百花百狼 〜戦国忍法帖〜(PS Vita)のレビュー・評価・感想情報

グラフィックがきれいでキャラのかっこよさが映えるし、左右の向きが異なる立ち絵の使い分けもいい。シナリオはわかりやすく、忍びの生き様は心に響くものがあるし、仲間どうしで対立する構図など、シリアスな展開には胸がいっぱいになる。それだけに、ちょっと詰めが甘く思える部分があるところが惜しい。ボーナスシナリオがアンロックされるシステムなので、各エンディングを見たくなる構成。

週刊ファミ通1420号より

うわあああん！　涙が止まりません!!　なんていいシナリオなんでしょう。戦乱の世を舞台に、命を賭して生きる忍びの姿は、痛いほど真っすぐで力強く、ゆえに恋愛の甘さも際立つ内容。キャラによって物語がまったく違うので、つねに新しい気持ちでゲームに臨めます。キャラの動きが細かく、シーンによっては主人公がほかのキャラといっしょに画面上に表示されるので、より物語に没入できました。

週刊ファミ通1420号より

人物も背景も美しく、立ち絵をうまく動かして斬り合いの臨場感を出したりと、工夫も見られます。ラストのまとめかたが、やや力技ではあるものの、陰謀渦巻くお話は切ない展開もあり、読み応え十分。主人公にも好感が持てます。選択肢でクイックセーブができなかったり、セーブ欄のデータ情報の詳細さがもうひとつなど、システム面はいま一歩。クリアー後の、ご褒美ボイスの演出はうれしいですね。

週刊ファミ通1420号より

全体的に、描かれている愛情が重め。でもそこが、感情を押し殺す忍びゆえの愛情表現に感じられて、ドキドキしました！　物語の後半は、逃避行という主軸はおなじでも、キャラによって忍びとしての立ち位置が変わるため、印象がだいぶ変わってグッド。それと、後ろ向きの立ち絵を活用したアクションがステキ！　戦いや、背中でかばわれているシーンで見られる、臨場感のある動きには驚かされました。

週刊ファミ通1420号より