AMDのフレーム生成技術“AMD Fluid Motion Frames”(AFMF)が、最新版ドライバー“AMD Software: Adrenalin Edition 24.1.1”で従来のβ版での提供から正式版に昇格した。

 この技術は、描画フレームをゲーム外から生成して挿入することで、見た目上のフレームレートを向上させるというもの。NVIDIAのDLSS 3やAMDのFSR 3でも同様のフレーム生成を行う機能があるが、AFMFの場合はゲーム側で対応しなくともDirectX 11/12のゲームなら幅広く適用できるというのがポイントだ。

 公称値としては、AMDの前世代のアップスケール技術であるFSR 2と組み合わせることで最大で約2倍程度のパフォーマンス向上を得られるとしている。

 なおAFMFはRX 7000番台のGPUだけでなく、RX 6000番台や最近流行のハンドヘルド型ゲーミングPC機に採用されている700M系APUでも動作可能。対応OSはWindows 10と11となる。

 ただしこの技術は万能というわけではなく、もともとある程度のフレームレートが出ている環境(目安としては60fps前後)だったり、フレーム挿入によるラグの影響が出にくいタイトルが理想とされている点は注意が必要だろう。ボーダーレスではなくフルスクリーンでゲームが実行されている必要もあるようだ。

 それでも、比較的幅広くフレーム生成技術による恩恵を受けられる点は面白い部分。ROG Allyなどのハンドヘルド機を持っている人は最適な設定を目指して試行錯誤してみるといいんじゃないだろうか。