プロローグに続き、サブミッションも初公開
2013年9月19日より開催中の東京ゲームショウ2013。一般公開日初日となる2013年9月21日には、ソニー・コンピュータエンタテインメントジャパンアジアブースのステージイベント“一遊入魂”に、KONAMIの『メタルギア ソリッド V ファントムペイン(以下、『MGSV』)』がビジネスデイに続いて登場。一般ユーザー向けのイベントとなる今回は、作品のプロローグにあたるミッション“GROUND ZEROES”に加え、“サブミッション”のデモプレイが公開された。本稿では、そのサイドオプスのデモプレイの模様をお届けする。東京ゲームショウ2013でこれまでに公開された『MGSV』関連の情報については、以下の記事をご覧いただきたい。
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ステージには、前回同様KONAMIの小島秀夫監督、女優の菊地由美さん、そしてMCとしてDJの森一丁さんが登壇。開演の15分以上前から、立錐の余地もないほど詰め掛けていた大勢のファンを前に、プレイデモの解説を行った。
まずはタイトル画面でミッションを選択することになる。ここで、本編のストーリーが展開する“メインミッション”と、本編とは異なる目的のミッションを遂行することになる“サブミッション”を選択可能。ちなみに、『MGSV』では24時間の時間変動が採用されており、プレイするデータによってタイトル画面の時間も変わる。今回プレイするサブミッション“TGS 2013 特別ミッション”は夕方に行われるものなので、タイトル画面のヘリの中も、夕陽が射し込んで赤く染まっているのだ。
サブミッションであるミッション“TGS 2013 特別ミッション”は、基地内に潜入してスパイを見つけ、機密会話を録音したカセットテープを奪取し、脱出する、という内容となっている。“黒髪の男”という特徴を聞いたスネークは、トラックの荷台に忍び込んで基地内に潜入し、基地内を走りながらその男を遠目から捜していく。
もっとも、トラックは最終的に駐車場へと向かっているので、そのまま乗り続けているだけではいずれ見つかってしまう。気になる兵士に“マーキング”を施しながら、タイミングを見計らって降りることになるのだ。しかも、荷台から顔を出していると基地内の敵兵に気づかれるので、兵士の近くではかがんで“隠れる”必要がある。そういった細かい配慮が要求されるリアリティーの高さは、本作でさらに高まった印象だ。
“GROUND ZEROES”では夜だったステージだが、今回のサブミッションでは時間帯が夕方に変わっている。そのため、見晴らしがよく、敵も味方もお互いを発見しやすくなっている。敵に見つかって危険フェイズに移行してしまうと、あっという間に囲まれて集中砲火を浴びることになってしまうので、リスクを避け、ステルスアクションを志向するようになるのは、これまでの作品以上に自然なことと言えるのかもしれない。
また、“TGS特別ミッション”の名の通り、このミッションでは随所に“遊び”の要素が盛り込まれていた。目標となるスパイの顔を、小島プロダクションLAスタジオのブライアン氏のものにしていたり、脱出時にヘリを呼ぶ際、「それ(ヘリ)一機で予算がカラッカラだ」「だからブースがないのか……(編注:今年の東京ゲームショウでは、KONAMIはファミリーコーナーのみで一般展示を行っていない)」という会話が挿入されたり……。とくに後者では、ステージ全体が爆笑の渦になっていた
スパイを発見し、カセットテープを手に入れて、あとは脱出するだけ……と、つつがなく進んでいたデモプレイだが、ここであっと驚くチャレンジが行われる。ふつうは基地の外に出てから呼ぶヘリを、あえて基地のど真ん中に呼んでみたのだ。降りる場所さえあれば、どこでもヘリを呼べるということが実証されたわけだが、やはりと言うべきか、敵の迎撃にあって撃墜されてしまう。しかも、その際にスネークも敵に囲まれ、絶体絶命の状態に。ちなみに、本作では敵から撃たれると、フィルムが焼け付くような演出が画面に現れ、身の危険を知らせてくれる。
しかし、最終的にはC-4(時限式のプラスチック爆弾)を使って追っ手の装甲車を破壊し、敵のジープを奪って脱出に成功。あえてピンチに身を投じることで、観客をハラハラさせながらもミッションの攻略法はひとつではないことを証明してくれたのだった。
デモプレイ終了後には、これまでに紹介された多数の新要素に加え、『メタルギア ソリッド ピースウォーカー』の“マザーベース”がさらに大規模になって再登場すること、さらに便利なアイテム“フルトン(※)”もあることなどが小島監督の口から語られた。そのボリュームに、出演者の菊地由美さんも「気になるところがありすぎ!」と悲鳴を上げていた。
※フルトン……『メタルギア ソリッド ピースウォーカー』に登場した、無力化した敵兵を巨大な風船で打ち上げてマザーベース(スネークたちの拠点)に送るアイテム。
最後に、会場のファン、そして全世界の『MGSV』を待ち望むユーザーに向けての出演者のコメントを紹介しよう。
菊地由美さん「『メタルギア』シリーズは、世界一のユーザー思いなゲームだと思っています。どんなユーザーでも、自分だけのいろいろな戦いかたができるので、楽しんでくださいね。これから、皆さんの声次第で変わる要素もあるかもしれませんので、引き続き注目してください」
小島監督「E3でオープンワールドにするということを言ったとき、不安に思ってしまった人もいるかもしれません。でも、“GROUND ZEROES”をプレイすれば安心できると思います。「やっぱり『メタルギア』じゃないか」と。しかも、その後の本編はもっとすごいことになっています。あまりの違いにビックリする人も多いんじゃないでしょうか。期待して待っていてください」