“猟師編”と“オオカミ編”では、本編の物語をサブキャラの視点から見るという構図が一風変わっていて、ストーリーへの理解が深まります。本編での攻略キャラとの後日談は、甘いムードを堪能できるけど、けっこうあっさりしたボリュームで、このあたりを重視したい人は物足りなさを覚えそう。コメディータッチの“学園アリス編”では、いつもとは雰囲気の異なる各キャラの姿を見られるのがいいですね。
週刊ファミ通1513号より
特筆すべきは“猟師編”と“オオカミ編”。諒士とオオカミにフォーカスしつつ、それぞれの視点からアリステアと百合花の思いを掘り下げる展開は、たくさんの意外な面を知ることができておもしろい。切ないながらも深い愛を感じる内容です。ほかの物語も、短編ながらキャラクターの強い個性が異様な輝きを放っていて楽しい。声優陣の演技もすごいのひと言に尽きます。それにしても移植が早いですね。
週刊ファミ通1513号より
本編でのお話が男性キャラクター視点で語られる“猟師編”と“オオカミ編”では、彼らの心情や過去が深く描かれています。ただ、出来事があっさりまとめられた部分が散見され、展開が少々唐突に思えることも。メインキャラクターの後日談は甘さは十分だが、もっとボリュームがあれば。“学園アリス編”はにぎやかで楽しく、とくにギャルゲーの男性主人公を思わせる性格のヒロインが生き生きとしています。
週刊ファミ通1513号より
本編とセットでのプレイを推奨。真相を知ってもなお難解な部分のあった本編の、物語や人物の心理を理解する大きな助けとなります。読み応えも◎。ファンディスク的なコンテンツは、本編と対照的な明るさに救われる思いです。タイトルの“大正”という単語が気になって手に取ると、肩透かしを食らう面もありそう。また、背景があまりフィットしていない場面があり、没入感が妨げられるのは惜しい。
週刊ファミ通1513号より