報酬を少なくすると今度は誰もやらなくなってしまいます。ですので、報酬のバランスについては慎重に判断します。それでもまだ「報酬が豪華すぎる」という声がプレイヤーの皆さんから挙がるような場合には、再度調整を掛けるつもりです。そういう意味もあり、モブハントの調整は今回が最後ではありません。モブハントはフィールド上で展開されるコンテンツなので、皆さんがフォーラムに寄せてくださるフィードバックをより大切にしたいと思っています。「報酬がよすぎる」という意見も確かにいただいていますが、だからと言って、即時反射的に下方修正を加えるのも違うと思いますし。


●事前にアライアンスが組めるようになった理由は?

──パッチ2.35でアライアンスが任意に組めるようになりましたが、これが実現した理由は何か技術的な問題がクリアできたからなのですか?
吉田 そもそも『新生FFXIV』のアライアンスは、コンテンツに入ってから生成される仕組みになっています。プログラムとしてはインスタンスゾーンに24人揃った時点で、アライアンス編成の処理が行われています。これは各データセンターのどのワールドから接続しても問題なくパーティが組め、その組まれた3パーティを確認後にアライアンスを編成するように、安全な運用のために開発されています。このように、本来はコンテンツ内部で生成されるアライアンスを同一ワールド内でむりやり作ることになるため、ストレートな対応をする場合、もうひとつ完全新規のアライアンス生成システムを開発することになってしまいます。とはいえ、作業を担当するサーバー班やコンテンツファインダーを管理するスタッフたちは、仕事を山ほど抱えています。そうした作業が支障を来たさないよう、もっとも低コストで同様の効果が得られるシステムを開発するため、使用策定に時間をかけました。
──結果、どのような方法を発見したのですか?
吉田 コンテンツに突入してからアライアンスを組む、というシステムの根幹は変えていません。どのパーティメンバーどうしを関連付けておくのかという処理だけ、事前に行うようにという仕様になりました。できる限り低コストで、かつUIにも極力負担をかけないシステムになり、たいへんお待たせしましたが、ようやくお届けできることになりました。


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▲もともとアライアンスは、コンテンツ内でのみ成立するパーティの形態。これに対して、開発内で試行錯誤がくり返された。

──それから、極ラムウ討滅戦がコンテンツファインダーに対応するのはいつごろでしょう?
吉田 パッチ2.38かパッチ2.4になる予定です。どちらにするのかは、まだ決めていません。極リヴァイアサン討滅戦のときと同じ流れをイメージしていただければと思います。プレイヤーの皆さんのクリア率を見たうえで、我々が“もう大丈夫”と判断した時点で対応させていただきます。
──そのときに、報酬を追加したりサンダーストームの表示を見やすくするなどの調整は加わりますか?
吉田 報酬については、アイテムレベルが少し低かったとは思っていますので、検討中の項目には入っています。
──ずばりパッチ2.38の公開タイミングはいつごろですか?
吉田 現時点で9月の東京ゲームショウ2014前後くらいを予定しています。


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▲極ラムウ討滅戦がコンテンツファインダーに対応した時点で、おそらく超える力が付与されるようになるのだろう。

●ファンフェスティバルには開催地ごとに異なる特色が

──8月23日に開催される14時間生放送については?
祖堅 僕はまだ何も聞いていません(笑)。
──おおよそのタイムテーブルが公式サイトに掲載されていました。
祖堅 そうなんですか。まだぜんぜん聞いてませんね……。
吉田 今回は『新生FFXIV』の1周年記念ということで、バラエティ番組という位置付けです。生放送を表示したまま、ゲームをプレイしていただくくらいの気軽さでよいのかなと思っています。
※1周年記念14時間生放送のリポートは<<<こちら>>>

──10月から世界を股にかけて開催される、ファンフェスティバルはどのようなものになりますか?
吉田 欧米のMMORPGが開催しているファンフェスティバルに比肩する規模を目指しています。チケット代はやや高めですが、お支払いいただいたものをはるかに上回るアクティビティやプレゼンテーションをご提供します。開催地ごとに別々の催しを用意するので、日本の皆さんもぜひ10月17日から始まる海外の開催にもご注目いただければと思います。
──催しの内容は、国ごとにすべて違うのですか。
吉田 フロアアクティビティはすべて異なりますし、僕が行うプレゼンテーションの中身も微妙に違います。期間が2日以上設けられている日本とラスベガスについては、開催日ごとに演目も異なります。
──それはぜんぶ追いかけて取材しないといけませんね。ファンフェスティバルについて祖堅さんからオススメの注目ポイントは?
祖堅 サウンドに関する“何か”があるはずなので、ぜひご期待ください。じつはそちらの準備もすでに進んでいて、ほかの作業とスケジュールがガッツリと重なったため、えらいことになっています(笑)。ほかにもその前のタイミングで、何かお知らせできることがあるはずですので、こちらも楽しみにお待ちいただければと思います。
吉田 gamescomや上海の会場で「とにかく双剣士と忍者を早く出してほしい」という声を多くいただきました。そうしたご要望に応えるべく、アップデートに向けて突っ走っていきます。東京ゲームショウ2014あたりから新情報をお出しできるはずなので、ぜひ直近のパッチ2.4を楽しみにお待ちください。大迷宮バハムートのラストを飾る真成編も“ここまでやるか”というほどのコストの掛けかたをしているので、こちらも併せてご期待いただければと思います。
──真成編のシナリオの概要は?
吉田 足掛け4年間続いてきた第七霊災の真相が、すべて明らかになります。メガフレアの白い光に包まれた“ルイゾワがいったいどうなったのか”、“バハムートに何があったのか”などいろいろ明かされますので、ぜひコンテンツに挑んでいただきたいです。もちろん、アルフィノ&アリゼーの関係だけでなく、ルイゾワとふたりの孫のあいだに存在する絆も、すべて決着がつきます。またメインストーリーについても、新しい『新生FFXIV』ともいうべきバージョン3.0のリリースに向けて、“なるほど”と思ってもらえる展開が待っています。パッチ2.4のラストで、“えっ!?”と思っていただけるようにがんばっています。あとは、シヴァもついに動き出します。
──シヴァはパッチ2.4で公開されると考えていいのですか?
吉田 そう思っていただいて問題ありません。


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▲上海F.A.T.E.から一夜が明けた祖堅氏の顔色を見た吉田氏は「ゾンビみたい」と苦笑していた。かくいう吉田氏も、帰国後に自分の写真を見て、ゲンナリしていたそうだ(笑)。

(2014年8月21日収録 取材:編集部 構成:編集部、Mainai)