私立ベルばら学園 ～ベルサイユのばらRe*imagination～(Switch)のレビュー・評価・感想情報

『ベルサイユのばら』をモチーフに、登場人物の立場や人間関係を現代の学園ものに落とし込んだシナリオが興味をそそる。一般的な乙女ゲームと違い、主人公と攻略対象のキャラとの恋愛という図式だけでなく、ほかのキャラどうしの恋模様や切ない関係性などにもスポットが当たるのは、おもしろみがあります。フローチャートの機能が、目当てのルートへの分岐や周回プレイを助けてくれるのもいい。

週刊ファミ通1589号より

揺るぎない強い精神、言葉にせずとも互いを理解し、思い合う確固たる絆。そんな魅力的なキャラクターたちが織り成す情熱的な恋と友情の群像劇は、驚愕の展開も多くドラマティック。オタクな主人公の視点にも共感でき、まさに『ベルばら』の世界に浸る感覚と似たものがあります。ルートによりパンチの強弱はあるものの、描写はさらに濃密に、劇的に。主人公はもちろん、みんなの恋を応援したくなる。

週刊ファミ通1589号より

原作コミックのファンにとっては記憶と連想力を揺さぶる題材として、新規層にはクセが強いキャラたちがくり広げるハイソサエティーラブコメとして、魅力十分。物語の性質上、人の悪意が露わになる場面が多めですが、ボイスを含めた主人公の印象がサッパリしているため、どんなルートに進んでも納得感があります。フローチャート機能を利用した攻略が容易など、操作面でのストレスはありません。

週刊ファミ通1589号より

登場人物の見た目や性格、セリフや境遇から、元ネタの見当をつけるのが楽しい！　キャラのすり合わせに力が入っているあまり、物語はちょっとむりくりな面も目立ちますが、そこもパロディーとして楽しむべし。原作では結ばれなかったふたりなど、主人公以外の恋を見守るルートもステキでした。地味で身近な主人公が、ルートによって大化けするなど、ビックリの展開がいくつも用意されています。

週刊ファミ通1589号より