2024年2月1日に発売されるプレイステーション5、プレイステーション4、PC(Steam)用ソフト『グランブルーファンタジー リリンク』(以下、『リリンク』)。王道ファンタジーRPG『グランブルーファンタジー』(以下、『グラブル』)を原作とするアクションRPGだ。

 本稿では、本作を200時間以上遊んだ『グラブル』好きのライターのプレイインプレッションをお届け。『リリンク』の魅力を語り尽くす。

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モブキャラクターを眺めているだけでも高まる、空の世界の解像度

 2024年は原作『グラブル』にとって、サービス開始から10周年という記念すべき年。 筆者はおよそ9年前から『グラブル』にハマり、長い歳月をかけて、 壮大で美しい世界がドンドン広がっていく様を眺めてきた。それは本当に楽しい経験だったと思う。そう、『グラブル』といえば、 世界そのものが魅力。 年末の開催が恒例となったリアルイベント“グラブルフェス”に世界観の再現を期待して多くのファンが集まっていることからも、それは明らかだろう。

 さて、ここに来てこれまでとは違った角度から『グラブル』の世界を堪能できるコンテンツが生まれてしまった──そう、それこそが『リリンク』である。非常にマニアックな観点かもしれないが、筆者はまず“四大種族”のモブキャラクターの再現度に鼻血を噴きそうになった。

【リリンクインプレ】『グラブル』好きのライターによるプレイインプレッション。“四大種族”が実像となって動く姿に感動。ファンにはたまらないキャラの掛け合いも

 原作『グラブル』では、多くのキャラクターが活躍するが、じつのところ、プレイしていてとくに多く目にするのがヒューマン、エルーン、ドラフ、ハーヴィンのモブキャラクターたち。彼らはある意味で、 各種族を代表するビジュアルであり、 その種族ならではの特徴も内包している。しかし、ブラウザゲームという性質上、原作『グラブル』においてモブキャラクターたちが動く姿を見る機会はほとんどなかった。

 では、『リリンク』ではこの点はどうだろうか。ゼーガ・グランデ空域で最初の拠点となる辺境の街フォルカにおいて、 筆者は四大種族の住人たちが街中を闊歩し、 和やかに談笑する姿をたしかに目の当たりにした。エルーンは男女問わずに“背中の肌が露出した定番の服”を着ているし、ドラフは男女問わずに豊かな体躯を備えている。万人から愛されるヒューマン“モブおじさん”も寸分違わぬビジュアルでそこにいてくれるし、個人的な推し種族であるハーヴィンは3Dになったことで、ほかの種族との体格差がより肌で感じられる……ああ、 なんと愛くるしいことだろうか。モブキャラクターといえども、そのすべてが新たな実像となって動いているために新鮮かつ感動を覚える。

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 これはイメージ通り、いや、イメージ以上だ。まさかモブキャラクターを通じて、 自分の中にある空の世界への愛着を実感できるとは思わなかった。

 『リリンク』を遊んでいて、 解像度が高まったのは世界観だけではなく、キャラクターもそうだ。とくに注目すべきは掛け合いだろう。パーティーに最大4人まで編成可能な本作では、仲間の顔ぶれに応じてバトルの中でも多彩なやりとりが発生する。たとえば、ゼタからシャルロッテに奥義をチェインすると、ゼタが自分よりちまっこい(けれども年上の)シャルロッテに対して、「シャル姉!」と呼びかける。じつはこのふたりは原作『グラブル』ではほとんど絡むことがなく、『リリンク』でようやく関係性の一端が見えたコンビなのだ。短いやり取りだけでも、これまで見えていなかった騎空団の日常が垣間見えた気がするし、もっともっと彼女たちの日常を覗いてみたくなる方も多いはず。

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 一方で原作『グラブル』で確固たる信頼関係を築いている四騎士などは、「そうそう、これこれ!」と言いたくなるような安定した掛け合いを見せてくれる。まるでホームグラウンドに戻ったような気分で、これもまた尊い。『グラブル』のキャラクターに少しでも愛着があれば、 掛け合いに注目することでさまざまな発見ができるだろう。

 キャラクターと言えば、本作から新たに登場するオリジナルキャラクターの面々も魅力的だ。とりわけ、筆者の心に深く刺さったのはアヴィア三将のひとり・マギラフリラ。彼女の戦いかたはハーヴィンや武器の扱いに新たな解釈を生み出した気がするし、声優・早見沙織さんによる熱演は、全国一千万人のハーヴィン愛好家の心に刺さるはず。 ぜひとも彼女が活躍する場面を楽しみにしていてほしい。

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 最後にメインストーリーの展開について触れると、こちらも興味深いものがあった。詳しいネタバレは避けるが、原作『グラブル』と『リリンク』を照らし合わせることで、くっきり実像を持ったキーワードもあったように感じる。『グラブル』ファンであれば、空の世界をより深く楽しむためにも『リリンク』に触ってほしいし、逆に『グラブル』をまったく知らない方であれば、これを機にふたつの作品を行き来してみるのも悪くないのでは。 幻想的な空の世界での冒険がより身近に感じられるはずだ。

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