年に一度のプレイステーションの祭典、今年のプレイステーションを象徴する“顔ぶれ”は
ソニー・コンピュータエンタテインメントジャパンは、2012年12月3日、日本国内でヒットしたプレイステーション関連タイトルを表彰する“PlayStation Awards 2012”を都内品川のホテルにて開催した。受賞タイトルは→こちら。
本稿では、登壇者のコメントを中心にお届けしよう。
本イベントは、ソニー・コンピュータエンタテインメント主催により、1994年から続く毎年恒例のイベントで、今回が18回目となる。開催に先立ち、挨拶に立ったのは、ソニー・コンピュータエンタテインメント 代表取締役兼 グループCEO アンドリュー・ハウス氏とソニー・コンピュータエンタテインメントジャパン プレジデントの河野弘氏。ハウス氏は、プレイステーション3の全世界累計売上台数が2012年11月4日時点で7000万台を超え、すでに年末商戦が始まっている欧米で新型プレイステーション3が好調に推移していること、さらにPlayStation Networkを通じたコンテンツ販売も好調で、今期上期の売上は前年同期と比べて70%増加していることなど、プレイステーションフォーマットの現状を報告。また、プレイステーション Vita向けに各ラインセンシーが積極的にソフトを開発していることに感謝の意を表し、今後も、さまざまな施策を通じて、プレイステーション Vitaならでは楽しさを力強く訴求していくことを約束。さらに、個人クリエイターなど幅広い層に向けて開発環境の提供も始めたPlayStation Mobileに対しても、今後、良質なコンテンツを提供していきたいと抱負を述べた。
一方、河野氏は各賞の概要に触れ、今回、新設された“プレイステーション Vita特別賞”は、まもなくプレイステーション Vitaが発売から1周年を迎えるということで、それを記念して特別に設けた賞だと説明した。また、今回のユーザーズチョイス賞に投じられた総投票数は36998票で昨年に比べて81%増し、コメントの総数は24825で昨年の9倍増と、これまでにない活況のなか、受賞タイトルが選出されたことなどが紹介された。
PlayStation Store特別賞
■PlayStation Store特別賞
・ニコニコ/2011年12月17日/株式会社ドワンゴ
【登壇者】
キテラス 代表取締役社長 鈴木慎之介氏
・風ノ旅ビト/2012年3月15日/ソニー・コンピュータエンタテインメント
【登壇者】
SCE アソシエイトプロデューサー 岩瀬尚子氏
・悪魔城ドラキュラ Harmony of Despair/2012年3月29日/KONAMI
【登壇者】
KONAMI プロデューサー 五十嵐孝司氏
・機動戦士ガンダム バトルオペレーション/2012年6月28日/バンダイナムコゲームス
【登壇者】
BBスタジオ 制作プロデューサー 大野聡氏
・ジョジョの奇妙な冒険 未来への遺産 HD Ver./2012年8月21日/カプコン
【登壇者】
カプコン プロデューサー 新妻良太氏
■プレイステーション Vita特別賞
・アンチャーテッド -地図なき冒険の始まり-/2011年12月17日/ソニー・コンピュータエンタテインメント
【登壇者】
ソニー・コンピュータエンタテインメント アソシエイトプロデューサー 内藤新氏
・みんなのGOLF 6/2011年12月17日/ソニー・コンピュータエンタテインメント
【登壇者】
クラップハンズ 代表取締役社長 村守将志氏
・GRAVITY DAZE/重力的眩暈:上層への帰還において、彼女の内宇宙に生じた摂動/2012年2月9日/ソニー・コンピュータエンタテインメント
【登壇者】
ソニー・コンピュータエンタテインメント クリエイティブディレクター 外山圭一郎氏
・ペルソナ4 ザ・ゴールデン/2012年6月14日/インデックス(アトラス)
【登壇者】
インデックス ゲームプロデューサー 橋野桂氏
・初音ミク -プロジェクト ディーヴァ- f/2012年8月30日/セガ
セガ プロジェクトマネージャー 内海洋氏
■ユーザーズチョイス賞
・ファイナルファンタジーXIII-2/2011年12月15日/スクウェア・エニックス
【登壇者】
スクウェア・エニックス ディレクター鳥山求氏
・GRAVITY DAZE/重力的眩暈:上層への帰還において、彼女の内宇宙に生じた摂動/2012年2月9日/ソニー・コンピュータエンタテインメント
【登壇者】
ソニー・コンピュータエンタテインメント クリエティブディレクター 外山圭一郎氏
・ドラゴンズドグマ/2012年5月24日/カプコン
【登壇者】
カプコン エグゼクティブディレクター 伊津野英昭氏
・ペルソナ4 ザ・ゴールデン/2012年6月14日/インデックス(アトラス)
【登壇者】
インデックス ゲームプロデューサー 橋野桂氏
・機動戦士ガンダム バトルオペレーション/2012年6月28日/バンダイナムコゲームス
【登壇者】
バンダイナムコゲームス プロデューサー 桑原顕氏
・スーパーダンガンロンパ さよなら絶望学園/2012年7月26日/スパイク・チュンソフト
【登壇者】
スパイク・チュンソフト ゼネラルマネージャー/シニアプロデューサー 寺澤善徳氏
・初音ミク -プロジェクト ディーヴァ- f/2012年8月30日/セガ
【登壇者】
セガ プロデューサー 林誠司氏
・イース セルセタの樹海/2012年9月27日/日本ファルコム
日本ファルコム 代表取締役社長 近藤季洋氏
・バイオハザード6/2012年10月4日/カプコン
【登壇者】
エグゼクティブ プロデューサー小林裕幸氏
・DARK SOULS with ARTORIAS OF THE ABYSS EDITION/2012年10月25日/フロム・ソフトウェア
【登壇者】
ダークソウル ディレクター 宮崎英高氏
■ユーザーズチョイス賞 World Game部門
・アンチャーテッド 砂漠に眠るアトランティス/2011年11月2日/ソニー・コンピュータエンタテインメント
【登壇者】
アソシエイトプロデューサー 安次嶺クリス氏
・コール オブ デューティ モダン・ウォーフェア3/2011年11月17日/スクウェア・エニックス
【登壇者】
スクウェア・エニックス 日本版プロデューサー 小林大介氏
・風ノ旅ビト/2012年3月15日/ソニー・コンピュータエンタテインメント
【登壇者】
ソニー・コンピュータエンタテインメント アソシエイトプロデューサー 岩瀬尚子氏
Gold Prize
・ワールドサッカーウイニングイレブン2012
KONAMI
統括プロデューサー 初見直哉氏
アシスタントプロデューサー 益田圭氏
【受賞コメント】
商品を購入いただいたお客様、長いあいだ本シリーズを支えてくださっているファンの皆様にたいへん感謝しております。Gold Prize ということで、50万人のお客様に対して大きな責任とともに、気が引き締まる思いです。現在、我々のチームは、大きな変化と新しいチャレンジということで、新たなタイトル制作に向けて日々努力を続けております。お客様に長く愛されているシリーズですので、変化というところに対して尻込みするところも少しあったりと、日々悩んだりすることもありますが、ファンの皆様の期待にしっかり応えられるよう、新しい変化とともに安定感のあるおもしろさと新鮮味のあるおもしろさを融合し、バランスのとれたタイトルを発表し、ファンの皆さまの期待以上の作品をお届けできるように日々万進していきたいと思っています。(アシスタントプロデューサー 益田圭氏)
・機動戦士ガンダム エクストリームバーサス
バンダイナムコゲームス アシスタントプロデューサー小美野日出文氏
バンダイナムコゲームス ゼネラルマネージャー 馬場龍一郎氏
バンダイナムコスタジオ ディレクター 坂井伸隆氏
【受賞コメント】
開発スタッフや版元様を始め、このタイトルにご協力いただいた多くの皆様、そして10年という長いシリーズに携わっていただいた皆様、長気に渡りこのゲームを愛し、楽しんでいただいているユーザー様にこの場を借りて御礼申し上げます。また、このタイミングでちょうど来週よりBest版の発売と、新しいダウンロードコンテンツも配信させていただきますので、これを機会にまた手にとって遊んでいただけるかと思います。今後とも我々『ガンダム バーサス』チームは、よりよい製品を作るように万進していきますので、『ガンダム バーサス』チーム、バンダイナムコゲームスをよろしくお願いいたします。(ゼネラルマネージャー:馬場龍一郎氏)
・ファイナルファンタジーXIII-2
スクウェア・エニックス プロデューサー 北瀬佳範氏
スクウェア・エニックス ディレクター 鳥山求氏
【受賞コメント】
前作『ファイナルファンタジーXIII』でも賞をいただきました。その続編である『ファイナルファンタジーXIII-2』では、その受賞を励みに開発しました。今回は、ユーザーズチョイス賞とのダブル受賞ということで、ユーザーの声による賞とセールス面での賞ということで、開発者としてとてもありがたいも賞だと思っています。現在、完結編『ライトニング リターンズ ファイナルファンタジーXIII』を来年の発売に向けて急ピッチで開発を進めています。開発スタッフにも今日の賞がモチベーションになると思います。来年もこの場に立てるようにがんばります。(プロデューサー:北瀬佳範氏)
■ワンピース海賊無双
バンダイナムコゲームス プロデューサー 中島光司氏
コーエーテクモゲームス プロデューサー 鯉沼久史氏
【受賞コメント】
本作は、鯉沼さんとの幸運な出会いから発売までこぎつけることができ、結果、賞につながったというのは個人的に感慨深いです。本作を通じて、いろいろな方々を知り合えることができ、仲間を増やすことができました。これからも仲間たちとともに、ユーザー様に喜んでもらえる作品を作っていきたいと思っております。(バンダイナムコゲームス プロデューサー:中島光司氏)
・バイオハザード6
カプコン
エグゼクティブプロデューサー 小林裕幸氏
プロデューサー 平林良章氏
【受賞コメント】
たいへんうれしいです。大阪の『バイオハザード6』の開発メンバー、外部で開発に協力していただいた方々もよろこんでいると思います。3年強かけて、がんばってきたスタッフの力だと思います。マーケティング・セールスのみんなも喜んでいるでしょう。ユーザーズチョイスもいただき、ユーザーさんあっての賞だと思っております。“RESIDENT EVIL.NET”といった試み、今後もDLCなどを配信して、新たらしい遊びを提供していきたいと思っております。今後もさらなる多くのユーザーの方々に『バイオハザード6』を遊んでもらえるよう、ゴールドと言わず、プラチナプライズを目指してがんばっていきたいと思います。(エグゼクティブプロデューサー:小林裕幸氏)
『SOUL SACRIFICE(ソウル・サクリファイス)』の体験版が年内に配信決定
すべての受賞作品の発表が終わり、再び壇上に上がった河野プレジデントは、受賞タイトルのクリエイターや開発スタッフにお祝いと言葉を述べつつ、惜しくもゴールドプライズに届かなったタイトルが相当数あることについて、「ソフトメーカー各社、クリエイターの方々をサポートしながら、努力が実を結ぶようにサポートしたい」と、プラットフォーマーとして、できうる限りのフォローをしていくことを約束。また、プレイステーション Vitaに関しては、ユーザーズチョイス賞に4タイトルが含まれていることに、「ユーザーからの期待の現れ」(河野)と受け取り、今後の飛躍に向け、さまざまな施策(関連記事は→こちら)を展開すると意気込んだ。
今後のソニー・コンピュータエンタテインメントのプレイステーション関連情報として、来年にPlayStation Storeを新装開店(リニューアル)することや、『SOUL SACRIFICE(ソウル・サクリファイス)』の発売日決定(関連記事は→こちら)、さらに同作の無料体験版を年内にPlayStation Store配信することなどを発表した。「体験版のボリュームはスゴイことになりそうです。マルチプレイを含めて数時間にわたって遊べる内容となっておりまして、セーブデータは製品版に引き継げる予定です」(河野)。
最後に河野プレジデントは、「来年はもっとたくさんのタイトルでマーケットを活気付け、さらなるお祝いの場にしたいと思います。そのためにソニー・コンピュータエンタテインメントは一丸となって業界を盛り上げていきたいと思いますので、ぜひご支援をよろしくお願いいたします」と述べ、今年のPlayStation Awardsを締めくくった。