オープンワールドRPGの名作としてさん然と輝く、ベセスダ・ソフトワークスの『The Elder Scrolls』(エルダー・スクロールズ)シリーズ。
日本でも、2007年発売の『The Elder Scrolls IV: Oblivion』(以下『オブリビオン』)、2011年発売の『The Elder Scrolls V: Skyrim』(以下『スカイリム』)を通して、その自由なゲームプレイや深淵な世界観とストーリーに夢中になったプレイヤーも多い。
1994年に第1作が発売されてから、まもなく30年。『エルダー・スクロールズ』シリーズの最新作であり、初のオンライン作品となる『The Elder Scrolls Online』(エルダー・スクロールズ・オンライン、以下『ESO』)が2014年にリリース(2016年にはDMM GAMESから日本語対応のPC版がサービス開始)され、全世界で2100万人以上のプレイヤーが楽しむ巨大なMMORPGとなった。
そんな『ESO』の日本語版が、2023年11月15日にプレイステーション5(PS5)/プレイステーション4(PS4)/Xbox Series X|S/Xbox One向けに発売されることが明らかとなった。
日本語版『The Elder Scrolls® Online』をPlayStation®4、PlayStation®5、Xbox One、Xbox Series X|S 向けに2023年11月15日に発売することを発表いたします。
11月はタムリエルで会いましょう!
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— ベセスダ日本公式 (@Bethesda_jpn)
2023-09-21 19:00:01
今回、『ESO』を手掛けるZenimax Online Studios(ゼニマックス・オンライン・スタジオ)で本作のクリエイティブディレクターを務めるリッチ・ランバート(Rich Lambert)氏が来日。幸運にも、氏にインタビューする機会を得た。
コンソール版で初めて『ESO』をプレイする人にその魅力を伝えていただくだけでなく、日本では7年のサービス実績を誇るPC版との互換性、クロスプレイの可能性など、気になるポイントを直撃したのでお届けしよう。
リッチ・ランバート
ゼニマックス・オンライン・スタジオでクリエイティブディレクターとして『ESO』の開発に携わる。今回が初来日で、初日の夜には日本のクラフトビールを楽しんだそう。
――ついにコンソール版の発売日が明らかになりました! これで、より多くのプレイヤーが『ESO』を楽しめるようになりますね。
リッチ『ESO』はソロで遊んでいただくこともできますし、仲間と自由な選択を楽しみながら探索を深めることもできます。選べるキャラクターもたくさん用意しています。最初に所属する“同盟”を選んで種族を決め、クラスを選んだら、タムリエルを舞台にした壮大な冒険が始まります。
――『スカイリム』とはキャラクターメイキングのシステムが異なりますが、『スカイリム』に慣れ親しんだプレイヤーも『ESO』は楽しめますか?
リッチまったく問題ないと思います。自分のプレイヤーキャラクターをカスタマイズして成長させたら、後で最初からやり直すのは難しいかもしれませんが、成長の幅はとても広く、どのような方向にもキャラクターを成長させることができます。
何より本作はMMORPGなので、レベルだけでなくさまざまなスキルラインを活かすことで、あらゆる可能性が生まれます。その道筋を決めるのはプレイヤー自身です。
――日本語に対応したPC版が2016年からDMM GAMESによって運営されており、新章の“ネクロム(Necrom)”が始まっています。新たな“ゾーン”(フィールド)やクラスが実装されていますが、コンソール版にはこの“ネクロム”が反映されているのでしょうか?
リッチはい。“ネクロム”も含めて、いままで配信されたコンテンツやアップデートがすべて反映されたものが、コンソール版になります。PC版と同じく、テキストはもちろんボイスもフルローカライズされているので、じっくりと『ESO』の世界に入り込んで楽しめます。
――ちなみにPC版からコンソール版にセーブデータは移行できるのでしょうか?
リッチコンソール版を始める場合は、すべてイチからのスタートです。プラットフォームを超えたデータの移行は技術的にたいへん難しく、コンソール版をプレイする際は、皆さんが最初から冒険を始めていただくことになります。
――全員が同じ状況から始められるわけですね。コンソール版のサーバーは全世界共通で、世界中のプレイヤーといっしょに遊べるのでしょうか? クロスプレイが可能かも気になります。
リッチサーバーについては、最初に北米のサーバーとヨーロッパのサーバーのどちらかを選んでいただくことになります。同じプラットフォームのプレイヤーどうしであれば、世界中のプレイヤーと冒険をすることが可能です。
クロスプレイに関しては、コミュニティーの皆さんからもたくさんの要望をいただいているのですが、現時点でその機能は実装しておりません。今後に可能となるかは検討中となります。
――初めて『ESO』をプレイする人に向けて、リッチさんが考える『ESO』最大の魅力を教えてください。
リッチまさに“何でもできる”ところです。たくさんの武器やスキルがあり、その組み合わせ次第で多彩な成長が楽しめます。魔法使いにも剣士にも、皆さんが思い描くキャラクターになれます。非常に特別で、本当に自由なゲームなんです。私は両手に武器を持った二刀流で、近距離で戦うのが大好きなのですが、これもあくまでひとつの例です。
――『スカイリム』と同じように“もうひとつの人生”が楽しめるゲームなんですね。
リッチその通りです。多彩なロケーションも用意しているので、自分だけのキャラクターで好きなように過ごしてください。
――コンソール版から『ESO』を始める人も多いと思うのですが、コンテンツがとにかく膨大で、どこから始めればいいのか迷うのではないかと。
リッチ急いでプレイするのではなく、まずはできるだけ時間をかけて探索してほしいですね。とても規模の大きいゲームなので、最初はコンテンツの多さに圧倒されると思いますが、ゆっくりと楽しみながら、自分に合いそうなコンテンツを見つけてください。ほかのプレイヤーとコミュニケーションをとって、情報を交換することもおすすめします。
『ESO』の自由度は探索でこそ発揮されます。そして、プレイヤーが知ることのできる“真実”はひとつではありません。また、ソロでも十分に楽しめますが、たくさんのフレンドや見知らぬプレイヤーとともに遊べることも魅力のひとつです。数ヵ月くらいゲームから離れてフレンドとレベルが離れたとしても、いっしょにパーティープレイが楽しめるゲームなので、自分に合ったペースで遊んでほしいですね。
リッチゲームの可能性はつねに変わっていきますが、『ESO』も40回ものアップデートで進化し続けています。最新のアップデートでローグライトダンジョンの“果てしなき保管庫”が実装されるなど、これからも新しいコンテンツをどんどん増やしていくつもりです。
――まさに“終わらない旅”が続くという……。
リッチその言葉通りですね。コンソール版の発売は、私たちにとって特別でエキサイティングなことです。日本はコンソール版のプレイヤーがたくさんいらっしゃると思うのですが、できるだけたくさんのプレイヤーに、そして『オブリビオン』や『スカイリム』と同じように愛していただければうれしいですね。
じつは私は『ファイナルファンタジー』シリーズが大好きで、“JRPG”を生み出した日本で『ESO』のコンソール版を発売できることに興奮しています。ゼニマックス・オンライン・スタジオとしても長く楽しんでいただきたいので、今後もアップデートを重ねてよりよいゲームにしていきます。