アークシステムワークスの人気対戦格闘ゲーム『GUILTY GEAR -STRIVE-(ギルティギア ストライヴ)』の新規プレイアブルキャラクター“ジョニー”が本日2023年8月24日より配信される。本記事では、ジョニーの先行プレイレビューをお届けする。
【GGST】ジョニー先行プレイ!必殺技、主力技を徹底解説
長射程の技を使った中距離戦が強み。新技のディールやターンアップを絡めればさらに強力に
ジョニーはメイが所属する“空賊ジェリーフィッシュ快賊団”のリーダーで、刀を使った抜刀術で戦うキャラクター。大の女好きでつねにおちゃらけているが、いざというときには頼りになる、男気溢れた伊達男。『ギルティギアゼクス』で初登場を果たしており、以降の『イグゼクス』シリーズや『イグザード』シリーズにも参戦している。
ジョニーはリーチの長い通常技が多く、それに“ミストファイナー”や新技の“ディール”を組み合わせた中距離戦がメインとなる。代表技の“ミストファイナー”は、抜刀の構えモーションから、攻撃や移動、構えの解除などいったアクションの豊富さが強み。過去作ではコインを当ててレベルアップする仕様だったが、本作ではレベルシステムがなくなり、シンプルで使いやすい性能になっている。
ディールはカードを投げる技で、カードをミストファイナーで切ると“ターンアップ”という強力な斬撃が発生する。“ターンアップ”を意識させることで、試合がジョニーのペースとなり、得意な中距離戦がさらに有利に働く仕組みだ。
また、ジョニーは近距離戦も得意で、ターンアップを絡めた攻めは固めと崩しの両面で強力。“中距離戦で主導権を握り、隙あらば近距離戦の攻めで倒す”という戦略がシンプルながらセオリーとなるだろう。
必殺技の紹介
ミストファイナー
ボタンを押すと抜刀の構えを取り、ボタンを離すことでリーチの長い斬撃をくり出す技。ボタンによって斬撃の軌道が違い、P版(上方向)、K版(前方)、S版(下方向)の3つがある。P版、K版は上段攻撃で、S版は下段攻撃となっている。ボタンをホールドしている間は構えを継続し、ホールド中にHSかDを押すことで構えを解除できる。構え中はレバー入力で前後に移動ができるほか、ダッシュ入力でステップも可能。ステップ中にボタンを離すことで、ステップ後に斬撃をくり出せる。
空中ミストファイナー
地上版と同様に、P版、K版、S版の3つがあり、構えの継続や解除も可能。前後移動はできないがステップは可能。中段攻撃のため相手の守りを崩すのに使いやすい。また、構えるとその場に停滞するような軌道になるため、相手の対空攻撃を誘いながら攻撃できる。
ターンアップ
ディールや空中ディール(後述)で投げたカードをミストファイナーで切ることで、追加の斬撃が発生する技。ヒット時は相手が吹き飛び、位置によっては追撃が可能。ガード時はガードクラッシュを誘発する。斬撃はカードの位置に発生するため、慣れないうちは相手に当てづらい。しかし相手に触れさえすればリターンが望めるので、積極的に狙っていきたい技。
ディール
前方にカードを投げる技で、この技自体に攻撃判定はない。P版は近め、K版は遠め、S版は上方にカードを投げる。投げたカードは空中を漂いつつ地面に落下。落下した後もしばらく画面に残り、時間経過か次のカードを投げることで消える。
空中ディール
ジャンプ中や跳躍からくり出せる、空中から下方向にカードを投げる技。地上版と違い、投げる手もととカードに攻撃判定がある。立ち回りのアクセントや、コンボパーツに活用できる。
跳躍
前方へ大きく飛び上がる移動技。跳躍中にHSを押すことで空中ディールをくり出せる。通常技からキャンセルして“跳躍~空中ディール~ロマンキャンセル”とすれば強引に接近戦を仕掛けることも可能
燕穿牙
前方へ飛び上がりながら切り払う技。その性質を活かして、判定の低い攻撃や投げをかわしながら攻撃できる。しゃがみガードが可能だが、ガードされても距離が離れ隙も少ない。
覚醒必殺技:それが俺の名だ
鞘で攻撃し、ヒットすると演出に移行する覚醒技。技の出始めに無敵時間があるため、相手の連携に割り込む使いかたが有効。
覚醒必殺技:ジョーカートリック
前方に真っすぐカードを投げ、ヒットすると演出に移行する覚醒技。弾速が速く画面端まで飛ぶため、コンボパーツとして使いやすい。また相手の飛び道具を貫通して当てられる。
通常技牽制と構えからのバリエーションで戦い、相手の動きを見て“ディール”を使った駆け引きに持ち込もう
ジョニーは遠距離SやしゃがみS、立ちHSといったリーチの長い通常技による牽制が主力。その中でも遠距離SやしゃがみSは、ヒット時に安定して立ちHSがつながり、そこからキャンセルすればK版“ミストファイナー”までコンボとなるため使いやすい。
これらの主力牽制技はガードされた時の隙が大きいが、キャンセル“ミストファイナー構え”から、
- 少し遅らせた“ミストファイナー”で割込みを潰す
- 構え~構え解除で反撃をガード
- 構え~後ろステップ~ミストファイナーで反撃の空振りを誘いつつ攻撃
といった選択肢でカバーしていこう。
とくに“構え解除”は遠距離Sや立ちHSを出し切った時よりも隙が小さくなる。“通常技キャンセル~構え~構え解除”の一連の動作が基本になるよう、まずはじめに手になじませよう。
構えを使った連係で相手に反撃をさせづらくさせたら、ディールも織り交ぜていくディール自体の動作は長めのため、相手に読まれないよう工夫しつつ、積極的に狙っていこう。カードが出れば、ターンアップが狙えるようになり、相手の行動をさらに制限できる。ここからは、
- 相手の動き出しを狙って、「“ミストファイナー”~“ターンアップ”」や→+Kのヒットを狙う
- 固まっている相手に対して、前ステップや空中ダッシュで強引に攻める
- 牽制技~“ミストファイナー”~“ターンアップ”までをガードさせて、得意な中距離戦をキープする
といった選択肢が有効だろう。
崩しや固めにはターンアップが大活躍。崩しは各種ミストファイナーやダストを使った中下段が有効
ジョニーのダッシュはほかのキャラクターと違い、一定距離を移動するステップとなっている。一見ジオヴァーナやレオと似たモーションだが、ステップ中は攻撃やガードできない。
ステップの動作時間はやや長いため、やみくもにステップから投げと打撃の2択を迫ることは難しい。そのため攻め込む際には、先に紹介した“ミストファイナー”や”ディール”を絡めた連係の中にダッシュを混ぜていくのが有効だ。
もし近距離戦に持ち込めたら、ガードさせて有利な近距離Sから、
- 下段かつガトリングルートのしゃがみS
- 発生が早く割込みを潰しやすい下段のしゃがみK
- 中段攻撃のダストアタックや「ジャンプキャンセル~空中S版ミストファイナー」
といった選択肢で崩していこう。
この中で注目したいのはしゃがみKの選択肢。ヒットすれば「しゃがみK~足払い~P版ディール~前ダッシュ」から起き攻めが可能。起き上がりには近距離Sが重なるため、再度崩しを狙える。
またこの起き攻めでは、カードが相手に重なるような位置取りになっており、近距離Sをガードさせたところから、下段の“地上S版ミストファイナー”と中段の“ジャンプキャンセル~空中S版ミストファイナー”のどちらでもターンアップが発動する。
それぞれヒットすれば追撃が可能であり、ガードされてもターンアップのガードクラッシュによって有利な状況が続く。とても強力な中下段の崩しのため、積極的に狙っていこう。
ジョニーは立ち回りと攻めの両面で優秀な一方で、空中ダッシュからや近距離で攻められた際の対応がやや苦手。遠距離Sなどの主力牽制技は相手のジャンプや空中ダッシュと相性が悪いため、なるべく立ち回りで対応するように心掛けたい。
もし相手が空中から攻めようとするのであれば、
- 様子見をして→+Pや空中投げで対空する
- 立ち回りの中で“P版ミストファイナー構え”を見せて、相手が飛んで来たら迎撃する
- リーチの長いジャンプSを置き技として使う
といった選択肢で対処しよう。
もし攻め込まれてしまった場合は、無敵時間がある覚醒技"それが俺の名だ"の切り返しが生命線。テンションゲージが溜まっていない場合は、フォルトレスディフェンスやディフレクトシールド、各種バーストなど共通システムを使い分けて凌いでいこう。
ジョニーはターンアップを狙った“連係の駆け引き”がおもしろいポイント
本作のジョニーは、“ディール”や“ターンアップ”といった新要素が、予想以上に駆け引きをおもしろくしている印象だ。プレイした直後は、過去作にあったコインやミストファイナーのレベルシステムがなくなり、シンプルな作りにおさまってしまっているように感じていた。
しかし、いかに“ターンアップ”が活きる展開を作るかという点で掘り下げてみると、印象は一変。従来のじっくりとした立ち回りの中に“ディール”を織り交ぜる発想が生まれ、その駆け引きが、通常技から必殺技へのキャンセル猶予が長い仕様などとマッチしているのである。この辺りは、開発スタッフがジョニーを調整するうえで意図した部分ではないだろうか。
この新技を使った駆け引きの奥深さが魅力的な一方で、軸となる通常技やミストファイナーの部分は従来通りかそれ以上に使いやすいフィーリングである。
通常技のリーチが長いためジョニー側から技が振りやすく、ひとたび相手に触れればジョニー主体の読み合いが始まる。こういった長所は、ガンガン試合展開を作っていくことが有利に働きやすい、本作のシステムとマッチしている要素だろう。
また、ジョニーは見た目やアクション、声優の若本規夫さんによる魅力溢れる演技も見どころ。旧来のファンはもちろん、本作から始めて間もないプレイヤーにも一度はプレイしてみてほしいキャラクターだ。