2023年10月28日(土)、マルチコンバットオンラインゲーム『War Thunder』公式とゲーム周辺機器メーカー・ホリの共同主催による、新型フライトスティック“HORI HOTAS Flight Control System & Mount for PC(Windows 11/10)”の体験会が開催された。

 『War Thunder』は戦車や戦闘機といった陸空海の兵器を操縦して戦うタイトルだ。第二次世界大戦から近現代まで、さまざまな兵器の操縦を乗組員感覚で体験可能。PC、PS5、PS4でプレイでき、日本ではDMM GAMESが提供している。

 今回の主役であるフライトスティックは、同作公式とホリが本気で作り上げた、空戦用機体の操作に最適化された最新コントローラー。発売は2023年12月末予定で、価格は5万4980円[税込]。

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【ホリ】操縦桿型コントローラー新製品に少年の心がざわつく。バチンと入れるトグルスイッチに『War Thunder』と周辺機器メーカーの本気を見た
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リアルを味わいながら“勝てる”フライトコントローラーとのこと。

 なにを置いても、まずは現物を見ていただきたい。

【ホリ】操縦桿型コントローラー新製品に少年の心がざわつく。バチンと入れるトグルスイッチに『War Thunder』と周辺機器メーカーの本気を見た
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 もはや言葉は不要だ。見るだけで少年の心が震え出す。かっこいい。そうとしか言えない。

 このフライトスティックは、『War Thunder』登場機体の時代考証面からしてもアガる仕様となっている。離陸(テイクオフ)前の、スイッチをひとつずつ入れていくシーンを再現可能。少し前の時代の戦闘機が登場する映画などで見られる、アレだ。

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トグルスイッチをバチンバチンとひとつずつオンに。管制塔からの「Clear to take off」という通信や映画『トップガン』のテーマ曲がどこからか聞こえてくる。気がする。

 いち『War Thunder』プレイヤーとして、さらにいちPCゲーマーとしても、このフライトスティックはそうとう“楽しい”逸品だ。実際に操作してみてのプレイフィールをはじめ、体験会で判明した魅力をお伝えしていきたい。

座ってレバーを握る。それだけですべて伝わってきた

 細かな仕様などはさておき、まずは実際に触ってみた感想からお伝えしたい。大前提として、当コントローラーはクランプでデスクなどに固定して使用するのが基本だ。

 クランプのネジ部分や本体のコード類はデスク下側に隠れるように設計されている。実際に固定されたデスクの前に座ると、プレイヤーの視点から見えるのはクランプのフラットな天井部だけだ。

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クランプ上では4段階の高さ調整も可能。堅牢な2点固定式なので、力を入れてスティックを動かしてもガタつかない。
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設置してもデスクはすっきりした外観のまま。プレイヤーの視界や没入感を損なわない。

 位置と高さを調整できるため、操縦者の股の部分に操縦桿が位置するレイアウトも簡単に再現できる。昔の戦闘機としてスタンダードな作りで、映画『紅の豚』などのように操縦桿を両手で握って思い切り引くワイルドな操縦も可能だ。

【ホリ】操縦桿型コントローラー新製品に少年の心がざわつく。バチンと入れるトグルスイッチに『War Thunder』と周辺機器メーカーの本気を見た
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このように固定位置と高さを変えれば、操縦桿を足で挟む配置も再現できる。

 そんなこんなで前置きは終わりとして、PCとモニター、フライトスティックが設置された席に座り、レバーを握みる。この段階では「かっこいいなぁ」程度の感想だが、ゲーム音を聞きつつ実際に離陸シークエンスをやってみると……。

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スロットルレバーでエンジンの出力を上げていく。
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速度が十分になったところで、メインスティックを引いて上昇、離陸。

 この一連の操作だけで現実は置き去りとなり、機体といっしょに筆者の心も離陸した。なんだ、この盛り上がりは。

 徐々に熱を帯びるエンジンの音。レバー操作に忠実に反応する機体の動作。これらはキーボード&マウス操作では味わえない感覚を与えてくれた。正直なところ、離陸するだけでめちゃくちゃ気分がアガる。

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パイロット視点に切り替えて、視界をアナログスティック類で動かしながら離陸するのがおすすめ。“操縦桿を握る”という行為は、VRゴーグルとは別の形ですさまじい没入感を提示してくれる。

 “飛んでいる”という感覚が、コントローラーを通じてダイレクトに伝わってくる。実際に『War Thunder』で戦果を挙げるには練習して慣れる必要があるだろうが、この気持ちよさと楽しさの前ではそんな苦労は些事だ、コントローラーひとつを変えるだけで『War Thunder』で空を飛ぶこと自体がここまで楽しくなるとは想像もしていなかった。

 毎日の仕事終わりにのんびりとフライトを楽しみたくなるくらいには気に入った。ゲームコントローラーというより嗜好品に近い感覚だ。

【ホリ】操縦桿型コントローラー新製品に少年の心がざわつく。バチンと入れるトグルスイッチに『War Thunder』と周辺機器メーカーの本気を見た
基本操作は左手のスロットルレバーの前後移動、右手のスティックでの方向調整のふたつのみ。直感的操作の極みだ。

触ってみればわかる圧巻の機能性

 キーボード&マウスとの操作性の違いは気にならないと言いつつも、ちゃんとリポートしないと読者が困惑してしまう。機能性にも驚かされたので、感想も交えてお伝えしていく。

 まずは基本構造から。右側のスティック部と左側のスロットル部のふたつの筐体は独立しており、それぞれ別にUSB接続でPCにつなぐ。双方合わせて61個のボタン機能と9軸のアナログ軸を搭載しており、キー設定の切り替えスイッチも活用すれば実質的なキーの割り当て数は180個ほどにのぼる。

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各ボタンへ過不足なく指が届く。アナログ軸の各スティックの動作もスムーズだ。メインコントロールスティックは磁気式非接触ホールセンサーで、16bitの精密操作と耐久性を両立している。

 なお、飛行機を操縦するフライトシミュレーター系のゲーム専用というわけではなく、多ボタンコントローラーとして使用可能だ。たとえば、スロットル部だけを左手用デバイス代わりに使ってもオーケー。

 取材に同行したファミ通.com編集部のミス・ユースケは「これでタイピングしたい」と言っていた。たしかに不可能ではない。

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スティックのトリガー型スイッチは2段階式で、押し込む度合いによって機関銃と機関砲の撃ち分けなどが可能。レバー下部のボタンでフレアを発射したり、パドル型のスイッチでエアブレーキをかけたりといった直感的な操作ができる。

 ボタン機能でとくにおもしろいのが、スロットル部のトグルスイッチだ。一般的に、トグルスイッチはオンにすると倒れたままの状態で固定されるが、こちらのコントローラーのトグルスイッチは指を離すとニュートラル位置に戻る。

 そもそもキーボード&マウスでゲームをプレイするなら、『War Thunder』ではキーを押しっぱなしにすることは少ない。これらのトグルスイッチには、視点変更やランディングギアの出し入れなど、そうした一瞬押すだけのキーをアサイン(設定)するわけだ。

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トグルのリアルさよりも、機能性を追求したスイッチ類。奥側に倒すときと手前に倒すときで、ひとつのスイッチにつきふたつのキーをアサインできる。

 スロットル部の大半を占めるレバーにも、『War Thunder』ならではの機能が搭載されている。ロックを解除するとふたつにわけてそれぞれ別に操作可能。機体の左右に独立したエンジンを持つ機体の操作が、よりやりやすくなるわけだ。

【ホリ】操縦桿型コントローラー新製品に少年の心がざわつく。バチンと入れるトグルスイッチに『War Thunder』と周辺機器メーカーの本気を見た
左手を添えるスロットルレバーにも、アナログスイッチやハットスイッチ類が満載。
【ホリ】操縦桿型コントローラー新製品に少年の心がざわつく。バチンと入れるトグルスイッチに『War Thunder』と周辺機器メーカーの本気を見た
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スロットルのロックは位置を把握すれば、ゲームプレイ中でも簡単にずらすことができた。再出撃時に双発エンジンの機体を新たに選ぶような場合でも、とっさに切り替えられそうだ。
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スロットル部の側面にはスロットルレバーの動作の固さを調整できるダイヤルも搭載。操作感覚がさらに馴染む。

 また、ヨー(機体を傾ける操作)をスティックのひねりで行なうか、スロットルレバー背面にあるペダル型スイッチで行なうかなど、操作を割り当てられる箇所が非常に多い。アナログ軸だけでも9軸あるのだから、その自由度の高さは言うまでもないだろう。

 さらに当コントローラー専用スマホアプリがリリース予定。各種設定の変更やキーの割り当てプリセットを手軽に切り替え可能だ。一度の対戦中にさまざまな機体を扱う『War Thunder』では重要な機能と言える。

リアルさ、楽しさ、使いやすさのすべてが最高

 ひととおり触らせていただいたうえでの感想として、最初に言いたいのはなにを置いても“楽しい”という点。『War Thunder』の持つ“往年の名機を自分の手で操縦する”というおもしろさが、余計なノイズなしで脳へとダイレクトに届くような感覚があった。

 筆者は『War Thunder』においてはライト層プレイヤーだ。あまり勝ち負けにこだわり過ぎず、単純に機体の操縦自体を楽しんでいるスタイルなので、このコントローラーとの相性は抜群によかったと思う。

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フライトシミュレーターを知り尽くした技術者の皆さんが、本気でリアルさと使いやすさを追求しただけのことはある。その出来栄えは、動かしてみればすぐに実感できるはず。

 備わった機能性によって“勝てる”ようになる点も実感できた。デフォルト設定の状態ですら、直感的かつ自在に機体を動かせたのだ。本作をやり込んでいるプレイヤーがじっくり設定したときの使いやすさは言うまでもないかと思う。

 体験会には熟練プレイヤーの皆さんも招待されていた。キーアサインなどを細かに設定しつつ実際にフライトで試しており、操作に戸惑っている様子はほぼ見られない。当コントローラーの使いやすさの証明と言えるだろう。

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 とはいえ、何度も言うように筆者が心をつかまれたのは、ついいじり回したくなる“最高のおもちゃ感”だ。ゲームは好きだがわざわざPCやゲーム機を起動するのがおっくうな人もいると聞く。このコントローラーには、そんなめんどうさを取っ払う魅力がある。

 “勝てる”機能性と使いやすさのみならず、モチベーションの維持にも効果的。筆者としては、PCを彩る秘密基地的なガジェットの一環としてもかなりほしい。遊びかたの想像が膨らむので、PCゲーマー諸氏には一度触れてみてほしい。

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筐体の裏面を見るに、クランプ以外の固定具にも対応できそう。個人的にはデスク横の壁に横向きに固定して、ロボットの操縦席っぽくしてみたい。

製品概要

  • 製品名:HORI HOTAS Flight Control System & Mount for PC(Windows 11/10)
  • 製品型番:HPC-045/4961818037571
  • 発売予定日:2023年12月
  • 本体価格:5万4980円[税込]
  • 対応種類:PC(Windows 11/10)
  • セット内容:ジョイスティック×1、スロットル×1、クランプセット×2、ハンドレスト×1、取扱説明書×1
  • スペシャルボーナス同梱版『War Thunder』インゲーム特典:
    • プレンダーガスト スピットファイア FR Mk.XIVe(イギリス・ランクIV)
    • ウェットモア P-51D-10 マスタング(アメリカ・ランクIV)
    • Bf 109 G-2(ドイツ・ランクIII)
    • 7日間のプレミアムアカウント
    • +50%リサーチポイント(RP)プレミアムブースター
    • +50%シルバーライオンポイント(SL)プレミアムブースター
    • 各機体バックアップ10個
    • 500,000シルバーライオン

HORI HOTAS Flight Control System & Mount for PC(Windows 11/10)

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『HORI HOTAS Flight Control System & Mount for PC(Windows 11/10)』製品ページ

体験会用のPCはGALLERIAでした。

 本体験会用に使われたPCはサードウェーブの“GALLERIA(ガレリア)”。PCゲームの魅力を最大限に引き出すことを目的に、最新パーツを採用した4シリーズと豊富なモデルを用意。多くのゲームの推奨モデルが発売されているほか、eスポーツ大会でも採用されている。

 BTOカスタマイズに対応しているため、自分の好みに合わせてパーツの追加や変更を行える。ハイスペックモデルなら4Kの美麗で高精細なゲーム世界を楽しめる。比較的安価なモデルも用意されているので初めての1台として選んでもいいし、ストイックな競技シーン用に使うのもいいだろう。

【ホリ】操縦桿型コントローラー新製品に少年の心がざわつく。バチンと入れるトグルスイッチに『War Thunder』と周辺機器メーカーの本気を見た
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