スクウェア・エニックス・ホールディングスは、2024年3月期 第2四半期の決算概要を公開した。

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 第2四半期連結累計期間(4月1日~9月30日)の売上高は1720億円(前年同期比5.3%増)、営業利益が173億円(33.4%減)、経常利益が261億円(42.1%減)となった。

スクウェア・エニックスの2024年3月期 第2四半期決算概要が公開。『FF』シリーズの新作タイトルでデジタルエンタテインメント事業は増収、増益

 デジタルエンタテインメント事業は、『FINAL FANTASY XVI』や『ファイナルファンタジー ピクセルリマスター』、『インフィニティストラッシュ ドラゴンクエスト ダイの大冒険』など、新作タイトルを発売したことにより増収・増益となっている。とくに『STAR OCEAN THE SECOND STORY R』はユーザーから高い評価を得ているとのことだ。

 一方で、『インフィニティストラッシュ ドラゴンクエスト ダイの大冒険』はユーザーから厳しい意見が寄せられた。これについて、同社は質疑応答のなかで以下のように回答している。

Q. 新作の「インフィニティ ストラッシュ ドラゴンクエスト ダイの大冒険」に関して、市場での評価は厳しい印象だが、社内での評価は?開発において、プロダクトアウトからマーケットインの思考にシフトすると言及されていたが、今後はマーケットやユーザーの期待値との乖離が縮まることで、クオリティの改善は期待できるのか?

A. 「インフィニティストラッシュ ドラゴンクエスト ダイの大冒険」に関しては、お客様から厳しい声を頂戴しており、社内でも課題認識を持っている。また、アニメの放送とゲームの発売時期のずれや、お客様がコンテンツに期待する点と当社がセールスポイントとして注力したゲーム要素に乖離があったことも影響したのではないかと考えている。開発におけるプロダクトアウトからマーケットインへのシフトに関して、スマートデバイスは既に具体的な取り組みとして、お客様に事前に遊んでいただいた際のフィードバックを開発プロセスに組み込んでいる。また開発初期段階のHDゲームにおいても、お客様の意見を取り入れられるような仕組みづくりに取り組んでいる。

出典:2023年11月7日開催 株式会社スクウェア・エニックス・ホールディングス 決算説明会 概要

 MMOタイトルは『FINAL FANTASY XIV』の拡張パック『FINAL FANTASY XIV:黄金のレガシー』を2024年夏に発売すると発表。第2四半期累計の売上高は減収となったものの、端境期としては堅調に推移したとの見方を示している。

 スマートデバイス・PC ブラウザ等は、上期に『ドラゴンクエスト チャンピオンズ』、『FINAL FANTASY VII EVERCRISIS』をリリース。『ドラゴンクエスト チャンピオンズ』はサービス開始後は堅調だったのものの、その後、弱含んでいるとのこと。『FINAL FANTASY VII EVERCRISIS』について、リリース直後の9、10月のパーフォーマンスは満足のいく結果となったようだ。今後、『FINAL FANTASY VII REBIRTH』の発売やハーフアニバーサリーイベントの実施などでさらに活性化を図り、新作タイトルの柱として今後の収益貢献が期待されている。

スクウェア・エニックスの2024年3月期 第2四半期決算概要が公開。『FF』シリーズの新作タイトルでデジタルエンタテインメント事業は増収、増益
スクウェア・エニックスの2024年3月期 第2四半期決算概要が公開。『FF』シリーズの新作タイトルでデジタルエンタテインメント事業は増収、増益

 そのほか、アミューズメント事業は売上高、営業利益ともに右肩上がりに。コロナ禍が落ち着き、既存路面店の売上高が好調に推移したことが要因と考えられる。一方で、出版事業の営業利益は微減、ライツ・プロパティ等事業はほぼ横這いとなっている。

 第2四半期には含まれないが、決算期に期待されていた『ドラゴンクエストモンスターズ3 魔族の王子とエルフの旅』は全世界出荷、ダウンロード販売本数100万本を突破し好調のようだ。2024年2月29日に発売予定の『FINAL FANTASY VII REBIRTH』にも期待が高まっている。

※『ドラゴンクエストモンスターズ3』は決算概要公開当日(2024年1月19日)、全世界出荷・ダウンロード販売本数300万本の突破が発表された。

 スクウェア・エニックスは、質疑応答の場において、今後のHDゲームの開発、販売の展開について、以下のように述べている。

Q. HDゲームにおける収益性向上を実現させるため、生産性の向上に関する施策を講じるにあたり何が必要で、どのように実行しようと考えているか?
A. 現状は、社内開発と外注開発の2つに分けられるが、長期的には、社内リソースでの開発体制を強化する必要がある。HDゲームについては、質の高いゲーム開発を可能とする体制を整備し、新作のヒット率を上昇させる必要がある。具体的には、厳選した新作タイトルにリソースを集中し、クオリティの高いタイトルを開発したいと考えている。一方で、大型タイトルのみに集中するわけではなく、先ほど申し上げたタイトルポートフォリオ多様化や開発者育成の観点等から、ダウンサイドリスクを限定したうえで、新たなチャレンジにも取り組んでいきたい。このような施策の結果として、内製開発体制を強化し、開発練度を上げ、クオリティの高いゲームを安定的にリリースし、収益性の向上を実現したい。

Q. 開発体制が総花的に広がっているために、開発のコントロールが難しくなっているのではないか?
A. 開発体制の問題というよりは、ラインアップの数が多すぎたことが問題ではないかと考えている。今後はラインナップを絞り込み、各タイトルのクオリティを向上させる体制を整備したい。

Q. なぜ今までラインナップを絞り込めなかったのか?
A. お客様のニーズ、デバイスが多様化する中で、主力タイトルのみでなく、様々なコンテンツ開発を行うことにより、ヒットを生み出そうとした結果、リソースが分散してしまったのではないかと考えている。一方で、最近のゲーム市場では、大型タイトルにおける優勝劣敗が明確となっているだけでなく、インディーゲームでも十分に存在感を発揮できるといった傾向がみられる。大型タイトルとインディーゲームの二極化が進んでいる状況だが、当社はその中間に位置するタイトルを多く開発してしまったのではないか。今後は、メリハリをつけていきたい。

出典:2023年11月7日開催 株式会社スクウェア・エニックス・ホールディングス 決算説明会 概要

※画像はスクウェア・エニックス・ホールディングス第2四半期決算説明会資料より引用。

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