『聖闘士星矢』の主題歌を担当するNoBに聞く!「“ペガサス幻想(ファンタジー)”は世界の共通語」

バンダイナムコゲームスより『聖闘士星矢戦記』が発売。ゲームにも収録された、アニメの主題歌“ペガサス幻想(ファンタジー)”を歌うNoBへのインタビューをお届けする。

●若い世代にも『聖闘士星矢』を知ってほしい

 1986年に週刊少年ジャンプに連載され、人気を博した車田正美の『聖闘士星矢』。同年にはアニメ化もされ、世界中のファンを熱狂させたことは30代以降の世代にとってはなつかしい思い出だ。“聖衣(クロス)”と呼ばれる鎧をモチーフに、星矢を始めとする聖闘士(セイント)たちのバトルが、当時のファンを熱狂させた。そんな『聖闘士星矢』がこの度、ゲーム化。25周年記念作として、バンダイナムコゲームスよりプレイステーション3用ソフト『聖闘士星矢戦記』が2011年11月23日に発売された。原作を充実に再現している『聖闘士星矢戦記』だが、当時のアニメファンにとってうれしいのは、アニメの主題歌“ペガサス幻想(ファンタジー)”が収録されていること。あまりにもおなじみのこの主題歌を聴くだけで、テンションが上がること間違いなし! 今回ファミ通.comでは、主題歌を歌うNoBを直撃。“ペガサス幻想(ファンタジー)”にまつわる秘話を聞いた。「君の小宇宙(コスモ)は燃えているか!」。

――『聖闘士星矢』が25周年ということですが……。
NoB 25年というと四半世紀ですもんね。なんか、ぜんぜん実感ないんです。じつは、25周年というのは、最近まで知らなかったんですよ。みんなに言われて、「ああ、そうなんだ」と気づいたくらいで(笑)。今年に入ってDVDが出たりミュージカルになったりと、やたらと『聖闘士星矢』関連のイベントがあって、「なんで、こんなに多いんだろうね?」って聞いたら、25周年だったという(笑)。

――今回、アニメの主題歌がゲームに収録されるとのことですが。
NoB 純粋にうれしいです。『聖闘士星矢』に関しては、いろいろなことがあり過ぎて、いまさら何を言われても驚きもしない状態ですが(笑)。いろいろなゲームに使われて、いろいろな媒体に使っていただいて、海外でも大きな評価をいただいて。海外ではたくさんライブをやらせていただきました。だから『星矢』に関しては「ありがとうございます!」というばかりです。

――『聖闘士星矢』の主題歌には、歌の力がありますよね。一度聴いたら耳から離れない。
NoB 皆さんにそう言っていただくんですけど、わかんないんですよね、僕は。自分の一部みたいなものになっているので。褒めていただくのはすごくうれしいのですが、「どうですか?」と言われても、「いや、別に……」という感じで(笑)。

――25年前はここまで歌が支持されるとは思わなかったですか?
NoB そうですね。僕はMAKE-UPというバンドでやっていたのですが、当時レコーディングが終わったらすぐに解散してしまったんです。その後は一切MAKE-UPとして演奏することがないままの状況になってしまいまして……。

――最後の仕事という感じですね?
NoB はい。さらに『聖闘士星矢』が当時、そこまでの人気アニメに育つとは思いませんでしたし、あとになって「えー、こんなことになっているの?」という感じ、びっくりでした。

――当時の収録エピソードみたいなものを……。
NoB これも、よく聞かれるのですが(笑)、イントロのところで「セイントセイヤ!」って叫ぶじゃないですか。あの手のものって、てっきり声優さんがやるものだとばかり思っていたんですよ。『聖闘士星矢』で言えば、(主役の)古谷徹さんの役周りですね。それがいざレコーディングとなると、「お前が、やれ!」って言われて、「えーーー!?」という感じでした。歌は歌い慣れているのですが、ああいうのはセリフに近いじゃないですか。照れくさくて(笑)。メンバーに(収録ブースから)外に出てもらって、ディレクターとふたりきりでやった思い出がありますね。

――あはは(笑)。よほど恥ずかしかったのですね。
NoB 慣れって、怖いですね。いまはぜんぜん平気ですけど(笑)。

――ちなみに、“ペガサス幻想(ファンタジー)”ってプロの方にとっては難易度の高い曲なのですか?
NoB どうでしょうね。あれは自分で作った曲なのですが、自分で作った曲って、自分が歌いやすいように無意識のうちに作ってしまうので、あまり意識したことはないですね。じつは、“ペガサス幻想(ファンタジー)”では、最初に歌詞をいただいたんですよ。いつもと順番が逆で。ロックバンドってどんなことがあっても曲を先に作って、あとから歌詞を当てはめるというパターンなのですが、そのときは星矢というキャラがはっきりしていたので、竜真知子先生に先に歌詞を書いていただいて、それに曲をつけたんです。だから、とにかく歌詞にのめり込みましたね。

――歌詞が先だとやりづらくなかったですか?
NoB やりづらかったです。やりづらいけど、やってみたらそんなに問題ありませんでした。ふつうに頭から順番に作ったように記憶しています。

――歌詞の世界観を活かして、あれだけパンチのある曲が出来上がったのですね。カラオケで歌う人も多いと思うのですが、何かアドバイスなどありましたら……。
NoB 自分がライブをやるときは、サビの「セイントセイヤ!」はみんなで大合唱するものと決まっているのですが、カラオケでも、できれば大合唱してほしいですね。僕も打ち上げに参加したら、必ず最後は「セイントセイヤ!」になっちゃうんですけどね(笑)。

――(笑)。
NoB それをやらないと、締まってくれないので、大合唱をして終わるという。

――海外でも合唱なのですか?
NoB ああ。これはこのあいだブログでも書いたのですが(⇒NoBさんのブログはこちら)、日本はメリハリが効いていて、ここぞ!というポイントが決まっていて、そこで全力で来るんです。海外は最初から歌いっぱなし。ブラジルの人だろうが、メキシコの人だろうが、日本語で歌うんですよ。

――へえー。そういう形で、日本文化が理解されていくのは、うれしいなあ。
NoB うれしいですね。なんか、気持ちいいですよ。

――海外ではそんなに『聖闘士星矢』が認知されている?
NoB 世界中どこでも大丈夫だと言われていますね。『ドラゴンボール』と『聖闘士星矢』は世界中で鉄板だ、と言われているんです。影山さんは無敵なんですけどね(※)。『聖闘士星矢』はとくにブラジルでの人気が高くて、ひと月に2回行ったこともありますよ。

※影山ヒロノブさんは、『ドラゴンボール』と『聖闘士星矢』の二代目の主題歌“聖闘士神話(ソルジャードリーム)”を担当しています。

――最後にゲームのファンに向けてのメッセージをお願いします。
NoB 『聖闘士星矢』に関しては、30代後半から40代前半がちょうどリアルタイムでアニメを観てくれた世代だと思うんですね。逆に若過ぎる子だと、『星矢』を知らなかったりするんです。だから、若い世代もこれを機会に『聖闘士星矢』を知ってくれれば、ものすごくうれしいです。

■2011年11月18日に配信された“Midnight LIVE”での熱唱の模様から。

■『聖闘士星矢戦記』
バンダイナムコゲームスより2011年11月23日に発売されたプレイステーション3用ソフト。『聖闘士星矢』25周年を記念しての作品で、広大なフィールドを縦横無尽に駆け巡り、襲い来る敵を“小宇宙(コスモ)アクション”で倒していくゲーム。原作でも人気が高い“聖域(サンクチュアリ)十二宮編”の物語を楽しめる。



(C)車田正美/集英社・東映アニメーション (C)2011 NBGI