ファミ通の上官であるででお大佐(ファミ通ドットコム編集者。大佐はミリタリーもののタイトルを担当するときの階級)から筆者に指令が下った。
「『魂斗羅 オペレーション ガルガ』の体験版を攻略(レビュー)せよ」……と。
本作は、KONAMIから2024年3月12日 に Nintendo Switch、プレイステーション5(PS5)、プレイステーション4(PS4)、Xbox Series X|S、Xbox One、PC(Steam)で発売予定の『魂斗羅』シリーズ最新作だ。
『魂斗羅』シリーズをAmazon.co.jpで検索するそもそも『魂斗羅』は、1987年にアーケードゲームとして誕生して以来、35年以上にわたって家庭用ゲームやモバイルゲームなど、さまざまなプラットフォーム向けに展開されているアクションシューティングゲーム。
未来を舞台に“魂斗羅”と呼ばれる戦士ビル・ライザーとランス・ビーンたちが、多彩な武器を駆使しながら、人類滅亡を企てるエイリアンや武装テロリストに立ち向かっていく、熱いストーリーが展開される。
新作は初代『魂斗羅』の世界観やおなじみの要素はそのままに、新たなステージや敵、ゲームシステムなど、いろいろな新要素を追加したリメイク作品。体験版では、下記の内容がひと足早く体験できる。
【体験版の内容】
製品版の“ステージ1”と“ステージ3”の一部を組み合わせた体験版用のステージとなる。
- ストーリーモード:1~2名プレイ可(オフラインのみ)
- アーケードモード:1~4名プレイ可(オフラインのみ)
※武器のレベルアップは製品版同等。特殊攻撃“オーバーロード”も体験できる。
※難易度変更可(イージー、ノーマル、ハードの三段階から選択可能)。
※能力の異なるビル、ランス、アリアナ、プロボテクターのキャラクターが使用可能。
今回はででお大佐に任命されて、体験版をプレイしたアラフォーライター・ジャイアント黒田の戦いの軌跡(レビュー)をお届け。さらに、記事の後半では開発者へのメールインタビューも公開。本作のこだわりポイントなどを伺っているので、最後までお見逃しなく!
ひよっこ新兵も安心! 手厚いサポートで爽快でド派手なアクションが楽しめる
正直に白状しよう。歳のせいか、近ごろはアクションゲームでの些細なミスが多くなった。小学5年生の息子と対戦しても、タイトルによっては負け越すことも珍しくない。そんな筆者が苛酷な『魂斗羅』の世界で生き残れるのか……。
結論から言うと、筆者の心配は杞憂だった。確かにゲームに慣れるまではトライ&エラーが多かったが、たとえゲームオーバーになってもチェックポイントからやり直せるので、ストレスをあまり感じずに再チャレンジできる。イージー、ノーマル、ハードの難易度が選べるのもユーザーフレンドリーだ。
シリーズおなじみの多彩な武器が用意されているのも攻略を進める大きな原動力に。“スプレッドガン”や“レーザー”、“ホーミングミサイル”など『魂斗羅』ならではの武器はもちろん、新たな武器も多数登場するのだが、武器によって異なる立ち回りが堪能できた。
筆者のようなひよっこ新兵にピッタリだと手応えを感じだのは、ショットガンのように弾が拡散する“スプレッドガン”と、敵を追尾してくれる“ホーミングミサイル”のふたつ。
“スプレッドガン”は攻撃範囲の広さが魅力。連射しながら進むだけで敵をせん滅できる。また、“ホーミングミサイル”は追尾性能が非常に優秀。敵と反対方向を向いていても、追尾して攻撃がヒットする。
筆者のような新兵には、敵の猛攻を避けつつ的確に狙って反撃するのが難しいが、どちらも武器も適当に連射するだけで敵がどんどん倒れていく。ふたつの武器のおかげで、筆者でも圧倒的な火力で敵をなぎ倒す、爽快なアクションが味わえたというわけだ。
さらに本作では、武器を2段階までレベルアップできるうえ、新要素の強力な特殊攻撃“オーバーロード”が使用できるのもうれしい。これらのシステムを使えば、ボスも楽勝……と言い切れるほど使いこなせてはいないが、戦いやすくなったのは間違いないし、爽快感が増してじつに気持ちいい。
ベテラン兵も納得! とことん遊べるやり込み要素が満載
これまでは初心者目線で本作の魅力を語ってきたが、シリーズファンのベテラン兵たちも満足できる作りだと感じた。難易度のハードを選べば歯応えのあるバトルが楽しめるし、多彩な武器に加えて“オーバーロード”が使えるようになったことで戦略性が増しており、新鮮な気持ちでプレイできるはず。
オフライン限定だが、ストーリーモードでは最大ふたり、アーケードモードでは最大4人までの協力プレイも楽しめるので、仲間内でワイワイ遊ぶのも盛り上がるだろう。プレイスタイルに合わせて能力の異なるキャラクターを使い分ける楽しみもある。
現代に蘇った令和の『魂斗羅』は、幅広い世代が楽しめる作品に仕上がっている。多彩な武器で大暴れしたいなら、いますぐダウンロードして出撃せよ!
クリエイターインタビューを公開!
体験版の配信を記念して、本作を手掛けたコナミデジタルエンタテインメントとWayForwardのクリエイターに実施した、メールインタビューを公開しよう。本作のこだわったポイントや“オーバーロード”の開発秘話、体験版をプレイするうえで役立つ情報をなどをうかがった。
多田正平氏(ただしょうへい)
コナミデジタルエンタテインメント
プロデューサー
長曽我部明義氏(ちょうそかべあきよし)
コナミデジタルエンタテインメント
ディレクター
Tomm Hulett氏(トム・ヒュレット)
WayForwardディレクター
――本作を開発することになった経緯を教えてください。また、開発はいつごろスタートしたのでしょうか?
多田数年前から、KONAMIではこれからの『魂斗羅』シリーズの方向性についてさまざまな企画を検討していました。その結果、長い歴史を持つ『魂斗羅』シリーズの原点へ一度回帰するべきだという結論に達しました。そうすることで魂斗羅の本質を見つめ直し、シリーズの新たな進化をスタートさせたいと考えたんです。このコンセプトは社内の魂斗羅ファンからも支持され、プロジェクトがスタートすることになりました。
――WayForwardとタッグを組むことになった経緯、このタッグの強みを教えてください。
多田原点回帰をコンセプトとしたので、本作は当初から横スクロールのラン&ガンゲームにすると決めていました。そのため、このジャンルで実績のある開発会社に制作を依頼したいと考えていました。そこで最優先候補として上がっていたのがWayForward社です。同社は過去にシリーズでも評価の高い『魂斗羅 Dual Spirits』を制作していたので、今回もタッグを組ませていただくことにしました。
TommWayForwardのディレクターにはそれぞれ得意分野があります。私は熱烈なKONAMIファンだったこともあり、ラン&ガンタイトルの『Spidersaurs』など、KONAMIのエッセンスを取り入れたゲームに携わることが多いです。この経験もあり、『魂斗羅 オペレーション ガルガ』が正統な『魂斗羅』シリーズと感じてもらえることを期待しています。
――見た目は現代風に美麗になりつつ、プレイフィールやサウンドが初代『魂斗羅』にとても近く、懐かしさを感じました。本作にリメイクするうえで、とくにこだわったポイントを教えてください。
長曽我部『魂斗羅』シリーズの本質が何なのか見極めることが重要だと考えていました。本質は残しつつ、本質的ではない要素は改めて、魂斗羅のリブート(再構築)を目指しました。ただ単に昔のゲームを古いまま復活させるのではなく、魂斗羅の魅力を現代に通用する形で再現することに努めました。結果、現代的でありながら懐かしさも感じられるゲームにできたと思います。
Tomm多くのゲームがビジュアルをアップデートすると、ゲームプレイも大きく変わります。『魂斗羅』のファンはこの点に非常に敏感だと感じています。私たちの目標は魂斗羅のクラシックな感覚を再現することだったので、私のチームはゲームフィールにとくに気を配りました。
コントローラーを手にした瞬間に、これが本物の『魂斗羅』だと確信してもらいたいのです。この点は、KONAMIとの初期の話し合いの焦点でもありました。私は照準などの要素でレトロ感を強調していましたが、KONAMIとさまざまなディスカッションをしました。最終的には多くのやりとりを通じて、新旧の理想的なバランスポイントを見つけることができたと思っています。
――開発を進める中で、とくに苦労したエピソードがありましたら教えてください。
長曽我部スタッフによって『魂斗羅』シリーズに対する解釈が異なるため、過去作のどの要素を残してどの要素を改めるべきかなど、意見の調整には苦労しました。
たとえば、射撃方向を昔ながらの8方向にするべきか、現代的にアナログスティックの360度に対応するのか…などです。最終的には360度をデフォルトにしましたが、往年のファンのためにオプションで8方向エイムも選択できるように調整しました。
Tommプロジェクトとしては、全体的に本当にスムーズな開発だったと感じています。KONAMIのチームもWayForwardのチームと同じように、究極の『魂斗羅』を作りたいという情熱を持っているので、ときにはエキサイティングな議論もありましたが、双方が新しい視点やアイデアを考えて続けてきました。実際にとても楽しかったですし、私のワイルドなアイデアもいくつかゲームに反映されたので満足しています!
――新たに登場したプレイアブルキャラクターや武器の開発秘話がありましたらお聞きしたいです。
長曽我部原点回帰が本作のコンセプトですが、同時に新しい魅力も加えたかったため、これまでの魂斗羅には登場しなかったタイプのキャラクターを登場させたいと考えていました。初代『魂斗羅』の舞台がガルガ諸島ですが、そこには人が住んでいたのでは?という発想から島の戦士「アリアナ」というキャラクターが生まれました。
Tommキャラクターは早い段階で決定したのですが、各キャラクターに2つの特殊能力を与えることにしたのは開発の後半になってからです。この過程で、ゲームプレイを通じて各キャラクターに新たな個性が生まれました。同時に各キャラクターが使用する武器も選定しました。これが最終的な仕様を決定づけた瞬間だったと思います。
――新要素のオーバーロードは、どのようにして誕生したのでしょうか? 実装の経緯やこだわったポイントなどをお聞きしたいです。また、愛用しているオーバーロードも教えてください。
Tomm本作の話を聞くよりも前から、バランスを崩さずにクラシックな魂斗羅のゲームプレイを強化する方法を考えていました。オーバーロードは、スマートボムやバリアアイテムを進化させ、有名な魂斗羅の武器システムに結びつけたものだと考えています。
KONAMIがこのアプローチを認めてくれて、実際に作ることになったときには興奮しました。開発を通じて、ユーザーがオーバーロードを使用できる頻度を決めるために、様々なアプローチを試し、最も満足のいくバランスを探りました。たとえば、メーターやストックなどです。多様なユーザーとゲームプレイのテストも行いました。最終的には、最初のアイデアと似たようなものに落ち着きましたが、ゲーム開発ではそういうこともあります。
私のお気に入りのオーバーロードはレーザーで、超音速で移動することができるものです(実際はすべての敵や弾丸を減速させる)。これまで私はレーザーが一番嫌いな武器だったので、価値のあるオーバーロードにしたかったのです。結果として、『魂斗羅 オペレーション ガルガ』ではレーザーが一番好きな武器になり、プレイするたびにオーバーロード発動は難しい選択になっています!
――これから体験版をプレイするユーザーに向けて、プレイのコツやお役立ち情報などを教えていただけますでしょうか。
Tommアクションという設定上、止まらずに突進するのがベストだと思っている方が多いように見受けられますが、(特に初心者の方は)少し立ち止まって、新たな脅威が迫ったら状況把握するようにしてみてください。大きな脅威を一掃し、危機が過ぎ去ってから移動するのが勝利への効率的な近道です!
――『魂斗羅』シリーズファンやファミ通読者に向けてメッセージをお願いします。
多田「『魂斗羅』ファンが望んでいる『魂斗羅』とは?」その問いに私たちが出した答えが本作『魂斗羅 オペレーション ガルガ』です。『魂斗羅』ファンの方々の期待に応えられる作品になったと思います。ファンの方はもちろん初めて『魂斗羅』に触れる方々にもぜひ本作をプレイしていただき、感想を聞かせていただけると嬉しいです。
Tomm『魂斗羅』はクラシックゲームシリーズとして世界的に有名な作品です。本作『魂斗羅 オペレーション ガルガ』でアーケードアクションが進化することを証明し、大きく未来へ進んでいきたいと考えています!ぜひ、このミッションに参加ください!
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