●F1史に名を残すあの人が『F1 2011』を語る!
2011年9月15日〜18日に開催された東京ゲームショウ2011。最終日の18日に、『F1 2011』のステージイベントが開催された。
『F1 2011』は、コードマスターズより2011年10月6日発売予定のプレイステーション3/Xbox 360用ソフトで、F1のすべてが極めてリアルに再現されたレースゲーム。そのスゴさをアピールするイベントということで、まずステージにはレースクイーンとして塚本奈々美が、そしてスーパーGT500クラスで活躍している気鋭のドライバー・井口卓人も登場。続いて、ひときわ大きい歓声に迎えられて、元F1ドライバーの鈴木亜久里が登場した。
トークの話題は、まず2011年シーズンについて。2011年シーズンのF1について、鈴木は「レギュレーションが変わって、バトルが多くなっておもしろいですね」とコメント。井口も、「ピレリタイヤになって、ピット作戦などもおもしろいですよね」と、今年のF1が例年以上に盛り上がっているという点で、意見は同じようだった。
そんな2011年シーズンのF1では、KARSやDRSを始め、さまざまな機構を制御するために、ハンドルにはたくさんのボタンが付き、非常に複雑になっている。それについて鈴木は、「僕が現役だったころは、セミオートマもないし、ハンドルも重かったし、いまの車とはぜんぜん違いましたね」と、F1の進化ぶりを説明。鈴木の時代のF1では、「ボタンも1個だけ、ピットとの無線ボタンくらい」(鈴木)だったそうだ。鈴木によると、おそらくはいまのF1カーのほうが、昔よりもかなり運転しやすくなっているだろうとのこと。ただしその分、「レースはより高い次元で争われることになるわけだから、たいへんだよね」(鈴木)と語っていた。
ひとしきり2011年シーズンにについての話題で盛り上がった後、井口が『F1 2011』をドライブして見せてくれることに。井口はこのシリーズのファンだそうで、「2010も毎日プレイして、イメージトレーニングをしているんですよ。いつでもF1に乗れるように(笑)」(井口)とのこと。その言葉に偽りはなく、鈴鹿サーキットでの井口のプレイはじつにスムーズで、さすが現役ドライバー、と観客をうならせるほどハイレベル。鈴木が言うには、「僕らのときには、これだけリアルなゲームはなかったけど、いまのドライバーは、コースに行かないときに、ゲームで練習しているみたいだよ」とのこと。それだけリアルなゲームなのだから、レーサーが上手にプレイできるのも当然なのかもしれない。
プレイを終えた井口は、「『2010』よりも、すべての面でパワーアップしていますね。とくにタイヤの動き、リアが出そうになるところとか、ものすごくリアルでした」と本作のデキをベタ褒め。鈴木も、「走ったことのないコースも、こんなにリアルな形で練習できちゃうんだから、すごいよね」と改めて感心している様子だった。
そして最後に、いよいよ鈴木が対戦プレイで腕前を見せてくれることに。しかし鈴木は、「僕が現役ドライバーに勝っちゃったらかわいそうだから……」と弱気を見せ、対戦相手に塚本を指名。というわけで塚本と鈴木が対戦することになったが、さすがにハンデが必要だろうとのことで、使用する車は塚本が選択することに。そこで塚本は、容赦なく自分の車をレッドブル、鈴木の車をヴァージンに決定。これには鈴木も「またずいぶん走らない車を選んでくれたね(笑)」と苦笑していたが、ようやく対戦がスタートした。
レース前にはさんざん弱音を吐いていた鈴木だったが、そこはさすがに表彰台に上った経験を持つ元F1ドライバー。鋭い走りで塚本をどんどん引き離していったが、そこでイベント司会者から、接戦を演出するべく(?)、「鈴木さん、タイヤがタレているので、ピットインしてください」との指令が。仕方なくピットイン&タイヤ交換を終え、猛然と追い上げにかかった鈴木だったが、さすがに3周のレースでピットインしてしまっては、そのロスを埋めることはできず。勝負は塚本の勝利に終わった。
プレイを終えた鈴木は、「実際のレースでも、コーナーには息を止めて侵入するんだけど、このゲームは本当にリアルだから、同じように思わず息を止めちゃいましたよ」と笑顔を見せていた。
一方、なかなかの腕前を見せた塚本は、じつは“日本一可愛いレーシングカートチーム”こと“女子カート部”のリーダーとしてさまざまな活動をしている人物で、国内A級ライセンスも持っている猛者なのだ。プレイを終えた塚本は、「すごくリアルだけど、アシスト機能もたくさんあって、初心者でも、お子さんでも、女性でも簡単に遊べるんですよね」と、本作の魅力をアピールしていた。
対戦をうずうずした様子で見つめていた井口も、「もう予約しちゃいます。F1ドライバーになるために練習しなきゃ(笑)」とコメント。鈴木に「いつごろ(F1ドライバーに)なるの?」と聞かれた井口は、「うーん、『F1 2013』くらいかなぁ」と笑い、鈴木の激励を受けていた。
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▲ゲスト3人と、MCの一戸恵梨子が揃って記念撮影。 |