●プレイステーション4版による実機プレゼンテーション

 2014年6月10日〜12日(現地時間)、アメリカ・ロサンゼルスで開催されている世界最大のゲーム見本市E3(エレクトロニック・エンターテインメント・エキスポ)2014。KONAMIは、小島秀夫監督が手掛ける『メタルギア ソリッド V ファントムペイン』(以下、『ファントムペイン』)の実機プレゼンテーションをクローズドシアターで行った。
(2014年6月16日 加筆・修正)

 今回のプレゼンテーションはプレイステーション4版を使用。本作のプロローグにあたる『メタルギア ソリッド V グラウンド・ゼロズ』(以下、『グラウンド・ゼロズ』)と同様、1080pの解像度と秒間60フレームの描画が実現している。本作の発売日は未定とされているが、実機ベースですでにかなり高いクオリティーが出ており、「発売は案外近いのでは?」といういう印象になった。しかし、マップの広さが『グラウンド・ゼロズ』の200倍と言われているだけに、全貌はまだまだ見えない。

 プレゼンテーションでゲームプレイを行うのは、Web番組コジステでの“魅せプレイ”でおなじみ、小島プロダクションのダン氏。アフガニスタンでのミラー救出ミッション(E3用特別バージョン)を紹介した。2013年のE3で公開されたトレーラーに登場した荒野のシーンからスタート。馬にまたがるスネークとオセロットが会話するカットシーンからシームレスにゲームプレイに移行する。

 画面に魅入っていると、いきなり馬がフンをして、会場の笑いを誘う。馬は、スネークのダッシュと同じように走らせることもでき、かなりスピードが出ていた印象。2013年のE3トレーラーにもあった、馬の側面にしがみついてのカモフラージュなども披露してくれた。また、途中で馬から降りて離ればなれになっても、馬を呼ぶコマンドで呼び戻すことができるようだ。

 ミッションでは、ミラー救出の手掛かりをつかむために、とある場所へ向かうのだが、情報端末のIDROID(アイドロイド)でマーカーを設置し、足を進めていく。このあたりは、『グラウンド・ゼロズ』をプレイした人であれば、そのままの感覚で遊ぶことができそうだ。ただ、今回のアフガンのフィールドはあまりに開けているため、マーカーの恩恵は計り知れない。

 中継地点として設定したマーカーに向かって進んでいくと、敵兵の姿が見えてくる。ここで、『グラウンド・ゼロズ』にはなかった、ノックによるおびき寄せが紹介された。ただ、これは従来のシリーズにあった、壁を「コンコン」と叩くものではなく、義手の手首を回転させて、その音で気づかせるというものだった。『ファントムペイン』のスネークは腕が義手のため、こういった変化もあるのだ。

 敵を無力化した後、『グラウンド・ゼロズ』と大きく異なる点は、フルトン回収が可能なことだ。フルトン回収とは、対象物に気球を取りつけ、自分の基地であるマザーベースへ収容すること。敵兵や捕虜を始め、『ファントムペイン』では羊などの動物、コンテナ、そして車輛まで回収することができる。ただし、屋内など、空が見えない場所での回収は行えない。無力化した後に外に連れ出せば、回収は可能だ。

 マザーベースにはいくつかの班があり、プレゼンテーションでは、回収した兵士を“諜報班”に振り分けて、マップに敵影情報を追加するといった流れを見せてくれた。また、マザーベースでは武器やアイテムの開発も可能で、実際にゲームプレイの途中にダンボールを開発し、それが気球に乗ってスネークのもとに届けられるというシーンも見ることができた。支援ダンボールは、投下ポイントを指定できるようになっていたため、敵の頭上にダンボールを落として攻撃することも可能なようだ。

 さて、シリーズではおなじみのダンボールだが、『ファントムペイン』では新しいアクションが追加されている。ダンボールをかぶった状態で敵に近づき、ダンボールを突き破ってホールドアップさせたり、ダンボール側面からの緊急脱出が可能。後者のほうは、ダンボールで移動中に怪しまれたとき、ダンボールを残しつつその場から離れられるので、時間稼ぎやカモフラージュに使えそうだった。

▲『グラウンド・ゼロズ』には登場しなかったダンボール。新アクションはなかなか便利そうな印象。
▲ダンボール以外のステルス要素も紹介。ゴミ箱の中に隠れ、近くを通った敵兵にCQC(近接戦闘術)を仕掛けることも可能。

 『ファントムペイン』は、天候の変化や時間の経過もミッションの難度に影響する重要な要素。プレゼンテーション中も、天候がいきなり変化し、砂塵で視界がほぼゼロになるシーンもあった。時間も、ただ流れているだけではなく、時間帯によって兵士が交代し、配置や警備のレベルが変わったりもする。作戦遂行のためには、“ひたすら待つ”といったことも必要になってくるが、そこで重宝するのが、“ファントム・シガー”と呼ばれるタバコ。これを吸うことで、時間を進めることができる。設定的には、時間を進めるアイテムではなく、“時間が早く進んでいる気にさせてくれるもの”らしい。

▲ファントム・シガーを使用中の演出。みるみるうちに時間が経過していく。

 そうこうしているうちに、ミラーの情報を入手。ミッションは完了。ただ、『グラウンド・ゼロズ』と同様、マザーベースに帰るまでがミッションだ。プレゼンテーションでは、ランディングゾーンを指定し、ヘリによる回収を要請。その際、マザーベースに空爆の支援なども要請できるようになっていた。

 『ファントムペイン』では、ミッションから帰還すると、マザーベースの中に入ることができる。マザーベースの内部には、ミッションの途中でフルトン回収した羊や兵士がうろついていた。射撃の訓練場所やヘリポートなどが確認できたが、成長のさせ方次第でマザーベースの形も変わるという。マザーベースは、ほかのプレイヤーやミッションで敵対した相手などから襲われることもあるので、マザーベースの成長、そして防衛は、本作における大きな楽しみのひとつになりそうだ。

▲マザーベース内は、自由に歩くことができる。すれ違う兵士が自分(スネーク)に向かっていちいち敬礼するのが何とも気持ちいい。自分のホームという感じだ

●クローズドシアターへの通路に3枚のポスター

 プレゼンテーションが行われたクローズドシアターへの通路には、3枚のポスターが掲出されている。どれも興味深い内容なので紹介しよう。

■MAP

▲Web番組のコジステでも紹介されていた、シリーズ歴代のマップサイズ比較。全体の四角形が『ファントムペイン』のマップ。その中に、過去シリーズのマップが同比率で描かれている。『ファントムペイン』のフィールドがいかに桁違いなのかわかる。

■SNAKE

▲こちらは、歴代のスネーク。『ファントムペイン』のスネークは、Venom Snake(ヴェノム・スネーク)と書かれている。Venomとは、“恨み”や“憎悪”、“毒”といった意味を持つ。『メタルギア ソリッド V』のキーワードとなっている“報復”や、蛇の“毒”にもかかっているのだろうか?

■METAL GEAR

▲歴代メタルギア(一部、メタルギアという呼称ではないものも含む)。かなりの巨大メカと対峙することが予想される。

 『メタルギアソリッド V』の公式サイトでは、『ファントムペイン』の最新トレーラーを公開中。また、小島プロダクションのWeb番組“コジステ”では、このトレーラーを観ての『ファントムペイン』の予想を募集している。投稿した内容は、番組内で紹介されることもあるようなので、自分なりにトレーラーを読み解いた結果を番組に送るといいだろう。