冒険はどこまでだって続いていく

 2013年(平成25年)8月27日は、プレイステーション3用およびPC用ソフト『ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア』が正式サービスを開始した日。本日で新生してから10周年というひとつの節目を迎えたことになる。

新生『FFXIV』が10周年。サービス中断のどん底から世界的なタイトルへと成長した異例のMMORPG。新拡張『黄金のレガシー』の発売も決まってますます絶好調【今日は何の日?】

 『ファイナルファンタジーXIV』(以下、『FF14』)は、スクウェア・エニックスが運営するMMORPG(多人数同時参加型オンラインRPG)。『ファイナルファンタジー』シリーズとしては『ファイナルファンタジーXI』に続く2作目のオンライン専用タイトルだ。過去シリーズのオマージュが多数ちりばめられており、“『FF』シリーズのテーマパーク”といったコンセプトも魅力のひとつとなっている。

 大きな問題を抱えていた旧『FF14』の失敗を乗り越え、タイトル通りの新生を果たした『新生エオルゼア』のサービスインから丸十年。2022年10月の発表時点で全世界累計登録アカウント数(※)が2700万を突破しており、世界に誇るタイトルへと成長してしまったのだから驚くほかない。

※日本・北米・欧州・中国・韓国の5リージョンの累計アカウント数。フリートライアル版のアカウントを含む。

新生『FFXIV』が10周年。サービス中断のどん底から世界的なタイトルへと成長した異例のMMORPG。新拡張『黄金のレガシー』の発売も決まってますます絶好調【今日は何の日?】
新生『FFXIV』が10周年。サービス中断のどん底から世界的なタイトルへと成長した異例のMMORPG。新拡張『黄金のレガシー』の発売も決まってますます絶好調【今日は何の日?】

 現在、光の戦士たち(本作のプレイヤー)は『暁月のフィナーレ』の“パッチ6.5「光明の起点(ゼロ)」Part1(2023年10月上旬公開予定)”と“パッチ6.55「光明の起点」Part2(2024年1月中旬公開予定)”の公開をいまかいまかと待っている状況。おそらくこれまでと同様に現拡張の最終パッチとなるはずなので、ストーリーの展開に注目が集まっている。

 さらに、2023年7月29日には待望の新拡張パッケージ『黄金のレガシー』が2024年夏に発売されることが発表されたばかり。ファンの熱はますますヒートアップ中というところだろう。

 今回は10周年ということで、これまでに発売された拡張パッケージの中で筆者がとくに印象深いコンテンツを中心にピックアップ。かなりざっくりめに振り返っていくので抜けも多いが、10年の思い出を想起するきっかけにでもしてもらえればと思う。

 2013年8月27日に『新生エオルゼア』(パッチ2.0)がリリース。ガレマール帝国や暗躍するアシエンとの戦いを描くストーリーが描かれた。24人で挑むレイドダンジョンは“クリスタルタワー”、8人レイドは“大迷宮バハムート”。

 コンテンツルーレット、ハウジング、PvP、美容師(2.1)、ミラージュプリズム(2.2)、モブハント(2.3)、クラスの双剣士、ジョブの忍者(2.4)、ゴールドソーサー(2.5)などが追加。イフリート、ガルーダ、タイタン、善王モグル・モグXII世、リヴァイアサン、ラムウ、シヴァ、オーディンなどの強敵と戦った。拡張前に新ジョブがいきなり実装されたのには驚かされた。

新生『FFXIV』が10周年。サービス中断のどん底から世界的なタイトルへと成長した異例のMMORPG。新拡張『黄金のレガシー』の発売も決まってますます絶好調【今日は何の日?】
新生『FFXIV』が10周年。サービス中断のどん底から世界的なタイトルへと成長した異例のMMORPG。新拡張『黄金のレガシー』の発売も決まってますます絶好調【今日は何の日?】

 2015年6月23日には初の拡張『蒼天のイシュガルド』(パッチ3.X)が発売。1000年にわたって続く“竜詩戦争”の真実が語られた。レベルキャップが開放されてレベル50→60へ。待望のフライングマウントが実装され、蒼天エリアに限り飛行が可能に。新しいジョブとして暗黒騎士、機工士、占星術師が、新プレイヤー種族としてアウラが追加されている。24人レイドは“シャドウ・オブ・マハ”、8人レイドは“機工城アレキサンダー”。

 雲海探索ディアデム諸島、グループポーズ(3.1)、ザ・フィースト、オーケストリオン(3.2)、ディープダンジョンシリーズの“死者の宮殿”、宝物庫アクアポリス(3.3)、クロの空想帳(3.4)などのコンテンツが追加。ナイツ・オブ・ラウンド、ニーズヘッグ、魔神セフィロト、女神ソフィア、鬼神ズルワーンなどの蛮神や三闘神と戦った。『妖怪ウォッチ』や『牙狼〈GARO〉』とのコラボレーションがこんな昔だったことに衝撃を受ける。

新生『FFXIV』が10周年。サービス中断のどん底から世界的なタイトルへと成長した異例のMMORPG。新拡張『黄金のレガシー』の発売も決まってますます絶好調【今日は何の日?】
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 2017年6月20日、『紅蓮のリベレーター』(パッチ4.X)が発売。長く燻ってきたアラミゴと東方のドマ、ふたつの地域での戦争を描く。レベルキャップは60から70へ。種族の追加はなく、新ジョブとして赤魔道士と侍が追加された。水中アクション(水泳と潜水)が可能になり、冒険エリアが水中にも広がった。新生エリアのリゾート地、コスタ・デル・ソルでも泳げるようになったのが地味にうれしい。

 ゲストクリエイターとして松野泰己氏を迎え、24人レイド“リターン・トゥ・イヴァリース”を実装。モンスターデザインは映画監督・イラストレーターの雨宮慶太氏が参加していた。8人レイドは“次元の狭間オメガ”だった。ライバルウィングズ(4.1)、ミラージュドレッサー、サブマリンボイジャー、ファッションチェック、禁断の地エウレカ(4.2)、ドマ町人地復興、アメノミハシラ(4.3)、青魔道士、ワールド間テレポ(4.5)などが追加。スサノオ、ラクシュミ、神龍、ツクヨミ、白虎、朱雀、青龍などと戦った。

新生『FFXIV』が10周年。サービス中断のどん底から世界的なタイトルへと成長した異例のMMORPG。新拡張『黄金のレガシー』の発売も決まってますます絶好調【今日は何の日?】
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 2019年7月2日に『漆黒のヴィランズ』(パッチ5.X)が発売。舞台を第一世界へと移し、闇の戦士として夜を取り戻すために戦った。アシエンの知られざる過去が明らかになるなど激動の展開に世界中のプレイヤーが魅了され、新規プレイヤーが爆発的に増加。敵として登場した“エメトセルク”が活躍し、水晶公とともに一躍人気者に。レベルキャップは70から80へ。新プレイヤー種族としてヴィエラ族(女性のみ)とロスガル族(男性のみ)が、新ジョブとしてガンブレイカーと踊り子が追加された。

 ゲストクリエイターとしてヨコオタロウ氏が参加し、24人レイド“YoRHa: Dark Apocalypse(ヨルハ:ダークアポカリプス)”が実装。『NieR』シリーズとのコラボを果たして話題となった。8人レイドは“希望の園エデン”で野村哲也氏デザインのガイアやボス敵が登場。フェイス(5.0)、つよくてニューゲーム、イシュガルド復興(5.1)、ウェルリト戦役、セイブ・ザ・クイーン、オーシャンフィッシング(5.2)、南方ボズヤ戦線、ソーチョーの幻想盤、新生エリアのフライング対応(5.3)などが追加。ティターニア、イノセンス、ウェポンシリーズなどの強敵と戦った。

新生『FFXIV』が10周年。サービス中断のどん底から世界的なタイトルへと成長した異例のMMORPG。新拡張『黄金のレガシー』の発売も決まってますます絶好調【今日は何の日?】
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 2021年12月7日に『暁月のフィナーレ』(パッチ6.X)が発売。新生から紡がれ、異世界や宇宙の果てまで舞台にしてきた“ハイデリン・ゾディアーク編”が完結した。物語の大きな区切りはついたが、パッチ6.1からは新たな冒険がスタートしており、2024年夏発売の新拡張パッケージへと繋がっていく。レベルキャップは80から90へ。新プレイヤー種族としてヴィエラ族の男性が、新ジョブとしてリーパーと賢者が実装されている。

 24人レイドは“ミソロジー・オブ・エオルゼア”、8人レイドは“万魔殿パンデモニウム”。クリスタルコンフリクト、コンテンツサポーター、アドベンチャラープレート、データセンタートラベル(6.1)、無人島開拓、ヴァリアントダンジョン、アナザーダンジョン(6.2)、オルト・エウレカ(6.3)などが追加。バルバリシア、ルビカンテ、ゴルベーザなどの強敵と戦った。ヒャダインこと前山田健一さんがルビカンテ討滅戦のBGMを編曲し、ゲームデザイナーの時田貴司氏が歌詞原案を担当して話題になったのが記憶に新しい。

新生『FFXIV』が10周年。サービス中断のどん底から世界的なタイトルへと成長した異例のMMORPG。新拡張『黄金のレガシー』の発売も決まってますます絶好調【今日は何の日?】
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 『FF14』には、無料で遊べるフリートライアル版が存在。現在はひとつ目の拡張パッケージ『蒼天のイシュガルド』の範囲までプレイ可能だが、パッチ6.5公開のタイミングからプレイ範囲が拡大。『紅蓮のリベレーター』まで期間の制限なく無料でプレイできるようになる。じつにRPG3作分のボリュームが無料となるので、もし未体験であれば10周年のこのタイミングから遊び始めてもいいのではないだろうか。

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