コーエーテクモゲームスのプレイステーション Vita、Wii U、プレイステーション3用ソフト『三國志12』(プレイステーション Vita版は2013年2月発売予定、Wii U、プレイステーション3版は2012年12月13日発売予定)における、“戦闘の流れ”と“戦略の詳細”を紹介。
戦闘の流れ
・戦前
戦闘前は、大きくわけて、軍議画面と、部隊配置画面がある。軍議画面は秘策を選択する画面。部隊配置画面は守備側のみ操作可能で、部隊の初期配置を決められる。
軍議
戦闘突入前に、使用する秘策を決めたり、敵味方の戦力を参照する場面。リアルタイムの戦闘に入る前に、敵の戦力をしっかりと分析して戦略を練れば、不利な状況からも敵を打ち破ることが可能になる。
部隊配置
守備側は、攻め手の構成や自分が描く戦術によって、味方の兵法陣・強化陣・本陣のいずれかに味方部隊を初期配置でき、自由な場所から出陣できる。ゲームに慣れないうちは、同じ兵科の強化陣に部隊を配置するだけで強力な陣効果を得られる。
・兵科
兵科兵科は兵器2種類を含め全5種類。基本兵科である槍兵・騎兵・弓兵は3すくみの関係にある。敵の主力部隊の兵科にあわせて出陣しよう。
▲騎兵が弓兵に対し、特殊攻撃:突撃を発動! 騎兵は弓兵と兵器に対して突撃が発動可能。弓兵には騎兵をもって当たろう。
▲騎兵には槍兵! 槍兵が騎兵に対し、特殊攻撃:奮迅を発動! 槍兵は騎兵に対して奮迅が発動可能。
▲槍兵には弓兵! 弓兵が槍兵に対し、特殊攻撃:猛射を発動! 弓兵は槍兵に対して猛射が発動可能。騎兵部隊の多い馬騰勢力には槍部隊を、弓兵部隊の多い劉表勢力を攻めるなら騎馬部隊を揃えると有利に戦える。
・戦法
戦法は、采配ポイントを消費することで任意のタイミングで発動できる。武将ごとに持つ戦法は多種多様で、威力を発揮する局面も違う。数で負けていても戦法を駆使することで、難局を打破することが可能だ。
戦法:義勇兵
範囲内の味方の攻撃・防御を上昇し、傷兵を回復する劉備固有の大技。敵主力が苦手な戦法を持つ味方部隊を編制することで戦況を有利に進めることができる。
戦法:八陣の法
範囲内の味方の戦闘力を上昇し、伏兵状態にする諸葛亮固有の大技。味方部隊の能力を高める戦法を重ねることで強力な一撃を放とう。
戦法:老当益壮
自身の戦闘力が長時間上昇する黄忠の戦法。戦法を上手に活用することが、武将を使いこなすことにつながり、勝利を呼び込む。
・秘策発動
秘策は、戦闘に大きな威力を発揮する。全軍がぶつかりあった際に戦法と同時にすることも可能。秘策に戦法を組合わせることで、自由度の高い多彩な戦術が実現できる。
▲“鼓舞の策”は味方全部隊の戦闘力が上昇する効果を持つので、敵と激突した際に戦法とあわせて使うのが効果的。
▲“鼓舞の策”で劉備軍の全部隊が強化された。秘策の効果で一気に兵法陣を破壊し、兵法陣の効果を早く解除できれば、敵との戦いが有利になる。戦闘用秘策は、タイミングと使い方によっては変幻自在の強力な武器になる。
・一騎討ち
一騎討ちは、交戦中の部隊同士で稀に発生する。「天」「地」「人」 の3種類の技札を互いに出し合って、勝負に勝つと士気ゲージが増える。士気ゲージが敵より多い状態で終わると勝利。
▲一騎討ちに張飛が名乗りを上げた! 三国志の中でも1、2を争う天下無双の豪傑。交戦中の部隊同士で稀に発生する一騎討ちは、お互いの勇猛が高く、お互いの武力差や兵力差が低いほど発生しやすくなる。
▲対する敵将は夏侯惇。武力こそ張飛に劣るが、油断はできない。
▲敵の技札を見て次の手を読みながら、最大五合目まで技札を出し合い、ゲージを押し込めよう。技札は3すくみの関係にあり、「天」は「地」に勝ち、「地」は「人」に勝ち、「人」は「天」に勝つ。種類が同じ技札は同時に出すことができ、その数字の合計が威力となる。
▲四合目ながら完全勝利! ゲージを押し切れば、相手を潰走させるか、場合によっては「捕縛」「討死」「退却」のいずれかの状態にできる。一騎討ちが終わると、負けた側の部隊は士気が0なら兵力が0に、それ以外は士気に応じて兵力が減少する。
・捕縛
武将は兵力を0にされると潰走状態になり、戦場から逃げ出そうとする。潰走中の敵武将を攻撃して体力を0にすると、「退却」「捕縛」「討死」のいずれかの状態になる。いずれの状態でも、その武将は戦場からいなくなる。
▲張飛との一騎討ちに敗北した敵将夏侯惇を捕縛! 敵武将の体力を戦闘で0にすると、その敵将を捕縛できることがある。捕縛した武将は再出撃できないので、夏侯惇ほどの主力なら敵も大きな痛手をこうむる。また、捕縛した武将は、戦後、条件によっては味方にすることができる。
・城門
守備側の本陣を守る関門。防御側の部隊は自由に行き来できるが、攻撃側は、攻撃して防御値を0にするまで通れない。
▲城門には、投石以外の兵科は接近しないと攻撃できない。城門を攻撃すると防御値が徐々に減っていき、0になると城門を破壊できる。
▲城門を突破!あとは本陣を攻め落とすのみ! 勝利は目前!
・本陣
本陣には予備兵が待機しており、敵の予備兵を0にすれば勝利。自軍の武将の兵力が少なくなっても、味方の本陣に戻れば予備兵から兵を割いて再出撃できる。また戦闘中に兵力が0になった武将は本陣へ撤退を開始する。
▲敵の城門を破壊。いよいよ本陣攻略。本陣を攻撃すると、敵の予備兵が徐々に減っていく。
▲敵の予備兵を掃討し、敵の本陣が陥落。勝利した。
・勝敗
攻撃側、守備側ともに、本陣に予備兵が存在する。敵本陣を攻撃して、その予備兵を0にするか、敵部隊を全て壊滅させると勝利。守備側は、時間切れに持ち込むことでも勝利となる。
▲本陣を陥落させて勝利! これでまた、中国統一に一歩近づいた。
▲力及ばず、残念ながらの敗北した時の画面。戦略を立て直して、捲土重来! 次こそ勝利を掴もう。
・戦後
戦闘が終わると、戦闘での両軍の損害状況や戦利品・捕縛武将・討死武将を確認することができる。
▲劉備軍が勝利したシーン。奮闘の甲斐あって、曹操軍に大打撃を与えた。兵糧や兵力も獲得できたので、敵が回復しないうちに追い打ちをかけよう。
戦略の詳細
・ゲームの進行
プレイヤーは三国時代の君主となり、中華統一を目指し戦う。ゲームは基本的にこの“メイン画面”で進行していく。全40の都市を巡り、群雄たちの戦いが中国全土で繰り広げられる。
▲『三國志12』のメイン画面。全国に点在するすべての勢力を打倒すればゲームクリアとなる。
・内政
“メイン画面”から都市を選ぶと、“都市画面”に切り替わる。“メイン画面”ではおもに出陣や輸送など、大局的な戦略を進め、“都市画面”では各都市ごとの局地的な戦略を実現することになる。
▲新野の都市画面。“都市画面”で施設を建設し、武将を配属することでプレイヤーは国力を高められる。“空地”とある場所に施設を建設したり、今ある施設を強化したりして国力を強化していこう。また、マップは地方によって特色豊かに描かれている。
・建設
“都市画面”で建設できる施設には様々な種類がある。強敵に対抗するため兵力の強化を優先するか、それとも将来を見据えて技法所に投資するか……プレイヤーの判断、都市計画で戦局は大きく変わっていく。
▲全8種類の施設を駆使して富国強兵を目指せ。どの施設をどの都市に建設するかは自由、プレイヤーの戦略次第。
▲施設は“増築”することでLvを上げ、その効果を大きく高めることができる。新機能である“一括増築”を活用することで、テンポよく施設戦略を進められる。一括増築では都市にあるすべての都市の施設を一度に増築できる。費用やLvでソートして増築することも可能になり、PC版より大幅に便利になっている。
▲戦闘の後は施設が破壊され、都市は荒廃してしまうが、その状態からどのような都市を目指し、どのように復興させていくかもプレイヤーの内政手腕の見せ所。成都は大都市で、施設も12個建設できるが、空地の多いこのような状態では大した収入を得ることはできない。
▲いくつかの施設は最大LvとなるLv5まで増築が完了したところ。このように最大Lvの施設があると、都市内における同一種類の施設の増築にかかるターンが1ターン短縮される。
・技法研究
各勢力が持つ“技法”は、研究して強化することで勢力自体の力を強化することができる。勢力ごとに定められた最大Lvの中で、どの技法から修得し、強化していくのかが戦略の大きな鍵となる。
▲技法研究は武将ふたりで行う。Lvが高くなるほど研究する武将の条件が厳しくなるので注意が必要。
▲他勢力がまだ修得していない技法を先駆けて研究すると、名声が高まる。画面中で、黄色い文字で表示されているものが、まだ他勢力によって研究されていない技法。たとえ他の勢力が修得していた技法であっても、まだ研究していないLvであれば先駆けとなる。短期間で低いLvの技法を多く狙うか、期間はかかるが高いLvの技法で先駆けを狙うかも駆け引きのひとつ。
▲名声を高めることで、位階の高い官爵を狙うと同時に、名声の高さに効果が依存する、いくつかの技法の効果を高めることができる。画面は技法の先駆けに成功したところ。名声によって効果が高まる技法“義兵募集”を名声・技法Lvの両面において強化。
・技法
技法には“軍略”、“政略”、“固有”と大きく3つの種類がある。それぞれに特色があり、どれを重視するかはプレイヤーの戦略次第。
(一)軍略
“軍略”は兵科自体を強化する技法。単純な攻撃・防御強化以外にも兵科の特長を活かすような技法も存在する。たとえば“弓兵射程”を研究すれば弓兵による射撃の射程距離を延ばし、通常よりも遠距離から一方的に敵を攻撃することが可能になる。
(二)政略
“政略”は勢力における内政を強化する技法。単純に収入が増加するものから、兵糧消費を抑えるものなど長い目で見たときに大きな効力を示す技法も存在する。たとえば、前線が広がり、内政に回す武将が不足していても“歳入改善”を研究すれば、武将配属に関わらず施設から収入を得られるようになり、武将が少ない勢力でも収入を確保しやすくなる。
(三)固有
“固有”は文字通り、特定勢力しか研究することのできない技法で、1勢力に1種類しか研究できないが、効果は絶大。たとえば蜀軍のみ研究できる“漢室復興”は、名声が高いと効果が上昇する技法や秘策の効果を底上げすると同時に、毎季節ごとに名声が高まっていくという強力な効果を持っている。名声上昇量はLvによって変わり、少しの差でも、積み重なればその効果の差は膨大だ。
・求人
求人所に武将を配属することで、在野武将の探索や、登用を行うことができる。
▲配下武将を増やすにはまずは探索。知力が高いほど在野武将を発見する可能性が高くなる。優秀な人材はなるべく早く自軍に引き入れよう。
▲通常はその都市にいる在野・捕虜武将もしくは隣接する都市にいる他勢力の武将のみしか登用の対象とならないが、特技“人脈”を持つ武将を配属すれば隣接都市の在野武将までが登用対象になる。他の勢力の都市にいる在野武将であっても、“人脈”があれば登用できり。逆に敵に有能な人材を奪われないように注意する必要も。
・秘策開発
秘策は戦闘・戦略の両面において効果を発揮する大規模な策略。秘策を入手するためには、自勢力で秘策の開発をするか、外交交渉で他勢力から入手する必要がある。
▲秘策は全20種類。状況に応じた秘策を使いこなすことが統一への近道。
▲秘策の開発をするには秘策ごとに決められた特定の特技を持っている武将を集める必要がある。また、各武将の平均知力が高くなると開発期間が短縮される。優秀な武将を集めれば開発期間を短縮し、ロスを最低限に抑えることが可能。状況によっては、収入を犠牲にしても秘策を優先した方が良い結果を生むことも。
▲たとえば、“縮地の策”は移動・輸送を1ターンで終わらせる秘策です。この画像では曹操・孫権という強敵に対し、強力な武将を分散させざるを得ない状況だが……劉備がいる漢中から関羽の江陵までは2ターンかかる。強力な曹操軍を前にして、優秀な武将を往復で4ターン分も留守にするのは非常に危険。
▲ここで秘策“縮地の策”を発動! 縮地の策を用いれば輸送・移動が1ターンになる。これによって兵力輸送時の消費兵糧を抑えられるのも非常に大きい。
・賞罰
武将にはそれぞれ領土の広さや自身の能力に応じた“希望俸禄”があり、現在の俸禄がそれを上回ると“感謝”状態になって徐々に忠誠が上がり、それを下回ると“不満”状態になって徐々に忠誠が下がる。“不満”状態の武将を放置すると、いつの間にか忠誠が下がり、下野したり、他勢力に引き抜かれてしまう危険性がある。 早めに加増を行い、忠誠を維持しよう。
▲名声が上昇すると君主には官爵が与えられ、配下に対して自身の官位より低い官爵の授与を行えるようになる。 官爵を授与することで忠誠だけでなく、配下の指揮兵力や能力を底上げできる。これにより、たとえ忠誠低下の恐れがない義兄弟などの武将であっても、官爵を与えて強化するといったこともできるのだ。
・外交
中華統一を目指すにあたって、他の勢力との外交を駆使すれば戦略をより有利に導くことができる。たとえば、同盟勢力に要請を依頼することで、援軍を頼んで強敵を打ち倒すことも可能。
▲孫権のいる柴桑への援軍要請に成功。周瑜・甘寧ら、強力な援軍が期待できる。
▲援軍要請の甲斐あって曹操軍を撃破。名高い“赤壁の戦い”も外交交渉次第では再現可能。
・外交の流れ
外交交渉を行うには、まず使者を出す。政治が高い武将だと成功率が上がり、さらに特技“弁舌”を持つ武将であれば、交渉後の相手の心証が通常よりよくなる。
▲高い政治力と弁舌の特技を併せ持つ諸葛亮を外交に派遣。交渉の使者としては申し分のない人選と言える。
▲使者が交渉先に着けば外交交渉開始。要求内容として同盟や要請など約定だけではなく、物資なども選べる。ただし、それぞれ要求するのに必要な心証があり、心証がその値に満ちていなければ要求することはできない。心証が足りない場合は貢物をするのもひとつの有効な選択肢となるだろう。
▲それに対して目標勢力側はその対価となるものを要求する。それをそのまま受け入れるのか、それとも違う対価を再提示するのか、プレイヤーの判断が交渉の成否を大きく左右する。場合によっては秘策を要求されることも。
▲同盟と秘策の交換が果たして今後の展開にどのような影響を与えるのか。返答は慎重に判断しなければならない。
プレイステーション3版『三國志12』のダウンロード版が発売決定
プレイステーション3版『三國志12』のダウンロード版が、PlayStation Storeにて配信されることが決定。配信日はパッケージ版の発売日と同じ、2012年12月13日。価格は8000円[税込]。