とてもステキな雰囲気を持った作品で、丁寧に作られているのが好印象。時間を進めたり巻き戻したりしてパズルを解きながら、ふたりの親友の思い出や関係性が少しずつ明かされていく構成がグッド。各ステージがコンパクトにまとまっているので遊びやすい。テキスト表示による説明はないが、それがあえて想像力を膨らませてくれる。欲を言えば、もう少しボリュームがあると、うれしかったな。
週刊ファミ通1559号より
時間の流れを操作して解くパズルは、いろいろな場所を観察して解法を探すのが楽しい。ただ、時間を進めては戻してをくり返すのが少々面倒くさいときもあるので、倍速で動かせたりすると、なおよかったな。隠し要素も含め、全体のボリュームがあまりないため、もうちょっと価格が安ければ……とも思う。不思議な空間でありつつ、ノスタルジックなムードや、それを彩る音楽などはステキです。
週刊ファミ通1559号より
時間の流れを制御して、因果の順序を変えて謎を解いていくゲーム性はシンプル。各ステージのギミックのおもしろさと、キーになるアクションを見つけた瞬間の“してやったり感”が、プレイのモチベーションになります。早解きタイプのパズルゲームファンにはボリューム面で物足りなさを感じるかもしれませんが、各ステージのモチーフとストーリーデモで恣意的に綴られる物語世界は魅力的です。
週刊ファミ通1559号より
子どものころ、友だちと過ごした大切な思い出がパズルのテーマとなっていて、解き明かすたびに温かい気持ちと寂しさとが心に去来します。ハッキリとは語られず、プレイヤー自身の記憶を投影する余地が残された物語にしんみり。映像とサウンドが美しく、詩的に感じられました。時間の操作が謎解きのキーとなっている点にもハッとさせられます。もう少し長く、この世界に浸っていられれば。
週刊ファミ通1559号より