『ドラゴンボール』の世界そのものが楽しめる新機軸の作品を目指す

 2014年6月10日~12日(現地時間)、アメリカ・ロサンゼルスで開催されている世界最大のゲーム見本市E3(エレクトロニック・エンターテインメント・エキスポ)2014。E3に合わせてPV第1弾が公開された(記事はコチラ)、バンダイナムコゲームスのプレイステーション4、プレイステーション3、Xbox 360用新作タイトル『ドラゴンボール ゼノバース』。本作について、バンダイナムコゲームスのプロデューサー平野真之氏(文中:平野)にインタビューを行った。

謎多きソフト『ドラゴンボール ゼノバース』平野プロデューサーインタビュー【E3 2014】_01

――『ドラゴンボール ゼノバース』のコンセプトを教えてください。

平野 正直な話をいたしますと、公開したトレーラー映像では本作のコンセプトは表現しておりません。我々が行おうとしているのは、いままでにない新しい『ドラゴンボール』体験なんです。いままでは『ドラゴンボール』のキャラクターを使って体験するというゲームが多かったのですが、今回は『ドラゴンボール』の世界そのものを体感・体験するというコンセプトです。

――PVでは、悟空とベジータ、フリーザ、ブウが登場しますが、プレイヤーは悟空たちを操作して戦っていくのでしょうか?

平野 いま見せている映像では、ハイクオリティーの映像で、原作の人気キャラクターが登場して彼らが戦いますよ、という点なんです。人気のキャラクターが登場し、名シーンも再現しているのですが、それとは別に新しい世界も用意しているということだけ、いまはお話できます。

――原作再現だけではないと。

平野 そうですね。大きくチャレンジをしている作品になります。

――チャレンジの一環が、近未来都市や謎のオリジナルキャラクターなんですね。あのキャラクターが一体なんであるかは、まだお話しできない感じですかね?(笑)

平野 近々お伝えできるかと思いますので、少々お待ちください(笑)。今回は、ひとつひとつ謎を明らかにしていこうと思っているんです。『ドラゴンボール』のゲームは、あのキャラクターが登場するとか、バトルのクオリティーなどをウリにしていました。今回は、情報に謎を入れ込んで、それを随時解き明かしていくという、毎回驚きがある仕掛けを打っていこうと。

――なるほど。現状は言えないことが多いですが、しかるべきタイミングで謎は少しずつ、サプライズの形で明らかになっていくわけですか。

平野 そうですね。なので、お楽しみにいただければと。

――アクション部分についてですが、PVを見る限りでは、1対1の対戦を行うように見えます。たとえば、2014年1月23日発売された『ドラゴンボール BATTLE OF Z』では、4人のチームで戦う要素がありましたよね。そういった要素もあるのでしょうか?

平野 単なる対戦格闘アクションではない、とだけお話しておきます。

――アクションにおいて、話せる範囲で特徴や魅力を教えていただけますか。

平野 どのキャラクターゲームでもそうなのですが、近年はデモシーンの映像クオリティーが非常に高いですよね。それももちろん大事ですが、やはりゲームなので遊んでいておもしろいということを今回の作品では出していきたいです。プレイしている中に、『ドラゴンボール』らしさが感じられるように、戦いの駆け引きですとか、必殺技の応酬など、リアルタイムで体験できるという点に注力しております。

――本作の見どころは、どういったところになるのでしょう?

平野 『ドラゴンボール』のゲームは、デモシーンがあって対戦があって……という構成が多かったのですが、それじゃないものを作りたいなと。先ほども言いましたが体験というところを、本作では強く押し出していきたいと考えています。もちろん、バトルは『ドラゴンボール』の最大の魅力なので、バトルシーンも高いクオリティーのものを作り込んでいるのですが、ゲーム全般を通して新しいモノを提供していければと思います。

――開発はディンプスがおこなっているとのことですが。

平野 ディンプスさんは、日本はもちろん、海外でも人気の『ドラゴンボール』ゲームを手掛けていただいています。アーケードのカードゲーム『ドラゴンボールドラゴンボール ヒーローズ』もディンプスさんで、『ドラゴンボール』を題材にしたゲームでの新しいチャレンジという経験も実績もあるので、今回もお願いしました。

――海外の『ドラゴンボール』事情はどういった感じなのですか?

平野 一概に言えるわけではないですが、とくに南米での人気がすごいんですよ。劇場版の『ドラゴンボール 神と神』が南米でも公開されたときは、ナンバー1を獲得していたりするんです。ヨーロッパ、フランス、アメリカなどを含めて、ワールドワイドに人気があります。

――現状お答えできないかもしれませんが、いまお話に挙がった『ドラゴンボール 神と神』からも参戦するのでしょうか?

平野 そうですね(笑)。前作にも出ていますし、皆さんの期待にはお答えできるキャラクターラインアップにしたいと考えいます。

――現状で発表されているキャラクターのほかにも、人気のキャラクターは参戦すると考えていいわけですね。ちなみに、今後の情報はどのように発表されていく予定で?

平野 ほぼ毎月、何かしらの情報をアップデートしていく予定なので、楽しみにしていたください。

――バンダイナムコゲームスさんでは、PS4のタイトルはまだ発売していませんが、この段階で『ドラゴンボール』のゲームが映像つきで発表されるというは珍しいですよね。

平野 僕としては絶対にやりたいと思っていました。キャラクターゲームは、市場が成熟してからリリースすることが多かったのですが、本作はチャレンジをしています。

――新ハードならではの特徴は?

平野 グラフィック面はもちろん、プレイステーション4ならではの機能もうまく活用しつつ、『ドラゴンボール』らしい作品にできればと。

――Share機能は対応するのでしょうか?

平野 現状ではお話しできないです、すみません!

――ですよね(笑)。

平野 使って楽しいものは、なるべく活用したいと考えておりますので。

――謎多きタイトルなので、日本のユーザーにいちばん知ってもらいたいことを教えていただけますか。

平野 ちゃんとバトルしています! というところは強く言っておきたいです。『ドラゴンボール』の醍醐味と言えばバトルの部分なので、バトルのクオリティーは追及していきます。いま公開しているPVは、いわゆるデモシーンですが実際のバトルシーンも入れ込んでいるんです。デモと実際のバトルの差がないほど、より迫力のあるバトルが楽しめるようになるので。バトルとアニメと融合を目指していますので、ご期待ください!