PLAYISMより2024年1月11日に発売された、メトロイドヴァニア型アクション『Momodora: 月影のエンドロール』。

 本作は『Momodora』シリーズの最新作にして、集大成。しかしながら、シリーズ初見の方でも違和感なくプレイできるよう、過去作とストーリーの繋がりは最小限に作られています。

 本シリーズ初見、メトロイドヴァニアも初心者である筆者が、『Momodora: 月影のエンドロール』のレビューをお届けします。

 ちなみに、私のような初心者のために念のためにご説明しておきますと、メトロイドヴァニアとは、横視点の2Dアクションアドベンチャーゲームのこと。“探索型アクション”とも呼ばれており、同ジャンルの代表的な作品である『メトロイド』と『キャッスルヴァニア』(『悪魔城ドラキュラ』の海外タイトル名)を組み合わせた造語です。

※本稿はPLAYISMの提供によりお届けしています。

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ぶっちゃけ、過去シリーズやっていなくても楽しめる?→YES

 おそらく、初見の方がもっとも気になる部分はこれじゃないでしょうか。かく言う筆者も、このレビューのお話をいただいたときに「過去作プレイしたことないんですけど、大丈夫ですか?」と聞きました。

 結論から言います。大丈夫です。

 ストーリーの導入やチュートリアルが丁寧なので、シリーズ初見のプレイヤーが置いていかれることはないと思います。もし知らないキャラクターが出てきて気になったり、過去作との繋がりを知りたくなったら、ゲーム内の“メモ”を見れば補完できますので、安心してください。

『Momodora: 月影のエンドロール』レビュー。シリーズ集大成であり、シリーズ初見でも楽しめるメトロイドヴァニア。ファンタジックな夜の探索がチルい

 舞台はコホ村という小さな集落。鐘の音につられてやってきた悪魔たちを退治するべく、村一番の司祭であるモモ・レイノルが派遣されました。プレイヤーはこのモモを操作して、地下世界に現れた悪魔たちを退治していきます。

『Momodora: 月影のエンドロール』レビュー。シリーズ集大成であり、シリーズ初見でも楽しめるメトロイドヴァニア。ファンタジックな夜の探索がチルい
『Momodora: 月影のエンドロール』レビュー。シリーズ集大成であり、シリーズ初見でも楽しめるメトロイドヴァニア。ファンタジックな夜の探索がチルい

難度はゆるめ、夜の探索がチルいメトロイドヴァニア

 冒頭でも触れましたが、筆者はメトロイドヴァニアも初心者。そんな筆者でも楽しくプレイできるくらいには、難度はゆるめです。

 ゲーム設定で選択できる難易度は、“ライト”と“ノーマル”のふたつ。筆者はライトを選びました。ライトにはより難度を下げる自動調整機能があり、オンにして死亡すると、微量ですが一定時間モモの防御力が上がり死ににくくなります。シリーズ経験者や、メトロイドヴァニアに慣れているプレイヤーは、ノーマルを選択したほうが楽しいかもしれません。

『Momodora: 月影のエンドロール』レビュー。シリーズ集大成であり、シリーズ初見でも楽しめるメトロイドヴァニア。ファンタジックな夜の探索がチルい
難易度設定画面

 本作のマップはメトロイドヴァニアらしく、入り組んだ作りになっています。中間セーブ的な扱いになる鐘を探しつつ、まだ足を踏み入れていない場所を探索しましょう。

『Momodora: 月影のエンドロール』レビュー。シリーズ集大成であり、シリーズ初見でも楽しめるメトロイドヴァニア。ファンタジックな夜の探索がチルい

 マップ探索をしている途中で、ボス戦が始まるのもメトロイドヴァニアの醍醐味。ボスを倒すと、新たなアクションがもらえることがあり、さらに探索の範囲を広げてくれます。

 最初はジャンプしかできなかったモモが、強風にあおられて進めなかった部分を新たなアクション“ダッシュ”で突破したときは、「あの場所にも強風があったから進める! それからあそことあそこも……」とやることが多い状態になりました。

『Momodora: 月影のエンドロール』レビュー。シリーズ集大成であり、シリーズ初見でも楽しめるメトロイドヴァニア。ファンタジックな夜の探索がチルい

 また、マップ上に“?”のアイコンが出ているエリアがあります。そこには、なにかお宝があるというヒント。

 永続的に体力や攻撃力などが上がる重要なアイテムが隠されているので、“?”アイコンのエリアは念入りに探索しましょう。

『Momodora: 月影のエンドロール』レビュー。シリーズ集大成であり、シリーズ初見でも楽しめるメトロイドヴァニア。ファンタジックな夜の探索がチルい
マップ上の“?”アイコン
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あやしい場所を調べると……。
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装備アイテム“紋章”を発見。

 モモのいるコホ村もそうなのですが、地下世界も全体的にファンタジー色が強く、探検していて「なんだか癒やされるなぁ」としみじみ思いました。月の美しい夜、幻想的な地下世界を探索する。チルい。

 モモは命がけで戦っているし、ボス戦は歯応えあるし、緊張感のあるシーンも多いはずなのですが、プレイを振り返ってみると「癒やされた」が最初に出てきます。癒やしゲームとしての側面もあるかもしれない。戦闘はありますが。

『Momodora: 月影のエンドロール』レビュー。シリーズ集大成であり、シリーズ初見でも楽しめるメトロイドヴァニア。ファンタジックな夜の探索がチルい
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『Momodora: 月影のエンドロール』レビュー。シリーズ集大成であり、シリーズ初見でも楽しめるメトロイドヴァニア。ファンタジックな夜の探索がチルい
仲間とのちょっとしたストーリーも読める。

自分だけのカスタマイズでさまざまな戦闘スタイルに適応

 モモの戦闘スタイルは、聖なる葉による近接攻撃と、弓による遠距離攻撃、それから魔力を使用した回復などが基本です。

 ここに各種アクションを強化する“紋章”や、探索や戦闘をサポートしてくれる“お供”を付け替えることで、自分だけのスタイルをカスタマイズできます。

紋章システム

『Momodora: 月影のエンドロール』レビュー。シリーズ集大成であり、シリーズ初見でも楽しめるメトロイドヴァニア。ファンタジックな夜の探索がチルい

 紋章は、装備することでさまざまな恩恵が受けられるバフアイテム。単純に攻撃力が上がるものもあれば、少しトリッキーな内容のものも。

 モモには近接攻撃、遠距離攻撃と2種類の攻撃があります。紋章を装備することで、どちらかに特化した戦闘スタイルを作り出すことも可能です。

 紋章は仲間のセレザから購入できるほか、探索で見つかります。

お供システム

 頼りになってとにかくかわいい、それがお供です。装備すると、モモの周囲に出現し、各種サポートをしてくれます。

 たとえば戦闘時、モモの体力回復をサポートしてくれたり、マップの探索をやりやすくしてくれたりと、効果は微量ですがいざというとき、あるとないとでは話が違います。あとかわいいです。

 性能で選ぶもよし、見た目で選ぶもよし、かわいいお供を旅に連れて行きましょう。

『Momodora: 月影のエンドロール』レビュー。シリーズ集大成であり、シリーズ初見でも楽しめるメトロイドヴァニア。ファンタジックな夜の探索がチルい
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お供“使い魔の猫の魂”。

メトロイドヴァニアデビューにおすすめな1作

 メトロイドヴァニアは高難度であればあるほどいいし、プレイヤーもそれを求めている。そういった印象があったのですが、本作をプレイしてみて「こういう作風のメトロイドヴァニアもあるのか」と思いました。

 世界観もしっかりしているし、雰囲気もいい。筆者のようなメトロイドヴァニア初心者に、メトロイドヴァニア入門としておすすめなゲームです。

 あと、ゲーム内で過去作のストーリーや設定を網羅できるとはいえ、やっぱり実際に過去作をプレイしてみたくなる方も多いかと思います。『Momodora』の世界観にハマった方は、ぜひ過去作もプレイしてみてくささい!

『Momodora: 月影のエンドロール』

  • 対応プラットフォーム:PC(Steam)
  • 発売元:PLAYISM
  • 開発元:Bombservice
  • 発売日:2024年1月11日発売
  • 価格:1680円[税込]※ダウンロード専売
  • ジャンル:アクション
  • 対応言語:日本語、英語、フランス語、イタリア語、ドイツ語、スペイン語 - スペイン、ウクライナ語、ポルトガル語-ブラジル、ロシア語、中国語(簡体字)、中国語(繁体字)、韓国語
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