戦略シミュレーションRPG『Banner Saga』シリーズなどを開発するStoic Studioによる新作『Towerborne』が2024年にPC(Steam・Windows)で発売される。

 Xbox Game Passにも対応予定である本作をヨーロッパ最大級のゲームイベント“gamescom 2023”でプレイすることができたので、その感想をお届けしていきたい。

※ボタンの表記に関してはXboxコントローラーに準拠したものとする。

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1990年代の横スクロールアクションへのリスペクトを感じる作品

 まず、本作において非常に力を入れたと語っていたのがキャラクタークリエイトの部分。髪型はもちろん、ボイスなど細かいところまで自分好みに作れるとのこと。

『Towerborne』は90年代の横スクロールアクションへのリスペクトを感じる作品。最大4人の協力プレイと歯ごたえのある難易度は友人とのプレイにうってつけ【gamescom 2023】

 また、大きな要素としてアンブラという妖精がおり、そちらをカスタマイズしてスキルやアビリティなどの設定もできる。プレイヤーは、こん棒、籠手、二刀流の短剣、剣と盾の4つからひとつのスタイルを選んで冒険に出ることになる。

 なお、筆者がプレイした席では剣と盾のスタイルのキャラクターが用意されていたので、すべてのスタイルについて紹介できないことは容赦してほしい。

 本作は、拠点を中心にどんどんと行動範囲を広げていくような形式がとられており、最初から探索できる場所は限られている。全体マップからフィールドに突入することで、横スクロールアクションのゲームがスタート。最大4人のフレンドなどとCo-opができる。

『Towerborne』は90年代の横スクロールアクションへのリスペクトを感じる作品。最大4人の協力プレイと歯ごたえのある難易度は友人とのプレイにうってつけ【gamescom 2023】

 試遊では4人でのCo-opのみが楽しめたので、そちらの感想を主にお届けしていく。

 基本的には王道の横スクロールのアクションを踏襲した作りとなっているため、似たジャンルを遊んだことがある人からしたらあまり難しい説明はいらないかもしれない。

 最大4人のパーティで画面端から出てくる敵を倒しながら、ボスがいるステージを目指して進んでいくオーソドックスなスタイルだ。もちろん、途中に壊せる箱が置いてあったり、ギミックがあったりするのはお約束だ。

『Towerborne』は90年代の横スクロールアクションへのリスペクトを感じる作品。最大4人の協力プレイと歯ごたえのある難易度は友人とのプレイにうってつけ【gamescom 2023】

 筆者が使った剣と盾のスタイルは攻防のバランスがよく、盾でガードしながら隙を見て攻撃を入れていくヒット&アウェイの戦法がよくマッチしていた。通常攻撃は2種用意されており、連打しても比較的隙が少ないもの、連打すると敵の攻撃に割り込まれてしまう可能性がある強攻撃があった。

 強攻撃はガードをしてくる相手に対して有効なこともあるので、重宝する場面は多い。また、RBを押すとウェポンスペシャルと呼ばれるスタイル特有のアクションが出せる。剣と盾のスタイルでは盾による防御とパリィができた。

 ゲージがたまった状態でLTを押せば強力なアビリティが発動できる。ゲージが溜まるまで、それほど長い時間を要するわけではないが、使いどころは仲間と相談したいところ。

 攻撃アクションはコンボルートがいくつか存在するようで、そのあたりを探しながらプレイする楽しさについても可能性を感じた。敵を打ち上げたりする攻撃や、空中に浮いた敵を落とさないようにする攻撃もあった。

『Towerborne』は90年代の横スクロールアクションへのリスペクトを感じる作品。最大4人の協力プレイと歯ごたえのある難易度は友人とのプレイにうってつけ【gamescom 2023】

 また、本作はライフ制が採用されており、体力ゲージがなくなって戦闘不能になっても3度までは自己蘇生が可能(試遊版の仕様なので変更になる可能性あり)。ライフが0になって戦闘不能になっても、いっしょにプレイしている味方が生存していれば、味方に蘇生してもらうこともできる。

 蘇生についてはかなり縛りが緩い印象で、カジュアルに楽しんでほしいための措置かと思っていたのだが、意外と道中の敵やボスが強いこともあり(もちろん、初プレイということもあるが)、すぐにライフが0になってしまうプレイヤーもいた。

 難易度はデンジャーレベルという形式で実装されており、試遊版では1~3のレベルを確認できた。数字が大きいほど難易度は高まっていく。

『Towerborne』は90年代の横スクロールアクションへのリスペクトを感じる作品。最大4人の協力プレイと歯ごたえのある難易度は友人とのプレイにうってつけ【gamescom 2023】

やはりパーティプレイはわちゃわちゃ感が楽しい

 短すぎるプレイ時間の中で、本作のおもしろい部分はどこなのか考えてみた。カスタマイズ性の高さ? それともアクションが追求できそうな部分だろうか。ふと、考えながら隣の海外メディアのプレイヤーを見ると、敵に追い詰められても楽しそうに笑っていた。

 そんな楽しそうな彼を含む、言葉が完全に通じるとは言えない4人(たぶん、通じないのは筆者だけ)だが、ゲームを通してみると意思疎通はできるものだ。やられたプレイヤーが生き残ったプレイヤーの画面を興味深そうに覗き込んだり、蘇生してもらったらお礼を言ったりと、小さなコミュニケーションも生まれる。

 なるほど、それこそ1990年代のアーケードの横スクロールアクションをワイワイとやっているような雰囲気に近いのかもしれない。

 横スクロールアクションとしてのおもしろさや出来のよさはもっとプレイを重ねなければわからないが、少なくとも友人と話ながら気軽に楽しめそうという部分ではかなり興味を引く作品だと思った。

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