PS Vita『ARプレイ』3タイトルが配信開始 さっそく遊んでみました!【プレイインプレッション】

ソニー・コンピュータエンタテインメントジャパンは、2012年6月28日より、PlayStation Vita向けのARを利用したタイトル群『ARプレイ』の配信を開始する。そのプレイインプレッションをお届けしよう。

●PS Vitaの大きな可能性を見せつけるタイトル群!

 ソニー・コンピュータエンタテインメントジャパンは、2012年6月28日より、PlayStation Vita向けのARを利用したタイトル群『ARプレイ』の配信を開始する。そのプレイリポートをお届けしよう。
 配信されているのは、『TABLE PLAY SOCCER』、『Fireworks』、『CLIFF DIVING』の3タイトルで、これらはPlayStation Storeから無料でダウンロード可能。また、プレイするのに必要な6枚の“ARプレイカード”は、『ARプレイ』公式サイト(【コチラ】)でダウンロードし、プリントアウトして使用することができる。

▲認識精度は極めて高く、ARプレイカードがゴチャゴチャした机の上に置かれていても、しっかり認識してくれる。

▲一度しっかり認識させておけば、後は近づいたり離れたり、上や下からのぞき込んだり、後ろに回り込んだり、ARプレイカードを動かしてみたり……といったことも可能。

●『TABLE PLAY SOCCER』――パズル的要素も楽しめる対戦アクション

 『TABLE PLAY SOCCER』は、コンピューターと対戦するひとりプレイのほかに、アドホックモードを利用してふたりで遊ぶこともできるサッカーゲームだ。ふたりプレイの場合、対戦プレイと、ふたりで協力してコンピュータと対戦する協力プレイも可能。

 本作では、ARプレイカードを6枚すべて使用する。1~3でフィールドが、4、5でスタンドが、6でスコアボードが出現する仕組みだ。これらの配置についてはかなり自由度が高く、1と3の間隔を広げれば広げるほどフィールドが広くなるし、スタンド、スコアボードも好きな位置に配置してオーケー。とくにフィールドの広さはゲーム性に直結するので、広くしたり狭くしたり、いろいろ試しながら遊んでみるといいだろう。ちなみにスタンドやスコアボードは、裏側もキッチリ作られているので、回り込んで観察してみたりするのもなかなかに楽しかったりする。

 ゲーム自体は非常にシンプル。タッチ操作で、選手をフリックして移動させたり(ディフェンス時にはタックル)、ボールをフリックしてパスやシュートを放ったりしながら、ゴールを目指すサッカーゲームだ。フリックのやりかたによって、ボールの弾道にカーブをかけたり、相手選手を飛び越す山なりのパスを出したりすることも可能。しかしゲーム性のキモは、いかにスペースを突いてパスをつなげ、ゴールへの道を開くかにある。
 4回アクションを起こす、もしくは15秒が経過するとボールを奪われてしまうため、素早く、4回以内のアクションでゴールを奪えなければ、いつまで経ってもスコアが入らない。ただし、敵も4回アクションを起こすまでは積極的にボールを奪おうとはしないので、慌てすぎず慎重に、フィールドの状況を上やら横やらいろいろな角度からよく観察しながらアクションを起こしていくことが肝要だ。落ち着いて腰を据えて遊ぶというよりも、動き回り、いろいろな視点からフィールドを見ながら遊んだほうが、より楽しくなるソフトだ。

●『Fireworks』――やり込み心を煽る正統派アクション

 つぎつぎと打ち上がる花火をタップしてフラッシュさせていくアクションゲーム。多彩なバリエーションの花火が美しく、PS2の『ファンタビジョン』を想起させる楽しいゲームとなっている。単純にガンガンタップしていくだけでも爽快で楽しいが、花火が頂点に達したところでタップすると(花火の周囲にあるゲージでタイミングを計ることができる)高得点となり、それを連続させるとコンボとなってさらなる高得点を狙うことができる。また、ゲームモードのひとつ“チャレンジ”では、“青色の花火だけをフラッシュさせろ”、“銀色以外の花火をフラッシュさせろ”、“○コンボを達成せよ”など、お題に沿ってプレイをしていくことで、どんどんミッションが解放されていく。シンプルなルールながら奥が深く、ついつい止めどきを見失ってしまうような、魅惑的なタイトルだ。

 なお本作では、3枚のARプレイカードから建物が出現する。これらが花火の背景のような役割を果たすとともに、花火の打ち上げ地点となっている。花火も含めて美しい景観になるように配置してもいいし、並べかたによって難度が変化するのを楽しんでもいい。たとえばキレイに横に並べて真横からの視点でプレイすると、風情溢れる花火大会風のプレイが楽しめるし、縦に3つ並べて、真上からの視点でプレイすると極悪な難度で遊ぶことができる。いろいろ試しながらプレイすれば、飽きずに楽しむことができるだろう。

●『CLIFF DIVING』――リズムとタイミングが鍵のスラップスティックなアクション

 タイミングよくボタンを押して、ダイビングを成功させるゲームだ。ARプレイカードを置いた場所に池と飛び込み台、そしてダイバーの“ダン”が出現。ダンが踏み切るタイミングに合わせて×ボタンを押すとグッと踏み込み、適切なタイミングでボタンを放すと踏み切ってダイブする。×ボタンを押しているあいだ、ダイブする軌道が変化していくので、うまく着水できるポイントでボタンを放すことがポイントだ。早すぎると池の手前に、遅すぎると池を飛び越えて、堅い地面に激突してしまう。失敗したときのダンの反応が何とも痛そうなのだが、つい笑ってしまう……このあたりは、PS3の『PAIN』をプレイしたことがある人なら、あの感じを想像してもらうとわかりやすいだろう。

 この“×ボタンを押して、離す”が基本だが、ゲームを進めてよると、より難度の高い技が要求されるようになる。ダイビングの軌道上に輪っかが表示されるので、くぐり抜ける瞬間に、○や△など指定されたボタンを押してやると、難度の高い飛び込み技を決めつつ着水することができるわけだ。難度の高い技ほど高ポイントとなり、高額の賞金を入手することができる。ちなみに、前述のように失敗して地面に激突すると、多額の治療費を請求される。後半になると、ふつうに着水するだけでも難しいステージも登場するので、お金はいっぱい貯めておいたほうがいいだろう……。なおダンの助走時に、テンポよく背面タッチをすると飛距離が伸びるという仕掛けもある。これも、後半のステージでは重要になるテクニックなので、早めにコツを掴んでおこう。

 『CLIFF DIVING』ではゲームを進めるにつれてステージが解放され、多彩なロケーションでのダイビングが楽しめるが、それ以外にもうひとつ、2枚のARプレイカードを自由に配置して、ステージをカスタムする機能も搭載されている。と言っても、飛び込み台と着水する池の配置を、ARプレイカードを動かして調整できるだけ、ではあるのだが、これがやってみると、けっこう「スゴイかも……!?」と思わせられるのだ。2枚のARプレイカードの間隔は自由に調整できるし、飛び込み台用のARプレイカードは、高さもある程度自由に配置できる。この自由度の高さは、従来のAR技術のイメージから、確実な進化を遂げていることを実感させてくれた。

 以上、3タイトルともにシンプルなカジュアルゲームではあるが、ARならではの魅力が上手に活かされたタイトルに仕上がっている。東京ゲームショウ2011では、ソニー・コンピュータエンタテインメント ワールドワイドスタジオのプレジデント、吉田修平氏による基調講演において、同時に複数のARマーカーを認識したり、広いフィールドを扱うことができる“ワイドエリアAR”の技術がプレゼンテーションされていたことを、覚えている人もいるだろう。PS Vitaの高いプロセッサー能力がもたらす“ワイドエリアAR”の可能性は、これら3タイトルを遊べば、十分に感じ取ることができるはずだ。何しろ、これらの3タイトルは無料でダウンロードすることができるのだから、PS Vitaユーザーの方には、まずは体験してみてほしい。



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