『昭和米国物語』(英題:Showa American Story)、タイトルも強烈な本作が2026年8月26日~8月30日にドイツ・ケルンにて行われたgamescom 2026で試遊できた。



- “日本”と化したアメリカ。“新横浜”(ロサンゼルス)で戦いの幕が上がる
- “新横浜”を歩き、ちょっと怪しい温泉でものを思う
- バカゲー? 戦闘は爽快かつ本格派!
- 成長は本拠地のキャンピングカーで
- ちょっとギリギリアウトかもしれないミニゲーム
- まとめ 期待感がさらに高まった試遊
- 製品概要
“日本”と化したアメリカ。“新横浜”(ロサンゼルス)で戦いの幕が上がる

本作についての概要的な情報は、これまでファミ通.comでもインタビューなどを掲載しているので、関連記事もご覧いただければと思う。
簡単に設定紹介

設定を少しおさらいしておこう。
舞台は現実には存在しない“昭和66年”の世界。バブル景気の勢いを保った日本がアメリカの土地をつぎつぎと買い取り、移り住んだ人々とともに日本文化も浸透。日米の文化が入り混じった、怪しくも魅力的な“昭和アメリカ”が生まれた……というわけである。
しかも、そこで話は終わらない。この世界には突如“災厄”が降りかかり、社会は崩壊。ゾンビや化け物が徘徊する中で、生き残った人々が暮らしている。日本風になったアメリカというだけでも十分ヘンなのに、そこに世紀末まで重ねてくるのだから、もうなんというか味付けが濃い。特盛り。
主人公・千草蝶子は、黒ずくめの男たちに命を奪われたはずがなぜか蘇る。連れ去られた妹を探し、また、自分の身や世界に何が起きたのかを追う。キャンピングカーを拠点にしてアメリカ各地を旅していくというストーリーだ。
試遊では、雑魚~イベント戦、ボス戦、探索に加え、拠点での育成も体験できた。
“新横浜”を歩き、ちょっと怪しい温泉でものを思う

ファミ通.comで最初のインタビューを掲載したのは2024年で、それからもうすぐ丸2年と思うとずいぶん時間が経った気がする。昔の(B級な)洋画にありがちだった“外国人が描く架空の日本”感が持ち味で、今回の試遊でもその醍醐味は強く感じることができた。
その経験が得も言われぬ“謎日本”を生み出しているというわけだ。探索パートでは、夜の街をウロウロしてアイテムを購入したり、イベントで救った人物が支配人を務める温泉を訪れて入浴することができた。
しかしその温泉が若干怪しく(笑)、なぜか風呂桶を直火で温めていたり、仕切りのある“火鍋”のように種類の異なるお湯を分けて入浴できたりと、「日本っぽいけど日本ではない」という雰囲気がたっぷりと味わえる。
なお、公式に紹介されている遊びには、ケンケンパや、レトロなアーケードゲーム風のミニゲームもある。
戦闘だけをくり返すのではなく、サイドクエストを進めたり、こうした遊びに寄り道したりしながら、“昭和アメリカ”の暮らしや文化に触れていける作りだ。



バカゲー? 戦闘は爽快かつ本格派!

試遊で大きく時間を割いたのが戦闘パート。まずは、雑魚戦を何戦かくり返し、山の中腹に登ると中ボス戦が始まるという流れで用意されていた。
プレイ開始時に難易度を設定するのだが、それが“平成キッズ(ノーマル)”か“昭和男児(ハード)”になっているのがニヤッとしてしまう。
「ハードだと敵がかなり硬くなりますね。まあ僕は“昭和男児”で遊んでいますが……」とのスタッフ氏の言葉を聞き、昭和生まれのプライドがくすぐられ筆者も昭和男児でプレイ。
戦闘システムは独特なもので、方向キーで事前にセットしていた武器を選択して攻撃。遠距離攻撃ではショットガンやライフル、近距離攻撃では素手、刀、ドリル、旗(?)など、武器種によってかなりプレイ感覚は異なる。
ちなみに、その旗は星条旗。掲げるだけでなく武器にしてしまうあたりも本作らしい。見た目の違いと攻撃方法の違いが結び付いており、同じ敵と戦う場合でも、何を手にするかで立ち回りが変わってくる。

まずは遠距離から銃撃し、敵の体力を削ってから一気に近距離攻撃で倒していくというのがセオリーになりそうだと感じた。
近距離攻撃武器でもっとも扱いやすいと思われるのは刀だが、それにしても弱攻撃・強攻撃・回避・“構え”の概念などがあり、またそれによりスタミナゲージが減るのでその管理……と、意外にも細かなシステムが用意されている。
といっても触ってみればソウルライクのような難しさはなく、爽快感を前面に出しているイメージ。ゲージが溜まるといわゆる“必殺技”も使用でき、ド派手かつ強力な範囲攻撃をぶっ放せる。並み居る敵をバッサバッサと切り刻む主人公・千草蝶子(声:日笠陽子)の姿も相まって、プレイ感覚としては『お姉チャンバラ』シリーズに近い感じだ(とくに刀使用時)。
大きく異なるのはスタミナゲージの存在で、スタミナがゼロになると防御力が大きく減少。そのときにウッカリ攻撃を食らってしまうと数発でゲームオーバーになるというシビアさも兼ね備えている。
戦闘の特徴となる“レイジ攻撃”

ここで関わってくるのが“レイジ”の要素。
攻撃などで溜まるレイジは、攻撃の強化や武器の切り換えをともなう連携などに使用でき、レイジ攻撃を敵に当てればスタミナを回復できる。スタミナが切れても行動そのものは可能なので、ただゲージが戻るのを待つだけでなく、攻撃をつないで立て直すという選択肢もあるわけだ。
これを……うまく……つなぐのが……たのし難しい……のだけどうまくできれば相当いい感じに立ち回れそうな……予感!(初見の試遊時間だけでは習熟しきれなかった)

ボス戦において何度かのゲームオーバー後、筆者は潔く難度を“平成キッズ”に変更した。独自のシステムなので慣れるまでに少し時間がかかるかもしれないが、「慣れれば行けそう!」と思わせられる。少なくとも今回のプレイでは、多数の敵に理不尽に囲まれ、一方的に殴られ続けるというような、ありがちな展開は発生しなかった。
また、本作の特徴である“変な武器”も楽しく、ドリル使用時の必殺技のド派手さや、素手での戦い(敵が硬いとマジで長引く)なども特色を生んでおり、「見た目はヘンな“バカゲー”かもしれないけど、中身はきちんと作り込んでいるアクションゲームなのだぜ」という制作スタッフの意気込みが感じられるようだ。
演出がカッコイイ! 金門橋でのボスバトル

もうひとつ用意されていたのが、サンフランシスコの名所・ゴールデンゲートブリッジこと“金門橋”上でのボスとの戦い。ゲームでは新横浜ことロサンゼルスのほか、サンフランシスコも登場するのだ。
対するのは“睦月晶虎”(声:緑川光)。gamescomの新映像で声優陣とともに紹介されたキャラクターのひとりである。
細かい背後関係はいまだにわからないが、蝶子を襲った忍者が再び現れ刀を交えることに。このボス忍者もしっかりした歯応えを持っており、気付けば回復アイテムを使い果たしていた。さらに残りHPも相当少なく「やられる!」と思った……のだが、ギリギリで倒すことができた。

ボス戦では敵のHPを減らすごとに何度か演出が挟まれ、どの会話や演出もアニメや特撮作品のようにケレン味たっぷりで、「そうそう、こういう感じこういう感じ!」という、期待を裏切らない仕上がりとなっている。
「制作スタッフが好きなノリ、俺も好きだな」と思える内容だった。
成長は本拠地のキャンピングカーで

蝶子の本拠地であるキャンピングカー“紅蓮号”では、探索時に手に入れたアイテムを使用して成長させられる。アイテムは食事だったり本だったりする。さらに、ここでは入浴も可能になっている。
公式の紹介でも、旅の途中の“生活行動”によって能力やスキルを伸ばしていくことが、本作の特徴として挙げられている。外で戦ったり探索したりして得た物を持ち帰り、拠点で使って蝶子を育て、また旅に出る。街での買い物やアイテム集めが、戦闘に挑むための準備にもつながっているのだ。
また、以前のインタビューでは、車内に飾るコレクションや、手に入れて持ち帰ると遊べるゲーム内ゲームも紹介されていた。旅先で気になる物を拾ってきて、自分の拠点を少しずつ充実させていく楽しみも用意されているというわけだ。
とはいえ、入浴中のちょっとセクシーなその様子は……ぜひ製品版で君の目で確かめてみてくれ!(古風な攻略本風)

ちょっとギリギリアウトかもしれないミニゲーム
それがこちら。






……。
…………。
いやこれは…………。
ギリギリでアウトじゃね??????
まとめ 期待感がさらに高まった試遊

というわけで謎のヴェールに包まれた『昭和米国物語』の試遊についてお届けした。筆者が感じたことを簡単にまとめておこう。
まず、本作の最大の魅力であると思う独自の設定、またコミカルな“ノリ”は、プレイしてみるとそのこだわりがなおいっそう感じられて、よかった。『龍が如く』シリーズの笑えるサブイベントとか、カジュアルに明るくてファニーなああいう雰囲気が好きな人にオススメしたい。

とくに、山の中ボス戦で、温泉の経営者がなぜか豚の丸焼きのように火あぶりにされるのを救出するイベントでは、全裸の中年男性が火の上でグルグル回される3Dモデルがご丁寧に作られていて思わず笑ってしまった。久しぶりに出てきてうれしい“バカゲー”の魅力が詰まっている。
正直なところまだ少し粗さというか作り込みの余地はあるように感じたけど、そこはまだ開発中バージョンということで、製品版ではきっちり仕上げられていることを期待したい。
一見、突飛な設定ばかりが前に出て目立ってしまうけれど、実際に触ってみると「きちんとおもしろいゲームを作るぞ!」という開発者の意気込みが感じられる、愛すべき令和のバカゲー、という気がする。
あと、気になるのは発売日。一応いまは2026年発売予定ということになっているけど、正確な日付はまだ明かされていない。これはPS5パッケージ版などを展開するのだとしたら、そろそろもう本当に正確な発売日や価格などの情報を出さないと間に合わない(気付けば今年ももう3ヵ月半しか残っていないのだなあ)。
とすると、今年の発売を死守するのだとしたら、今週始まる東京ゲームショウ2026タイミングで何らかの発表があるかもしれない。あるいは、さらに延期を重ねて2027年発売にずらし、完成度を高めるという判断も、コレは個人的にはぜんぜんアリだと思う。こういうタイトルの場合、この際、作り手の満足がいくまで作り込んだほうがいい結果につながる……可能性が高い……ような、気がする。
いずれにせよ完成が楽しみだ。
製品概要

- タイトル:昭和米国物語(英題:Showa American Story)
- 開発:NEKCOM Entertainment
- 発売:4Divinity(中国本土は2P Games)
- 対応ハード:プレイステーション5、PC(Steam)
- 発売日:2026年発売予定
“gamescom 2026”記事まとめ

















