2023年7月14日~16日、日本最大級のインディーゲームの祭典“BitSummit Let's Go!! / ビットサミットレッツゴー!!”が、京都市勧業館みやこめっせにて開催。

 会期初日の7月14日に、架け橋ゲームズによるステージイベント“架け橋ゲームズ 10周年記念ステージ!-これまでの軌跡&特別なお知らせ-”が、マーケティングテキストマネージャーLayerQ氏登壇のもと行われた。架け橋ゲームズと言えば、海外のデベロッパー/パブリッシャーの日本向けパブリッシングをサポートするチームとして、おなじみの存在。

架け橋ゲームズがワールドワイパブリッシング事業を開始。航海シミュレーションアドベンチャー『Sagres』と、J-ヒップホップグループが開発する『SONOKUNI』を明らかに【BitSummit Let's Go!!】

  “日本と海外の架け橋”になるべく、2013年4月に設立された架け橋ゲームズは、海外ゲームの日本市場向けローカライズや支援などを行い、設立10周年を迎えて300タイトル以上をサポート。大きな存在感を見せている。

架け橋ゲームズがワールドワイパブリッシング事業を開始。航海シミュレーションアドベンチャー『Sagres』と、J-ヒップホップグループが開発する『SONOKUNI』を明らかに【BitSummit Let's Go!!】

 そんな架け橋ゲームズの新たな取り組みは、“ワールドワイドパブリッシング事業”の開始。前述の通り、これまで“海外ゲームの日本市場向けローカライズや支援”などを行ってきた架け橋ゲームズだが、これからは日本を中心としたアジアのゲームをワールドワイドに広げるという。

 “国内外のインディーゲームコミュニティーからの厚い信頼”を得ており、“海外のさまざまな関連企業との確かな関係性”も持っている架け橋ゲームズにとっての、新たなステップと言えるだろう。

 Devolver DigitalやRaw Fury、Team 17、Annapurna Interactiveなど、海外有数のインディーゲームパブリッシャーとも深い関係値を持つ架け橋ゲームズは、欧米各国の事情にも詳しく、「日本やアジアの開発者に海外の動向を知らせられる」という強みも持つ。

架け橋ゲームズがワールドワイパブリッシング事業を開始。航海シミュレーションアドベンチャー『Sagres』と、J-ヒップホップグループが開発する『SONOKUNI』を明らかに【BitSummit Let's Go!!】
架け橋ゲームズがワールドワイパブリッシング事業を開始。航海シミュレーションアドベンチャー『Sagres』と、J-ヒップホップグループが開発する『SONOKUNI』を明らかに【BitSummit Let's Go!!】

 では、架け橋ゲームズが手掛ける、ワールドワイドパブリッシング事業のタイトルはどのようなものになるのか……。そんなファンなら気になる疑問に応えるように、LayerQ氏は2タイトルを発表してくれた。『Sagres』と『SONOKUNI』だ(それぞれ“サグレス”、“そのくに”と読む)

 『Sagres』は、15世紀の大航海時代の幕開けをテーマにした、航海シミュレーションアドベンチャー。開発を手掛けるのは、韓国のスタジオoozeで、本作が初リリースのタイトルになるという。実際の都市が出てきて、ミニゲームも楽しめるという本作は、それぞれ能力値の違うクルーをどう編成して航海に出るかがキモになるようだ(LayerQ氏によると、たとえばアラブ語を知らない航海士ばかりを雇うと、アラブ語圏に行くと、文字がわからない状態になるとのこと)。

 また、いなくなった父親を探す、というストーリーラインもあるようだ。「クリエイターが『大航海時代』が好きで、“発見や探検する喜びを伝えたい”ということで開発している1本です」(LayerQ氏)だという。

架け橋ゲームズがワールドワイパブリッシング事業を開始。航海シミュレーションアドベンチャー『Sagres』と、J-ヒップホップグループが開発する『SONOKUNI』を明らかに【BitSummit Let's Go!!】
架け橋ゲームズがワールドワイパブリッシング事業を開始。航海シミュレーションアドベンチャー『Sagres』と、J-ヒップホップグループが開発する『SONOKUNI』を明らかに【BitSummit Let's Go!!】
架け橋ゲームズがワールドワイパブリッシング事業を開始。航海シミュレーションアドベンチャー『Sagres』と、J-ヒップホップグループが開発する『SONOKUNI』を明らかに【BitSummit Let's Go!!】
『Sagres』Steamサイト

 もう1本の『SONOKUNI』は、J-ヒップホップのDON YASA CREWという7人グループが手掛けるといういささか変わり種のタイトル。攻撃と受け流しとスローが存在し、ゲームをしながらJ-ヒップホップが楽しめる。「ヒップホップならではの反骨精神がある」1作だという。本作は、マーベラスによる日本在住のインディークリエイターのための無償インキュベーションプログラムiGiの第2期生にあたるらしい。

架け橋ゲームズがワールドワイパブリッシング事業を開始。航海シミュレーションアドベンチャー『Sagres』と、J-ヒップホップグループが開発する『SONOKUNI』を明らかに【BitSummit Let's Go!!】
架け橋ゲームズがワールドワイパブリッシング事業を開始。航海シミュレーションアドベンチャー『Sagres』と、J-ヒップホップグループが開発する『SONOKUNI』を明らかに【BitSummit Let's Go!!】

 イベントでは、DON YASA CREWのリーダー・佐川ドン氏がゲスト出演。佐川氏によると、コロナ禍で、自分たちの音楽を表現することが少なくなったのがゲームの開発に取り組み始めたきっかけで、「何かやりたい」ということでゲームにたどり着いたという。

 メンバー7人が、それぞれゲームを作るスキルにマッチしていたというのも何やら運命的で、プログラムやアニメーション、音楽などもそれぞれメンバーが担当。肝心の楽曲も、数10曲以上入れる予定だという。メンバーは大学1年生のときに同じサークルで知り合った、10年来の友だちだという。チームワークはバッチリな様子。

架け橋ゲームズがワールドワイパブリッシング事業を開始。航海シミュレーションアドベンチャー『Sagres』と、J-ヒップホップグループが開発する『SONOKUNI』を明らかに【BitSummit Let's Go!!】
架け橋ゲームズがワールドワイパブリッシング事業を開始。航海シミュレーションアドベンチャー『Sagres』と、J-ヒップホップグループが開発する『SONOKUNI』を明らかに【BitSummit Let's Go!!】
PVにもDON YASA CREWのメンバーが登場したりする。

 架け橋ゲームズがパブリッシングに名乗りを上げてくれたことに対して佐川ドン氏は、「声をかけてもらってうれしい」と素直な感想を述べつつ、「架け橋ゲームズが20周年で振り返ったときに、ワールドワイドのパブリッシング事業の初めてのタイトルに『SONOKUNI』を選んだから、これくらいビッグになれたと、ユーザーに思ってもらえるようなタイトルにしたいと思っています」とガッツのある気概を口にした。

 ゲーム開発に関しては、「初めてのことばかりで、楽しくやっている」という佐川ドン氏だが、「数年かかるとは思っていなかった」とのこと(ただいま開発期間は2年半)。

架け橋ゲームズがワールドワイパブリッシング事業を開始。航海シミュレーションアドベンチャー『Sagres』と、J-ヒップホップグループが開発する『SONOKUNI』を明らかに【BitSummit Let's Go!!】
LayerQ氏と佐川ドン氏のトークはヒップホップらしくフリースタイル。つまり事前の打ち合わせはなかったという。さすがのヒップホップぶり。

 最後にメッセージを求められた佐川ドン氏は、「『SONOKUNI』は世界一ボリュームがあるゲームでも、世界一いいグラフィックでもありません。世界一があるわけではないのですが、リリースされたら世界でいちばん“dope(ドープ)”なゲームになります!」とコメント。

 音楽好きな方に説明するのは極めて野暮のような気もするが、“dope”とは、“ヤバい”、“最高”、“カッコイイ”という意味の形容詞のこと。どうやらヒップホップ好きなら覚えたいスラングのようだ。『SONOKUNI』がどのようなゲームになるのか……、2024年の発売が楽しみだ。

『SONOKUNI』Steamサイト

※冒頭の写真を除き、画面は配信をキャプチャーしたものです。

【ワールドワイド パブリッシング事業 取り扱いタイトル】

『Sagres』

架け橋ゲームズがワールドワイパブリッシング事業を開始。航海シミュレーションアドベンチャー『Sagres』と、J-ヒップホップグループが開発する『SONOKUNI』を明らかに【BitSummit Let's Go!!】

【概要】
消息を絶ってしまった父親を探すため、大航海時代の幕開けに船を出そう! 史実をベースに作り上げられた世界に眠るのは、誰も目にしたことのない宝物と謎の数々。未知なるものであふれるオープンワールドへと出発しよう!
【早期アクセス開始日】
2023年4月3日(日本語未対応)※製品版では日本語と英語に正式対応。デモ版は既に対応済み。
【開発スタジオ】
ooze(韓国)[初リリース]
ゲーム開発者であるMinsang が初めて単身で開発する『Sagres』には、彼がゲームを通じて経験した探検と発見の楽しさを届けたい気持ちが詰め込まれています。過去にAAAタイトルを開発した経験と共に、自分の感動を新たなゲームとして伝えます。
【プラットフォーム】
PC(Steam)
【公式Twitter】
※こちら
【ストアリンク】
※こちら

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『SONOKUNI』

架け橋ゲームズがワールドワイパブリッシング事業を開始。航海シミュレーションアドベンチャー『Sagres』と、J-ヒップホップグループが開発する『SONOKUNI』を明らかに【BitSummit Let's Go!!】

【概要】
ドープな音楽と毒々しいピクセルアートが躍動するバイオレンスアクションゲーム。J-HIPHOP グループ「DON YASA CREW」による全曲オリジナルの日本語ラップをBGM に、バイオテクノロジーの発達した日本神話の世界を堪能しよう。株式会社マーベラスが主催する「iGi indie Game incubator」2期生として選出され、全プログラムを修了した国産タイトル。
【発売日】
2024年
【開発スタジオ】
DON YASA CREW(日本)[初リリース]
7人組のHIPHOPクルーで構成されるDON YASA CREWは、コロナ禍により音楽を表現する場が少なくなったことをきっかけに、自分たちの新たなフィールドとして「ゲーム」に注目。これまでのラップ音楽やアート制作の経験を活かしながら、アニメーションからプログラムまで自分たちの手で開発を続けています。
【プラットフォーム】
PC(Steam)
【公式サイト】
※こちら
【ストアリンク】
※こちら
【最新トレーラー】
※こちら

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