2013年5月14日、アメリカのカリフォルニア州サンタモニカで、米大手パブリッシャーのアクティビジョンのプレE3イベントが行われた。イベントのメインは、すでにお伝えした、ミリタリーFPS『コール オブ デューティ』シリーズ最新作の『コール オブ デューティ ゴースト』だったのだが、『Skylanders: Swap Force』にもかなり心を惹かれた!
本作はアクティビジョンが子供向けに展開して世界的に大ヒットしている『スカイランダーズ』シリーズ最新作。……って言ってもこれまで同シリーズは日本展開されておらず、7月にようやく第1作『スカイランダーズ スパイロの大冒険』が発売されるという段階なので(別記事で詳報)、まずは「そもそもスカイランダーズとは何ぞや」というのを簡単に説明しておこう。
NFCフィギュアとアクションゲームの融合
同シリーズは2011年に発売された『Skylanders: Spyro's Adventure』に始まる、マルチプラットフォームのアクションゲームだ。『Skylanders: Swap Force』は、昨年発売された『Skylanders: Giants』に続く第3作目となる(そのほかiOS向けに3タイトルが配信中)。
シリーズの源流はプレイステーションで発売されたアクションゲーム『スパイロ・ザ・ドラゴン』に遡ることができる。1998年から続くスパイロシリーズは、いかにして『Skylanders』シリーズへと生まれ変わったのか? そのカギはフィギュアにある。
『Skylanders』では、プレイヤーはゲーム機に“ポータル”と呼ばれる台の上にフィギュアを載せることで、ゲーム中にそのフィギュアのキャラクターを呼び出して操作することができる。
また、フィギュアにはRFIDチップが埋め込まれていてキャラクターの成長度合いなどが記録されており、フィギュアで自分のデータを持ち運べるようになっている。
『ポケモンスクランブル U』と同じような仕組みと言えばわかりやすいかもしれないが、『Skylanders』シリーズではクロスプラットフォームな呼び出しも可能で、自分の家のWii版で育てたキャラクターのフィギュアを持ち歩き、友達の家のXbox 360版でそのまま使うといったこともできるのだ。
ちなみに3Dアクションゲームとしては比較的オーソドックスな作りなのだが、とにかくキャラクターが魅力的に小気味よく動くよう作られており、脚本、サウンド(ハンス・ジマー!)などもハリウッドの一流スタッフによるもので、キッズ向けゲームとはまったく侮れない出来だ(ディズニー映画のように、キャラの動きや雰囲気で子供を一気に惹きこみ飽きさせないようにするには、とてつもないテクが必要なのである)。
……と、本題はむしろここからだ。フィギュアはソフトにも付属しているが、それはほんの一部にしか過ぎない。ゲームショップやおもちゃ屋ではフィギュアのパックなども販売していて、購入してポータルに乗せれば、これらも追加キャラクターとして使用可能になる。このフィギュアビジネスの部分が非常に大きいのだ。
フィギュアにはスケルトンなどの特殊素材のものもあって、コレクター意欲を刺激される仕組み……って書けばそれっぽいが、要は……。
「おかーさんこのフィギュア買って買ってー!!」
「この前買ってあげたばかりでしょ!」
「あれは違うもーん」
「一緒でしょ!」
「あれは属性が●●だし、こいつの技は遠距離型だし(以下略)」
ってな感じになるように作られている(店頭でポータルに置いてその場でキャラクターを呼び出せるとか、ゲーム中でまだ持っていないキャラクターの特徴を紹介したプレビュー動画が仕込まれているとか……そういった仕掛けが実に用意周到だ)。
で、本題。子供のころにフィギュア合体させたこと、ありますよね?
前置きが長くなったが、今回の『Skylanders: Swap Force』の最大の目玉は、本作からの新キャラのうち、16体のフィギュアの上半身と下半身が文字通りスワップ(交換)可能なこと。
まぁ実際どんな感じなのかは、記者がイベントで見たのとほぼ同じような内容のプレゼンテーション映像が公開されているので、チェックしてみてほしい。3分50秒あたりから出てくる“MAGNA CHARGE”の下半身と、と5分20秒あたりから出てくる“WASH BUCKLER”の上半身が合体して、7分30秒あたりの“WASH CHARGE”に。
本作では、こういった組み合わせは上半身16体×下半身16体の256パターンが可能。これは“ノーマル”な新キャラ16体と合わせて272キャラが新登場するのと同じようなものだ。
ちょっと考えてみてほしい。あなたが子供で、ただでさえ欲しいフィギュア(ちょっとデザインがバタ臭いと思っても、一旦そう思って欲しい)が、さらに分解/合体して、2つのキャラクターの特徴を併せ持つなんて知ったら……。
これはもう「ウチはウチ! ヨソはヨソだから!」って言われるまで販売コーナーの前でジタバタするコース確定なのである! なお、本作の日本での発売は今のところ未定。