スクウェア・エニックスがサービスを予定しているスマートフォン向けRPG『ファイナルファンタジーVII エバークライシス』(開発はアプリボット)のクローズドβテスト(CBT)がいよいよスタート。
本作は、『FFVII』からそのスピンオフ作品『クライシス コア -FFVII-』、新規となる『FFVII ザ ファーストソルジャー』の物語が章仕立てで楽しめるゲームアプリだ。
CBTでは、チュートリアルを含むFFVII編、クライシス コア編、ファーストソルジャー編の3編の序盤がプレイ可能になっており、本稿では、そのCBT版をひと足早くプレイしたプレビュー記事を動画も交えてお届けする。
『FFVII エバークライシス』CBT動画その1【FFVII編】
『FFVII エバークライシス』CBT動画その2【クライシス コア編】
『FFVII エバークライシス』CBT動画その3【ファーストソルジャー編】
デフォルメキャラだけど動きは細かく仕草もカワイイ! 原作で印象的だった演出はしっかり再現され、懐かしくも新しい追体験
ストーリーはFFVII編、クライシス コア編、ファーストソルジャー編などと作品ごとに分かれており、それぞれの物語が何章かに分かれ、その章の中に細かくエピソードが刻まれる構成。物語は基本、原作と変わらないが、各エピソードが数分から十数分で終わるようにアレンジされている。
本作では原作『FFVII』に倣い、フィールドなど操作パートではデフォルメキャラ、一方、ムービーやバトルではリアル寄りの頭身キャラで描かれる。
デフォルメキャラはモーションが細かく、動きだけでそのキャラを好きになってしまうレベル。たとえば、八番街でエアリスが通りすがりにぶつかられてよろめき尻もちをつき、そこから立ち上がるシーンは、“儚げな花売り”感があり、なんとも可愛らしい。
カメラアングルなども原作を再現しているところが多く、『FFVII』をプレイ済みの人には懐かしさを感じる部分も多いはず。
懐かしさを感じる一方で、グラフィックは『FFVII エバークライシス』用にデザインされているため、懐かしくも新しい感覚でプレイできるのだ。
バトルは『FFVII リメイク』のバトルをもっとコマンドRPG寄りにしたイメージ
バトルはATB(アクティブタイムバトル)ゲージを消費してアビリティや魔法などのコマンドを発動する、『FFVII』らしいATB(通常攻撃はゲージを消費せず、自動で発動)。ATBゲージは7段階に分かれており、魔法やアビリティには発動する際にはそれを何段階消費するかのコストが設定されている。たとえば、サンダーならなら3段階、ファストブレードなら4段階ゲージを消費、といった具合。
パーティは最大3人で、『FFVII リメイク』のように、バトル中は操作キャラの切り換えもできる。
本作にはATTACK、DEFENSEのシフトの切り換えがあり、ATTACKシフト時は物理や魔法ダメージがアップしたり、一方のDEFENSEシフト時は物理や魔法ダメージの軽減や回復量がアップしたりする。この切り換えをうまくこなすことで効率よく戦うことができるのだ。
敵な何かを仕掛けてくる“ストリームフェイス”では制限時間内に特定のアビリティで攻撃しなければならない緊張感も
また、敵な何かを仕掛けてくる“ストリームフェイス”では、画面上側に特殊なタイムゲージとカウントが刻まれた”サイン”が出現。その際、制限時間内に対応するアビリティでダメージを与えたりしてサインのカウントを0にすると、その行動を阻害(INTERRUPT)できる、といった要素も。
インタラプトするとATBゲージの増加速度が上昇、コマンドの効果が最大、敵が行動しなくなるといったプレイヤーに有利な状況が生まれる。
パーティメンバーで同時にリミットブレイクするとダメージボーナス!
『FFVII』シリーズおなじみの“リミットブレイク”ももちろん存在(リミットゲージが溜まると発動できる必殺技)。本作では、リミットブレイクをパーティメンバーで同時に発動すると“リミット コンボ”となり、ダメージに倍率がかかるボーナスもある。
このように、バトルは戦略性が高いものになっているが、もちろん、バトルをAUTOにしてコンピューター任せにすることもできる(リミットブレイクの発動のみ手動)。このAUTOがかなり優秀で、ATTACK、DEFENSEの切り換えタイミングなど、見ていて勉強になるレベル。気軽に遊びたいときはAUTOを積極的に活用するといい。
ついに実現! 作品の枠を超えたキャラでパーティ編成できる喜び
ストーリー本編は原作と同じキャラ、パーティで固定となる。
だが、“フリーパーティ”に切り換えることで、原作キャラ以外のキャラ、パーティ編成でバトルに挑むことができるのだ。
たとえば、クライシス コア編でザックスで挑んでも勝てなかった場合、育っているクラウドで挑むことも可能。ただしフリーパーティの場合、ストーリーパーティでの勝利報酬がもらえなかったりするので注意が必要。また、ストーリーがソロでのバトルの場合、フリーパーティでもソロバトルになり、3人で挑むことも不可。
デイリークエストや強化素材を収集できるクエスト、高難度のアナザーダンジョンなどは自由にパーティ編成できる。ザックス、クラウド、エアリスなど原作では叶わなかった夢のパーティで戦えるのは、なんとも感慨深いものがある。
いろいろなキャラと自由にパーティ編成ができるのも『FFVII エバークライシス』の魅力のひとつと言えるだろう。
『FFVII リバース』に備えてお手軽に『FFVII』の物語やバトルが味わえる作品
本作は『FFVII』関連作品の物語が基本無料で体験できる神アプリと言えるが、関連作品の数を考えた場合、そのボリュームに尻込みする人もいるかもしれない。
だが、前述のように物語は基本的には忠実に再現されているが、スマホ用にテンポよく物語が進むようアレンジされている。フルにじっくり楽しみたいなら、原作や『FFVII リメイク』をプレイすべし、ということだろう。
また、『FFVII』のおさらいだけではなく、ファーストソルジャー編という新規の物語も楽しめる『FFVII エバークライシス』。キャラや武器、マテリアを強化・合成したり、ウェアで見た目の変更などもでき、推しのキャラを育てて自分好みのパーティで、高難度ダンジョンに挑むのもまた楽しい。
『FFVII エバークライシス』というひとつのゲームアプリ、共通のゲームシステムで、『FFVII』の壮大な物語を楽しめるのは体験者も未体験者もうれしいはず。スマホゲームとして魅力的な作品になっているので、本サービスが始まった際には(本サービスはまだ暑い時期を予定)、ぜひ一度『FFVII エバークライシス』に触れてみてほしい。