『MHF-G』大型アップデート“G3”直前インタビュー! キーマンふたりに見どころを聞く

カプコンの『モンスターハンター フロンティアG』で、2013年10月16日に大型アップデート“G3”が実施される。その見どころをプロデューサー・杉浦一徳氏と、ディレクター・木本龍己氏のふたりに伺った。

●G級コンテンツの拡充や、新規ユーザー向け要素などが目白押し

 カプコンの『モンスターハンター フロンティアG』で、2013年10月16日に大型アップデート“G3”が実施される。新モンスターや新コンテンツなど、多様な要素が追加される“G3”の見どころについて、プロデューサー・杉浦一徳氏と、ディレクター・木本龍己氏のふたりに伺った。

●(左)『MHF-G』プロデューサー 杉浦一徳(すぎうらかずのり)氏
●(右)『MHF-G』ディレクター 木本龍己(きもとたつみ)氏

●新モンスター“バルラガル”について

――バルラガルのコンセプトや特徴について教えてください。

木本 別名を“喰血竜(がけつりゅう)”と言います。管状になった長い舌を使って、ハンターやほかのモンスターの血を吸うという点がいちばんの特徴です。血を吸うと、その相手の特性を自分のものとします。たとえば、ドスイーオスから吸血するとバルラガルが毒属性を持ちます。

――ハンターが吸血された場合にはどのような特性を持つのでしょうか?

木本 その場合は、バルラガルの体が赤色を帯び、攻撃に特殊な効果が表れ、剣士に対しては斬れ味減少、ガンナーに対しては装填している弾をゼロにするという攻撃をくり出します。

――バルラガルの体の表面にヌメりがあるように見えますが、これは何でしょうか?

木本 バルラガルにヌメりがあるときは好調な印で、弱ってくるとヌメりが取れます。このヌメりの状態によって、吸血のダメージが変化したりします。

――バルラガルは海竜種とのことですが、これまでの海竜種とはかなり動きが異なりますね。

杉浦 そうなんですよ。吸血だけでなく、長い舌をぶんぶんと振り回してハンターを攻撃したりもします。“外から来たりし異形の影”というキャッチフレーズですが、これまでにない生態を持っているという設定です。

――バルラガルの素材で生産できる武具はどのようなものでしょうか?

木本 防具のデザインは、吸血鬼をイメージしたもので、剛種防具とG級防具があります。G級防具には、新スキルの“吸血”が備わっており、モンスターを攻撃した際に一定の確率で、自分の体力が回復します。回復量は与えたダメージに比例しますので、たとえば、双剣と大剣では手数に大きな差がありますが、効果としては同程度になると思います。

杉浦 現在(開発段階)の仕様だと、けっこうギュンギュンッと回復しています(笑)。かなり力尽きにくくなりますし、回復薬の節約になるのでは。このあたりは、あくまで調整中ですが。

▲プランダGシリーズ(剣士)

▲プランダGシリーズ(ガンナー)

●新モンスター“ゼルレウス”と“烈種”

――“ゼルレウス”のコンセプトや特徴について教えてください。

木本 姿はリオレウスのようですが、まったく別のモンスターです。ハンターから受ける攻撃によって、見た目や特性が変化するのが最大の特徴です。

――パーティーがひとつの属性に偏ると、倒しづらそうですね。

木本 はい。いろんな武器を持ち寄って、役割分担をしながら挑んでほしいです。これが、ゼルレウスのコンセプトのひとつになっています。

――ソロでは、かなり辛いですか?

杉浦 そうですね……と胸を張って言いたいところですが、ソロで討伐してしまうハンターの方もいるかもしれませんね(笑)。

――ゼルレウスはプレイステーション3版のスタートと同時に狩猟解禁となるのでしょうか?

木本 はい。11月20日のPS3版の狩猟解禁時に配信予定です。

杉浦 PS3版とWii U版のパッケージはゼルレウスのイラストを使用していますし、両機種で始められる方は、まず“剛種”のゼルレウスを目標のひとつとしていただければ。

――“烈種”とはどのようなものでしょうか?

木本 イメージしやすくたとえると、SR帯には“覇種”がありますが、烈種はそれのG級版といった位置づけです。

杉浦 “G2”で実装した極限征伐戦と、今回の烈種を、現状のエンドコンテンツ的に楽しんでいただければと思います。

――参加できるGRはいくつからでしょうか?

杉浦 GRの制限はありません。GR1からでも挑めますが、当然すごく強いので、それなりの武器や防具を用意しないと難しいですね。

木本 G★7クラスと同等か、それ以上の強さという感じです。

杉浦 G級では、クエスト難度を示す★のランクが重要ですので、皆さん参考にしてほしいですね。

木本 "G3"からは、クエスト受注時に★のランクを下げることができるようになります。

――貼り主が★のランクを設定するのでしょうか?

木本 いいえ、★のランクは個人個人で選択できます。★7のクエストだけど、僕は自信がないから★5に落としておこう、とか。ランクを下げたハンターは、設定したランクの防御補正がかかり、モンスターから受けるダメージなどは減りますが、その分、その人の報酬の質は落ちてしまいます。

杉浦 選択肢が増えたほうがいいだろうと思い、このような仕様にしました。ハンターの皆さんが自分で考えて判断できますので、納得いただけるのではと思いまして。

――「報酬が多少悪くなっても、くり返し挑戦しよう」というふうに選べますね。ランクは現状で★7が最高ですが、“G3”ではいかがでしょうか?

木本 “G3”でも★7が最高ランクとなります。

――ゼルレウスの素材からは、どのような武具が作れるのでしょうか?

木本 ゼルレウスの防具にも、新スキルが付いています。“適応撃”というスキルで、モンスターを攻撃した際に、有効なダメージが出る攻撃系統が適用されるというものです。

▲【烈種防具】アルテラシリーズ(剣士)

▲【烈種防具】アルテラシリーズ(ガンナー)

――たとえば、打属性のハンマーで攻撃したときに、斬属性がもっとも有効であれば、攻撃系統が斬属性になって、斬属性のダメージが入るということでしょうか?

杉浦 そうなります。そして、変化後の攻撃系統は部位破壊にも適用されます。いまの例で言うと、ハンマーでも尻尾が斬れるようになったり、と。

木本 ただし、尻尾は斬属性よりもほかの系統が有効なモンスターが多かったりしますので、部位破壊に関しては調整しているところです。スキルが発動していれば、異なる系統でも斬れるようになる、など。

――ゼルレウスの武具には"烈種武具"がありますが、これはどういう特性を持つのでしょうか?

木本 現状あるG級覇種武具の強化派生先となります。基本的にはG級覇種武具の特性を引き継ぐのですが、烈種防具の場合は、体力、スタミナの制限に関係なく、1部位でも装備すると一部のスキルがつねに1段階ランクアップします。

●その他のG級関連要素について

――極限征伐戦で追加になるモンスターはありますか?

木本 モンスター名は言えませんが、舞台がシュレイド城というところがヒントです。

――ゼルレウスの武具には"烈種武具"がありますが、これはどういう特性を持つのでしょうか?

木本 現状あるG級覇種武具の強化派生先となります。基本的にはG級覇種武具の特性を引き継ぐのですが、烈種防具の場合は、体力、スタミナの制限に関係なく、1部位でも装備すると一部のスキルがつねに1段階ランクアップします。



▲不気味な巨星が出現したシュレイド城が、極限征伐戦の舞台に。

▲新たな極限征伐戦に登場するモンスターの素材で生産できる武器。

――極限征伐戦のリファイン予定はありますか?

杉浦 これは随時、“G2”でも行っています。とくに毎回調整しているのは報酬の部分ですね。最初はモンスターを強く設定していましたが、2回目はもう少し挑戦しやすくしました。その分、到達LVも上がったため、報酬を見直したりしています。

――極限征伐戦のランキングを見ると、LV1000に到達するハンターもいます。これは実装当初、想定内でしたか?

杉浦 想定外でした。LV1000はいかないと思っていましたが、2日目あたりにはもう(笑)。

――PC版ではサーバー統合がありましたので、単純に人口が3倍になり、これまでのようにランキングに入れないのでは……と心配する人もいそうですが。

杉浦 そこはランキング報酬を配布する順位の幅を広げたりすることで調整したいと思います

――G級特異個体はどんなモンスターが追加されるのでしょうか?

木本 新たにドスガレオスとアクラ・ヴァシム、グラビモス亜種、リオレイア希少種がG級特異個体として登場します。

――G級防具の生産・強化素材緩和について教えてください。

木本 これまでは、とくにポカラドンやファルノックといったG級新モンスター系の防具(G、GFシリーズ)やG級覇種防具でレア素材の要求数が多かったのですが、その部分を緩和します。また、GXシリーズに関しては、レア素材の要求数の緩和に加え、極限征伐戦でしか入手することができなかった強化素材を極限征伐戦以外でも入手できるようにします。

杉浦 また、G級防具に関しては、これまでG級クエストでは受注したクエストのランクに応じて防御力にマイナスの補正がかかりますが、これまでは補正後の数値は確認できませんでした。"G3"からは補正後の数値を確認できるようになります。

●シジルとスキルについて

――“第12.5回運営レポート動画版”(こちら)にて、新しいシジルの効果が公開されていますが、ユーザーから注目度の高いシジルについての新情報や入手方法などを教えてください。

木本 今回新しく追加されるシジルの新効果は、“G3”アップデートの中でも目玉のひとつになります。これまでも、排熱噴射や超速射を使用可能にするシジルなどが“G2”で注目されていましたが、今回“G3”で実装されるシジルは、特定の技の性質を変えることができるものがあります。ランスの突進が“ドリル突進”に変化したり、弓のオーラアローが“貫薙弓”に変化するようなものになります。これらは“技変化シジル”と呼ばれるものです。

――変化すると具体的にどのような効果があるのでしょうか?

木本 ランスのドリル突進は、突進時のヒット数が上がります。弓の貫薙弓は、オーラアローがモンスターを貫通して多段ヒットするようになります。1ヒット当たりのダメージは通常のオーラアローよりも低いですが、うまく多段ヒットした場合には、総ダメージ量で通常よりも上回ります。片手剣は回転斬りが“真空回転斬”に変化するシジルがあります。真空回転斬を行うと、前方に衝撃波が生じて2ヒットするというものです。

▲ランスのドリル突進。

▲弓の貫薙弓。

▲片手剣には、リーチが伸びるシジルも追加される。

▲片手剣の真空回転斬。

――ほかには、どのようなシジルがありますか?

木本 “技変化シジル”のほかには、各武器種でそれぞれの特定モーションの威力を強化する“技強化シジル”が実装される予定であり、非常に強力なシジルとなります。これは、たとえば、大剣の薙ぎ払いの攻撃力が上がったりするものです。これらのシジルは、“G3”で実装される新モンスターのほか、新しくG級に追加されたモンスターの解禁日と合わせて生産可能になるので、ぜひ生産してみてください。

――武器に焼き付けるシジルによっては、地ノ型、天ノ型、嵐ノ型と使い分けることもありそうですね。

木本 そうですね。というよりは、自分の好きな狩猟スタイルに合わせてシジルを使っていただければ。もともと、シジルというのは自分なりに武器をカスタマイズして使ってほしいというコンセプトで生まれたものです。

――剣晶のリファインについては、いかがでしょうか?

木本 “G3”で火、水、雷、氷、龍の5属性の属性剣晶アイテムの上位版を追加します。それとともに剣晶スキル“火炎剣”、“水激剣”、“雷神剣”、“氷結剣”、“龍王剣”の効果についても見直しを行い、斬れ味を2倍消費する効果をなくすことで、使い勝手を向上させています。剣晶アイテムはGR200まで達すると、ギルド貢献ポイントで交換できるようになる予定です。

杉浦 これはHR/SRハンターも含めた話ですが、“G3”からはギルド貢献ポイントを使って、ほかにもさまざまな素材やアイテムを交換できるようになります。

――ほかに、スキルのリファインはありますか?

木本 “真根性”で根性効果が発動するたびに、段階的に攻撃力が下がるという仕様を撤廃します。これまでよりも使いやすくなるのではないでしょうか。

●新コンテンツについて

――新たにメゼポルタ広場に“歌姫”が登場しますが、どのようなコンテンツでしょうか?

木本 ラスタ酒場の反対側に新たにできる建物に、歌姫が登場します。歌姫は、かつて歌声でハンターに力を与えていましたが、ある理由から歌うことをやめて、姿をくらましてしまいました。歌姫に使える御付きのネコは、歌姫の力を元に戻すために、ハンターにさまざまな依頼を投げかけます。この依頼(クエスト)をこなしていくことで、歌姫のストーリーを進めていくことになります。

▲歌姫と御付きのネコ。

――すべてのハンターが参加できるコンテンツでしょうか?

木本 HRのハンターでも、クエストを進められます。SRになると、また別のストーリーが進み、G級でもさらにストーリーが用意されています。

――最終的には、歌姫が出現して歌でハンターに力を与える、と。それはどのような効果があるのでしょうか?

木本 歌姫の歌を聴くと、ハンターに有益な効果が表れます。まだ検討段階ですが、狩人祭の入魂数がアップしたり、極限征伐戦のLVが上がりやすくなったり。ほかにもGRPが一定期間上昇するというようなものも考えています。

杉浦 歌姫のストーリーを進めることで手に入る武器や防具もあります。武器は、新属性の“奏(かなで)属性”となっていて、これは水属性と氷属性を合わせ持った属性です。

▲奏属性を持つG級武器。

――歌姫に関しては、坂本真綾さんとのコラボ企画も予定されているとのことですが、キャスティングの理由は?

杉浦 新たな歌姫と声のイメージがマッチしていたからですね。

――2013年末に実装予定のパートナーとはどのようなものでしょうか?

木本 自分で育成して、自分でクエストに連れて行けるラスタです。通常のラスタとは違い、装備の変更はあくまでも見た目だけとなっており、攻撃力や防御力は一緒に狩りに出て、クエストを達成していくことで上げる事ができます。また、スキルなどのパラメータはギルド貢献ポイントを使って上げていきます。

――複数のラスタ(レジェンドラスタや通常のラスタなどを含む)を同行したときの出現する優先度はどのようになりますか?

杉浦 優先度が高いほうから、レジェンドラスタ>パートナー>一時ラスタ>通常のラスタ>フォスタとなります。

▲好感度が上がると、パートナーの行動に変化が。

●その他のリファインや追加項目など

――同一のモンスターを多く狩猟したときに、ハンターに新たな恩恵が与えられるとのことですが、これはどういったものでしょうか?

木本 同じモンスターを100頭、200頭……と倒したときにもらえるアイテムを追加します。このアイテムを集めることで得られる恩恵は、現在検討中です。

――ブーストタイムのリファインについてお聞かせください。

木本 これまでは自動的に発動していたブーストタイムを、任意のタイミングで発動できるようになります。また、ブーストタイム中にログアウトした場合でも残り時間が保持され、再度ログインしたときに発動可能です。

――コミュニケーションアプリに対応するということですが、どのような内容でしょうか?

杉浦 カプコンのスマートフォンゲームやブラウザゲーム、オンラインゲームで共通して使えるコミュニケーションツールが実装されます。これは友達どうしがどのゲームで遊んでいるかがわかり、メッセージを交換できるというものです。また、コミュニケーションアプリ単体でのリリースも予定しています。

●これからの展開について

――“G1”から“G2”、そして“G3”にかけて、G★7ランククエストや極限征伐戦、烈種クエストと、G級は縦の広がりがありますが、今後はどのように展開していくのでしょうか

杉浦 あまり極端には、エンドコンテンツを追加しない方向です。いったん“G3”で様子を見て、という感じですね。横に広げるとしても、同じような性能の武器を実装してもあまり意味がありませんので、新スキルだったり、ギミックのようなもので、既存のものと差別化していければと思います。なるべく縦は抑えつつ、いい意味でHR/SRの方たちがG級に上がってくるのを待ってもらえるようなイメージです。

――“G4”では新たな武器種も実装されますしね。

杉浦 そうですね。

――“第12.5回運営レポート動画版”では新武器種の設定画が公開されていましたが、どういう武器種なのでしょうか?

杉浦 うーん、ヒントは両手で使うというところですね。

――持ちかたは?

杉浦 それを言ってしまうと、バレちゃいます(笑)。

――G級改新をテーマに“G2”を展開されていますが、現在のゲーム内の空気、プレイヤーの温度はいかがでしょうか?

杉浦 まだまだきびしいと思います。“G2”は言わば“G1”の応急処置と考えています。応急処置程度で納得していただけるとは思っていません。“G4”で100点に持っていきます。"G4"に焦点を合わせ、“G3”では歌姫の追加など、“G4に向けての種”を蒔いています。“G1”からG級に上がった方にはご迷惑をおかけしましたが、“G4”でG級に上がった方はまったく世界が違うと思います。

――最後にファンにメッセージをお願いします。

木本 “G3”では、新モンスターなどの新たな楽しみもありますが、とくにシジルに関して、もともとのコンセプトに近づいたものになりました。自分なりの武器のカスタマイズを楽しんでください。“G3”、“G4”と、魅力的なものをどんどん提供していきますので、今後もよろしくお願いします。

杉浦 “G1”で皆さんが感じた残念感を払拭すべく、“G3”は新モンスターだけでなく、歌姫やパートナーといったコンテンツも実装しました。これらにさらに広がりを持たせ、“G4”では満点を取れるようがんばっていきます。まずは、現在遊んでいただいているお客様を最優先に考え、そのうえでWii U版、プレイステーション3版のお客様に根付いていただけるような運営を心掛けたいです。そして、10年、20年と続くゲームを目指していきたいと思います。

(C)CAPCOM CO., LTD. 2007, 2013 ALL RIGHTS RESERVED.