放送内で交わされた一問一答をダイジェストでお届け

 吉田氏の口から『新生FFXIV』の最新情報が語られるこの人気放送だが、今回は“出張プロデューサーレターLIVE in E3”と銘打ち、会場内のスクウェア・エニックスブースに設置されたスタジオから全世界へ発信された。今回は、北米のコミュニティチームのスタッフが進行役を担当。日本語が堪能なローカライズチームのマイケル・クリストファー・コージ・フォックス氏が吉田氏のコメントを英語に翻訳することでイベントが進行した。75分程度の放送のなかで、直近に控える大型アップデートのパッチ2.3だけでなく、『新生FFXIV』の今後の方向性についても明かされたのだ。

北米の質問はひと味違う? 出張プロデューサーレターLIVE in E3まとめ 『ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア』【E3 2014】_01
▲吉田氏の丁寧かつ長めの解説を、フォックス氏は懸命に英語へ翻訳していた。

 先にお伝えしたとおり、今回のオンエアを通じて新クラスの双剣士と新ジョブの忍者が追加されることが発表されている。そられの情報も踏まえて、今回判明した各要素をダイジェストでおさらいしていこう。質問へのすべての回答を吉田氏が行っている。

Q.ハグ(抱き合う)のエモートが今後追加される予定は?

・プレイヤーから多くの要望が寄せられている。引っぱたく(/slap)とともに実装したいと思っているので、優先的に対応したい。
・キャラクターどうしが重なるなどアニメーション部分の懸念もあるが、そういう部分をあまり意識しすぎることなく、プレイヤーどうしで抱き合えるようにしたい。

Q.ギャザラーやクラフター専用のレリックは実装される?

・クラフター向けのコンテンツとして、アイテムを分解してアイテムを得る“サルベージ”がパッチ2.3で公開される。そこから派生して、クラフターが使う道具のアップデートを考えている。今後のパッチにご期待いただければ。

Q.『旧FFXIV』当時は、クルザスとモードゥナにも複数のエリアが存在した。これらが『新生FFXIV』でも登場する可能性はある?

・パッチ2.3で公開される大規模PvPのフロントラインは、(モードゥナの南東に位置する)カルテノー平原で展開される。
・フロントラインはフィールド全体が戦場になっている。そこの地形を見てもらえれば、第七霊災の影響で行けなくなってしまったモードゥナの一部がどのようになっているのかが想像できるはず。
・クルザスについては、都市国家イシュガルドも含めて、今後の情報公開をお楽しみに(笑)。

Q.前回のプロデューサーレターLIVEで触れられていた、超高難度コンテンツの詳細は?

・ひと言でいえば、大迷宮バハムート(バインディングコイル)のエクストリームモード。パッチ2.3でリリースする予定。
・日本語名は、大迷宮バハムート零式(れいしき):侵攻編。侵攻編に登場した4つのボスが、すべてエクストリーム状態で出てくる。
・当初の仕様そのままの、バランス調整を加えていない“タイプゼロ”のバージョン。開発スタッフたちでも、クリアできるかどうかわからない。
・ラフレシアのブライテッドブーケは、当初はデバフのアイコンがついた冒険者が動くと爆発する仕様だった。
・今回はテスト的に実装する意味合いを持たせているので、ドロップアイテムは通常の大迷宮バハムート:侵攻編と同様に、ハイアラガン装備になる。ただしクリアすると専用の称号がもらえる。
・大迷宮バハムート:侵攻編の4層をクリアしている冒険者のみ挑戦できる。
・週1回のみ攻略のフラグも通常の侵攻編と共通に設定してある。大迷宮バハムート零式(れいしき):侵攻編を進めると、その週はノーマルの侵攻編に挑戦できなくなる。
・我々の想像よりも挑戦者が多ければ、今後のエクストリームバージョンで専用報酬の用意を考える。

Q.新ジョブやクラスについて何か教えて!

ここで、既報の動画が公開された。

FFXIV New Class & Job Revealed! (E3 2014)

北米の質問はひと味違う? 出張プロデューサーレターLIVE in E3まとめ 『ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア』【E3 2014】_02
▲双剣士と忍者が日の光を浴びながら登場! 撮影場所はラノシアのどこかのようだ。
北米の質問はひと味違う? 出張プロデューサーレターLIVE in E3まとめ 『ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア』【E3 2014】_03
▲新クラスの双剣士。Rougue(ならず者)の英名は、シーフを連想させるネーミング。
北米の質問はひと味違う? 出張プロデューサーレターLIVE in E3まとめ 『ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア』【E3 2014】_04
▲ペイストをさまざまな方向から攻撃していた。モンクや竜騎士と同様に、コンボの威力に位置取りが関係してくるのか?
北米の質問はひと味違う? 出張プロデューサーレターLIVE in E3まとめ 『ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア』【E3 2014】_05
▲新ジョブの忍者。この装束は、忍者のジョブ専用装備とのことだ。
北米の質問はひと味違う? 出張プロデューサーレターLIVE in E3まとめ 『ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア』【E3 2014】_06
▲2本の剣による攻撃のほか、氷(氷遁の術?)で相手を攻撃するシーンも映し出されていた。

・新クラスと新ジョブは拡張パックで入ると思っている方が多いようだが、これらはパッチ2.4でリリースする。
・新クラスの双剣士は両手に剣を持って戦う、シーフ的な位置づけ。かつてシーフと呼ばれた時代もあったが、戦いの中でこなれていったことで、最終的に双剣士という名前が定着した。
・シーフのイメージをしっかりと汲み取って作ってある。
・特性として、通常時から移動速度がほかのクラスよりも高い。
・高所から落下したときのダメージが軽減される。
・武器に毒を塗って戦う。
・毒には複数のタイプがあるので、場面に応じた使い分けが求められる。
・双剣士はステルサー(敵に発見されにくい)。ステルス中のみ使える技がある。
・左右それぞれの手に異なる武器を装備するのではなく、モンクの格闘武器と同様に、2本の武器が一対のアイテムになっている。

北米の質問はひと味違う? 出張プロデューサーレターLIVE in E3まとめ 『ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア』【E3 2014】_07
▲吉田氏が取り出した双剣士のイラスト。大振りのダガーを持っている。
北米の質問はひと味違う? 出張プロデューサーレターLIVE in E3まとめ 『ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア』【E3 2014】_08
▲こちらは忍者のイラスト。手にしている武器は、明かに日本古来の刀のように見えるが……?

・新ジョブの忍者は、双剣士の毒の特性に加えて、印を結ぶことができる。
・海外の方がイメージする忍者に近い。印にはいくつかのタイプがあり、それらを戦闘中に組み合わせて完成させることで性能が発揮される。
・モンクほど位置取りを気にしなくてもいい。ただし毒や印をきっちりとコントロールできないと活躍できない。
・拡張パックの発売に向けて、新たなクラスやジョブの準備を進めている。
・タンクとかヒーラーとか、ほかのクラスの話はないのか……と気をもむ方もいると思うが、拡張パックの発売に向けていろいろ作っている。

Q.忍者の動画内で登場した、モンスターの頭に剣を突き刺す技は、すべてのモンスターに使える?

・イフリートの頭にも突き刺せる。天道虫(レディバグ)にも実行できる。

双剣士と忍者のロールは放送内の日本語では明かされなかったが、吉田氏の「タンクとかヒーラーとか、ほかのクラスの話はないのか」という発言から、両者はDPSなのではと予想されるが、正式な発表を待ちたい。

Q.オーディンやベヒーモスなど、特別な報酬が得られる高難度なF.A.T.E.は今後追加される?

・パッチ2.3でモブハントという仕組みが入る。その後で、F.A.T.E.の高難度なものも含めて、フィールド上で楽しめるコンテンツを用意していこうと思っている。

Q.リットアティン、リウィア、ネロなどガレマール帝国の3将軍と戦えるバトルの実装予定は?

・異邦の詩人しだいなのでは(笑)。じつは、帝国四天王と同時に戦える要素を考えていたが、それを上回る“そう来たか”と思えるような遊びを準備しているので、現在は一時ペンディング状態になっている。しかしこちらも、いずれは実現させたいと思っている。
・彼らは、メインクエストだけの登場で終わらせるのはもったいない。

Q.個人用ハウジングの準備は進んでいる?

・個人で家が買えるようになるのはパッチ2.38くらい。パッチ2.35には間に合わないかもしれないが、パッチ2.4までずれ込むことはないはず。

Q.今回の映像で登場した、シヴァらしきモンスターは?

●ファイナルファンタジーXIV E3 2014 エオルゼアの脅威

・パッチ2.3をアピールするべく、E3向けにラムウのポスターを作ろうとしたが、おじいさんの姿なのであまりカッコよくないとアメリカのPRチームから指摘された。このためシヴァの公開を決めた。
・シヴァのストーリーはパッチ2.3から始まるため、長めのシナリオになっている。
・拡張パックの発売に向けてストーリーは深みを増していくので、そのあたりも注目してほしい。

Q.フルパーティで突入できるインスタンスダンジョンが追加される予定は?

・8人向けのインスタンスダンジョンを作るのは難しくないが、仲間の募集にも時間がかかるうえに、ギミックの考案にも苦労する。まずは蛮神をはじめとするボスとの戦いをフルパーティで楽しんでもらえれば。
・4人で挑戦するインスタンスダンジョンをソロで突入可能にすることも考えている。
・既存の仕組みがきっちり回り始めた段階で、8人向けのインスタンスダンジョンの開発に挑戦しようか……という話になるのでは。

Q.巨大フリーカンパニー(FC)向けのコンテンツのような、みんなでいっしょに参加できる要素は今後実装される?

・FCの規模はさまざまなので、メンバー全員でひとつのバトルエリアで戦った場合、あらゆる人数に対応できるものを開発しなければならないため実現性が低い。このためひとつのコンテンツに対して、そうした要素を盛り込む予定はない。
・(システムではなく)FCのメンバーの側で、いくつかのお題の中から(人数などから)ふさわしいものを選び、そのクリアを目指してみんなで活動するという計画が存在する。それほど先の公開にはならない。パッチ2.4までには詳細をアナウンスしたい。

Q.『旧FFXIV』では“特定のアクションの効果がアップ”型のプロパティが付与されている装備が存在したが、こうした要素が『新生FFXIV』に取り入れられる可能性は?

・バランス調整が難しいので、慎重に検討したい。武器の性能に変化がほしいというプレイヤーの意見は当然なことだと考えている。

Q.飛空艇をFCで製作できるという話の続報は?

・同一FCに所属するクラフターが利用できる工房を作るという企画は、順調に進んでいる。

北米の質問はひと味違う? 出張プロデューサーレターLIVE in E3まとめ 『ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア』【E3 2014】_09
▲地下に建設された工房のイラスト。部屋の中央で何かを建造しているようだ。

・大きなミニチュア的なものを工房で建設。それを外に出すと魔法の力で巨大化して出陣できるようになる……といった設定で開発を進めている。理由は、その後のアップデートなどをやりやすくするため。
・複数のクラフターが参加できる予定。FC全体で力を合わせて目的の物を完成させるイメージ。

Q.FCで蛮神を呼び出せるようになるのはいつごろ?

・計画は存在している。シナリオに即して、適切な公開時期を考えている段階。

Q.結婚システムはどのようなものになる?

・エオルゼアでふたりのプレイヤーが永遠の愛を誓い合う儀式を開発している。
・種族や性別の組み合わせに関係なく式が挙げられるため、同性どうしの結婚も可能。
・パッチ2.4での公開を目指して開発が進行中。規模の大きなものになっている。
・愛を誓い合ったふたりだけが乗れるマウントも用意している。

Q.大規模PvPのフロントラインだけでなく、1対1の決闘も楽しみたい!

・コンテンツとして作ることは、現時点で考えていない。
・PvPにおけるダメージチェック用機能として、デュエルがテスト的に楽しめてもいいのかも。

Q.ゾディアックウェポンには、将来的に専用のサウンドやエフェクトが盛り込まれる?

・ノウス武器のつぎの段階で、現在の見た目に対して可動部分ともいうべきギミックが入る。
・ゾディアックブレイブが当時使っていた武器の姿に変貌する日がいつか訪れる。

Q.極蛮神の武器との交換に必要となる、ロウェナの手形に今後新たな使い途が生まれる?

・新しい用途を増やすことは直近の計画の中には存在しないが、いずれそれを使った遊びを入れたいと思っている。

Q.コンテンツファインダー(CF)の申請中に、バディチョコボを呼び出せるようにしてほしい!

・技術的にすごく難しい。現在も引き続き、検証作業を進めている。時期は明言できないが、実現させたいと思っている。

Q.ユーザーインターフェース(UI)のレイアウトを複数作成し、クラスごとなど、それらを個別に保存できるようにしてほしい。

・実現不可能ではないが、(システム面の)紐付けが難しい。そうした機能は必要だと考えており、じつはUIチームのタスクリストにすでに入っている。いずれアナウンスできるタイミングが訪れたら、詳しく話をしたい。

Q.ラスベガス/ロンドン/東京で今年開催される“FINAL FANTASY XIV FAN FESTIVAL 2014”で、何か大きな発表は行われる?

・“FINAL FANTASY XIV FAN FESTIVAL 2014”はチケット制になると思う。遠からずティザーサイトも公開されるかもしれないので、チケットは早めに取っておいたいほうがいいのでは。
・もしかしたら、何か特別なインゲームアイテムが……?

以上が、“出張プロデューサーレターLIVE in E3”で交わされたおもな質疑の内容だ。6月13日の2:00(日本時間)からオンエアされる“第15回FFXIVプロデューサーレターLIVE”では、パッチ2.3に関する新情報が公開される予定。こちらも見逃せないところだ。