成人向けゲームブランドのアリスソフトは公式サイトにて、“AI生成技術”を使用した二次創作に対する方針を発表した。
「AI生成作品」の販売を目的とした活動について
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#アリスソフト
— アリスソフト (@alice_soft)
2024-03-22 11:56:03
アリスソフトは以前から“著作権ガイドライン”を設けており、“二次創作について”の項目において、個人もしくは同人サークルなどによる“趣味の範疇”の二次創作はとくに制限していなかった(ゲームのデータを引用・転用するなど、著作権法に抵触する可能性があるものはこの限りではない)。
これは同人作品として販売活動を行う場合も、“趣味の範疇”であれば問題ないと解釈し得るものだ。ただし、二次創作物の著作権はアリスソフト(株式会社チャンピオンソフト)に帰属するものであり、著作物の使用には「当社(チャンピオンソフト)の不利益になることは行わない」といった規約が設けられている。
生成AI技術は短時間で大量のコンテンツを生成可能であるため、これを利用して作成した二次創作物を販売する行為は、上記の「当社の不利益になること」に該当するものである――というのが今回の発表に至ったアリスソフト側の見解となるようだ。
これに基づき、今後販売サイトにおいてアリスソフト作品の二次創作としての“AI生成作品”をアリスソフト側が発見、または通報を受けた場合、販売プラットフォーマーに対して販売停止申請を行う可能性があるということだった。
なお、今回の発表において、販売を行わない形での二次創作に関しては、制限を行うといった旨の文言はとくに存在していない。
“AI生成技術”の活用に関して、著作権の観点からどこまで問題ないと考えられるかは、現在さまざまな局面で議論を呼んでおり、先日もゴールデンボンバーの鬼龍院翔氏の見解が話題となったばかりだ。
人間の手による創作とは異なる性質を持つこの新たな技術に対して、ひとつのゲームブランドとしていち早くスタンスを表明したアリスソフト。今後、これに続く形で、ほかのメーカーも著作権ガイドラインの更新などを行っていくことになるのかもしれない。
※画像はシリコンスタジオエージェント公式サイトより引用