2012年7月4日、東京都内でゲーム開発者を対象としたツール&ミドルウェアの総合展示会“Game Tools&Middleware Forum”が行われた。SCE(ソニー・コンピュータエンタテインメント)提供のセッションでは、PS VitaやPS Mobileについての紹介が行われた。

●PS Mobileについても紹介

2012年7月4日、東京都内でゲーム開発者を対象としたツール&ミドルウェアの総合展示会“Game Tools&Middleware Forum”が行われた。SCE(ソニー・コンピュータエンタテインメント)提供のセッションでは、PlayStation VitaやPS Mobileについての紹介が行われた。

 登壇したのは、ソフトウェアソリューション開発部の豊禎治氏。前半では、PS Vitaに搭載されたカメラや各種センサー、ネットワーク機能などをおさらいしつつ、それら利用した技術やアイデアなどを紹介していた。

 まず最初に出てきたのが、カメラ機能とソニーが持つ顔認識技術“sFace”との組み合わせ。このライブラリーを使うことで、表情を認識できるだけでなく、3Dキャラクターにトレースさせたり、年齢を推定することも可能だという。

▲顔認識に応じて動くアバターキャラクターをお互い表示してのボイスチャットなども可能。ちなみに最初はサイバーショットのスマイルシャッター(笑顔に反応してシャッターが下りる)機能に使われた技術とのこと。
▲PS Vita版では、PS3と同等クラスの機能を搭載できている。一方で、手に持って使用する携帯ゲーム機としての最適化が行われている。年齢推定機能もある。

 お次は、こちらもカメラとソニー開発のリッチなAR機能“Smart AR”の組み合わせ。図柄をARコード代わりにキャラクターを表示させることもできるし、眼前の空間の3D構造を推測して3Dキャラクターを表示してしまうというデモもあった。
 後者はSLAM技術というものを使い、PS Vitaのカメラがつねに動いている手持ちカメラであることを利用して、画面中の特徴的な点がどのように移動していくか観察し、ジャイロセンサーの情報を組み合わせながら、その点がカメラからどういった位置関係にあるか計算しているのだという。
 そのほか、アドホック通信も使ってAR環境を共有するというアイデア“AR Hockey”や、PS Vitaの特徴的なネットワーク“near”なども紹介。AR Hockeyは展示ブースに出展も行われていた。

▲ARも2種類紹介。
▲図柄に対応してピポサルが表示されている。高速に動作可能で、マーカーをぶん投げてもきちんと追従していた。
▲何に使うのかと言われたらよくわからないが、なんだかスゴい技術。戻っていく場面では、ちゃんと右端の机と椅子をコリジョン(衝突)の対象と認識して、つき抜けないように動いていた。
▲応用例では、本当にエアな“AR Hockey”を紹介。ARマーカーに応じて盤面を表示しており、両プレイヤーだけでなく、観戦者もPS Vitaで盤面を見ることができる。同期にはアドホック通信を利用。展示コーナーではデモもやっていた。
▲nearは、サーバーでデータを統括していることから、数キロ圏内や、時間が異なる“すれ違い”も実現できると豊氏。
▲PS VitaをPS3の特殊コントローラーにできる、クロスコントローラー機能。各種センサーなどを使い、PS3のタイトルにさらなる付加体験を生み出せるという。

 後半は、PlayStation Mobileについての紹介が行われた。ちなみにPS Mobileは以前PS Suiteと呼ばれていたが、名前が変更されたのは、初代プレイステーションのゲームをスマートフォンに配信するという部分がクローズアップされて記憶されているため、あくまで共通のコンテンツをさまざまなプラットフォームに向けて配信するための取り組みだと定義するために行ったのだという。内容的にはSDKの内容のおさらいだったが、今年後半を予定している正式サービス時に、どういったタイトルがどれぐらいの価格で出てくるのか気になるところだ。

▲PS Mobileは、PS VitaとPlayStation Certifiedを受けたタブレットやスマートフォンに、同一のプログラムを提供できるというもの。これまではソニー製品に限定されていたが、今後はhtcなども対応機種が出てくる。
▲現在はβ中で、開発に必要なSDKはすでに配布されている。今年後半に正式サービス予定。販売価格はSCEが決定するという部分が気になる。