『ブレイブルー』のおもしろさが詰まったPS Vita版

 アークシステムワークスより、本日2014年4月24日に発売されたプレイステーション Vita版『ブレイブルー クロノファンタズマ』の発売を記念して、プロデューサーの森利道氏にインタビューを敢行。発売を迎えての心境や『ブレイブルー』シリーズの今後についてをうかがったぞ。

『ブレイブルー クロノファンタズマ』PS Vita版発売記念、森Pインタビュー!【プレゼントあり】_05
アークシステムワークス
プロデューサー
森 利道氏
『ブレイブルー』シリーズのプロデューサーを務める。本作では、ストーリーモードのシナリオの執筆に加え、キャラクターデザインも手掛けている。

『ブレイブルー クロノファンタズマ』PS Vita版PV

 

――いよいよPS Vita版が発売となりました。いまの心境をお聞かせください。

森利道氏(以下、) PS Vitaで発売できてよかったな、というのが本音です。プレイステーション3版よりも容量を圧縮しなければいけなかったのですが、スタッフのがんばりでどうにかクオリティーを保ちながらデータを入れ込むことができました。

――携帯ゲーム機での発売を待ち望んでいたファンも多かったのでしょうか?

 そうですね。『ブレイブルー』の場合は、格闘ゲームとしてだけではなく、ストーリーモードを楽しみたいというファンも多いので、気軽に遊べる携帯ゲーム機での発売を望む声はたくさんありました。

――確かに『ブレイブルー』は、充実したストーリーモードがあるおかげで、一般的な格闘ゲームよりも携帯ゲーム機に向いているのかもしれませんね。

 ガチで格闘ゲームをプレイするとなると、携帯ゲーム機ではどうしても物足りなくなりますからね。そういったことも踏まえて、当初からストーリーモードはしっかり作り込もうと。

――その施策のひとつが、PS Vita版だけの追加シナリオというわけですね。

 追加シナリオのひとつは、いわゆるギャグシナリオなんですが、秀逸ですよ。自分もプレイしながら笑っちゃいましたから。絶対におもしろいと思いますので、プレイステーション3版を遊んだ方にもぜひプレイしてもらいたいですね。

『ブレイブルー クロノファンタズマ』PS Vita版発売記念、森Pインタビュー!【プレゼントあり】_02

――追加シナリオのひとつとして、総集編も加わっていますよね。

 総集編ではラグナやレイチェルたちとシリーズのストーリーを振り返りますので、本作で初めて『ブレイブルー』に触れる人にオススメですよ。もちろん、シリーズを通して遊んでくれている人たちも、「1作目の『カラミティトリガー』はどんなお話だったっけ?」だとか、「こんな設定あったんだ!?」と、いろいろ思い出しながらプレイしてほしいですね。

――追加シナリオもフルボイスなのでしょうか?

 もちろんです。ギャグシナリオと総集編の両方とも本作用に収録いたしました。ストーリーモードは、追加シナリオも合わせると相当なボリュームになっています。携帯ゲーム機であれば、据え置き機と違って空き時間に少しずつプレイしやすいと思いますので、『ブレイブルー』の世界観を味わってもらうためにもぜひ遊んでほしいですね。

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――そのほかの見どころとしては、どういった部分になるのでしょうか?

 格闘部分としては、アーケードで稼動中の最新バージョンに対応しているところです。プレイステーション3版のアップデートはもう少し先になりますので、家庭用で新バージョンが楽しめるのは本作だけです。アーケード版のように大画面で遊びたいという人は、PS VitaTVでプレイしていただくといいかもしれませんね。

――『ブレイブルー クロノファンタズマ』は世界最大級の格闘ゲーム大会“EVO”の種目として選ばれていますが、それまでにはプレイステーション3版もアップデートされるのでしょうか?

 森 もちろんEVOは意識しています。アップデートはできる限り早くできるように、5月中を目指してスタッフと頑張っています。確定でき次第お知らせいたします。

――新バージョンの反響はいかがですか?

 アーケード版をプレイする人は増えましたね。前バージョンよりも対戦バランスはだいぶ整ったと思いますが、今後のプレイヤーのやり込み次第で状況はまた変わってくるはずです。そのあたりは、まだ稼動して間もないので、なんとも言えません。本音としては、もう少し尖らせてもよかったのかな、とも思います。まあ、調整スタッフはたいへんですよ。僕の言うことも聞かなくてはいけないし、バランスも取らなくてはいけないので(笑)。

――『ブレイブルー』はアニメや舞台など、ゲーム以外のコンテンツも充実しており、そこから興味を持ってプレイする人もいるのではないでしょうか?

 そういった初心者の方が入りやすいように、シンプルな操作で楽しめる操作タイプ“スタイリッシュ”を用意してあるんですよ。格闘ゲームはアーケードスティックを使って遊ばなくてはいけないだとか、難しそうだとか思う方もいらっしゃるかもしれませんが、決してそんなことはないんです。スタイリッシュを使えば、ボタンを連打しているだけでもなんとなくクリアーできるので、まずは気軽にプレイしてもらって格闘ゲームの雰囲気を味わってほしいですね。最初は「なんか楽しい」と感じてもらえればそれでいいと思っています。

――楽しいと感じないと、継続して遊ぼうと思いませんからね。

 だから最初はストーリーモードをスタイリッシュでプレイしてもらって、格闘部分に興味を持っていただけたなら、少しずつ覚えてもらえれば。そのために、チュートリアルやチャレンジモードなどの上達するためのモードを充実させていますので。

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――ちなみに、コミック、小説、アニメ、舞台とさまざまなメディア展開を見せていますが、今後森さんがやってみたいものはありますか?

 じつは舞台は、僕が企画を立ち上げたのではなく、持ち込まれた企画なんですよ。

――そうだったんですか!?

 舞台は本当に役者さんががんばってくれました。なにはともあれ役者さんのおかげだと思っています。

――声質も似せているのにビックリしましたが、それ以上にキャラクターの仕草をすごく再現していると感じました。

 あれは役者さんが本当によく勉強したんだと思いますよ。ゲームのおもしろさを再現しようという熱意がすごく伝わってきましたね。じつは、舞台の公開初日は、お客さんの入りが半分くらいだったんです。でも、最終日には満席になっていましたからね。観に来てくれた人たちが「おもしろい」、「すごくよかった」と言ってくれて、口コミで広がったんだと思います。

――確かにTwitterで、「すごくよかった」とツイートしている人をたくさんみかけました。

 でしょ? 舞台もそうでしたが、やっぱり熱量のある人たちと仕事をしたいですね。もし機会があるならつぎは……映画?

――過去に格闘ゲームの映画は結構ありますし、チャンスがあるのでは?

 いやー、でも映画がいちばん難しいと思いますよ。「『ブレイブルー』の映画を作りたい!」と言う方が映画業界にいれば、お願いしたいのですが……。このインタビューを見て『ブレイブルー』に興味を持った映画業界の方がいらっしゃいましたら、ぜひご連絡くださいさい(笑)。

――これで映画業界の方から連絡がくるといいですね(笑)。

 ちなみに、小説は自分から作らせてほしいとお願いしに行ったんですよ。

――ほほう。なぜ小説なんですか?

 小説っていろいろ展開しやすいんですよ。コミックと違ってアナザーストーリーが作れるので。だから僕が原案や原作を担当しているものにはひとつもifがなく、必ずどこかで世界がつながっているようにしてあります。だからこそ『ブレイブルー』はおもしろいのかなという気がします。小説で登場したセリカがゲームにも入ってきたわけですし。

――セリカはものすごく人気がありますよね。プレイヤーキャラクターとして登場させてほしいという声も多いのではないでしょうか?

 いやー。セリカをどうやって出すんですか? 彼女は戦えませんよ?

――確かに戦えない……。それなら残りの六英雄はいかがでしょうか? ナインと獣兵衛。

 ナインは出してみたいですけどね。獣兵衛はゲーム的に難しいかな……。すごく小さいキャラクターなので、そこがクリアーされない限りは出したくないですね。

――そうか。小さ過ぎて当たらない攻撃が出てきそうですね。

 攻撃が当たらないのはストレスになりますから。そうなると、カルルの帽子やレイチェルのしもべのようにギミックで大きさを調整しないと。

――あー。なるほど。レイチェルは意外とやられ判定が大きいですね。では、獣兵衛は暗黒大戦時代の鎧を着るとか?(笑)。

 でもいままでフードを被っていたのに、いきなり鎧になって登場するというのはちょっと……。

――それもそうですね……。ちなみに『ブレイブルー』は次回作が最終章になるのでしょうか……?

 『ブレイブルー』を立ち上げた当初から公言している通り、つぎが最終章になります。僕はだらだら続けるのはイヤなんですよ。約束通りそうします。といっても『ブレイブルー』自体がそれで終わるわけではなく、別の形で続くかもしれません。ラグナ=ザ=ブラッドエッジの物語は終焉するということです。

――『クロノファンタズマ』のストーリーは、終焉に向かいそうなすごくいいところで終わっていますよね……。

 でしょ? けど……(意味深)。いや、まだ話せないですね。

――構想はすでに森さんの頭の中に……?

 もちろんありますよ。でもまだ話せる段階ではありませんので、そのときを楽しみにしていてください。しばらくは充電期間を設けてアイデアを練って、それからじっくり作りたいですね。

――充電期間中はどんなことをしたいですか?

 1年くらいは映画を観たり、おもしろいと言われているゲームを片っ端からやりたいですね。早く『キルラキル』が観たいです(笑)。ほかには『蒼き鋼のアルペジオ』。映画は『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』だったり『アメイジング・スパイダーマン2』、『ゴジラ』もおもしろそうだし……。2014年は観たいアニメや映画がたくさんあり過ぎて、挙げるきりがないですね(笑)。

――なかなか充電期間が終わらなそうですね(笑)。ちなみにその間に、そのほかのハードに『クロノファンタズマ』が移植される可能性はありますか? たとえば、最新ハードのプレイステーション4とかいかがでしょう。

 あくまで個人的な意見ですけど、、プレイステーション4版は出してみたいですね。もし発売することになったら、何か独自の要素を追加して。

――なるほど! それは期待しています。では、最後にファンへのメッセージをいただけますか?

 携帯ゲーム機は、ひとりで遊ぶことが多いと思います。それを前提に企画を立てたので、ストーリーモードはもちろん、キャラクターをカスタマイズしながら戦うアビスモードなど、ひとりプレイ専用モードを充実させてあります。通勤や通学などのちょっとした空き時間に気軽に遊んでもらって、『ブレイブルー』というエンターテイメントのおもしろさに触れていただければと思います。また、次回作はファンの皆さんのご協力があって初めて作れるものですので、ぜひPS Vita版をよろしくお願いします。

記事担当:豊泉三兄弟(次男)

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森P直筆イラスト&サイン入り色紙をプレゼント

 今回快くインタビューを受けていただいた森プロデューサーの直筆イラスト&サイン入り色紙を、抽選で1名様にプレゼントします。イラストは当選者が希望するプレイアブルキャラクター(対戦で使用できる26キャラクター)を描いていただきますので、下記応募フォームの“ファミ通.comへのご意見など”部分に、ご意見ご感想のほか、希望するキャラクター名と色紙に入れる当選者の名前(ペンネームなど)をご記入ください。注意事項を確認のうえ、ドンドンご応募ください。

『ブレイブルー クロノファンタズマ』PS Vita版発売記念、森Pインタビュー!【プレゼントあり】_06
森P直筆イラスト&サイン入り色紙のサンプル。筆者の大好きなバングを描いてもらいました。こんな感じで当選者の名前と好きなキャラを描いてもらいます。

<注意事項>
◎応募期間は2014年4月30日23時59分までとなります。
◎ひとりにつき、応募は1回まで。複数応募された場合でも、当選はひとり1口までとなります。
◎郵便番号、住所、氏名、電話番号、メールアドレス(パソコンのメールアドレスのみ)は必須項目です。入力漏れや誤入力がある場合は、応募を受け付けられません。
◎当選者の発表は、賞品の発送(2014年5月下旬予定)をもって代えさせていただきます。
◎賞品は譲渡しないことを応募・当選の条件とします。譲渡には、売ること、オークションに出品することなどが含まれます。譲渡が明らかになった場合、当選は取り消され権利をお返しいただく場合があります。
◎ご応募に際しお客様よりご提供いただいた個人情報は、弊社のプライバシーポリシーの定めるところにより取り扱わせていただきます。

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