2006年にプレイステーション2で発売され、シリーズのターニングポイントになった名作RPGが、約17年の時を経てフルリメイクされる『ペルソナ3 リロード』。

 当記事では、アトラスの開発者たちへの日本メディア最速インタビューを、週刊ファミ通2023年6月29日号(6月15日発売)から抜粋して先行掲載。作り手としても大切にしているという『ペルソナ3』への思い、リメイクするにあたってのこだわりを語っていただいた。

『ペルソナ3 リロード』日本メディア最速インタビュー。オリジナル版のフルリメイクだが『フェス』で追加された本編内の要素が『リロード』にいっさい入っていないというわけではない【週刊ファミ通先行掲載】

和田和久(わだかずひさ)

アトラス・ペルソナチーム、ゼネラルプロデューサー(文中は和田)

山口拓也(やまぐちたくや)

アトラス・ペルソナチーム、ディレクター(文中は山口)

新妻良太(にいつまりょうた)

アトラス・ペルソナチーム、プロデューサー(文中は新妻)

貫いたのは“進化”よりも“深化”

――ファンがずっと待ち望んでいたであろう、『ペルソナ3』のフルリメイクがついにお披露目となりました。作り手としても満を持しての発表だったのではないでしょうか。

和田はい。『ペルソナ3』は私のようにオリジナル版から開発に携わっているスタッフはもちろん、アトラスとしても非常に大切なタイトルです。そして何より、ユーザーの皆さんが、この作品とキャラクターをとても愛してくださっていて……。

 毎年実施している“アトラスアンケート調査”でも、リメイクしてほしいタイトルとして『ペルソナ3』はここ数年ずっと首位をキープしていました。まさに、皆さんの想いに後押ししていただけたからこそ本作が実現しています。

――このリメイクには、どのようなスタンスで臨んだのですか?

和田大前提として、『ペルソナ3』の根幹を成すシナリオやキャラクターを改変するようなことはしていません。そのうえで、シリーズの最新ナンバリング作品である『ペルソナ5』や『ペルソナ5 ザ・ロイヤル』と比べても遜色のないグラフィックと操作性で楽しんでいただきたい。それが今回のリメイクのあるべき形だと考え、開発当初からその姿勢を貫きました。

『ペルソナ3 リロード』日本メディア最速インタビュー。オリジナル版のフルリメイクだが『フェス』で追加された本編内の要素が『リロード』にいっさい入っていないというわけではない【週刊ファミ通先行掲載】

【※インタビュー 中略】

――変わった部分としてはグラフィックの刷新がやはりいちばん大きいですね。プレイステーション2で発売されたオリジナル版を『ペルソナ5』と同等のクオリティーで再構築するのはたいへんだったのでは……?

山口はい(笑)。キャラクターに関して言えば、3Dモデルや会話中のバストアップイラストなど、現行機種でユーザーの皆さんが期待される仕上がりを実現するべく力を入れました。バストアップはとても表情豊かですし、3Dモデルも、画面をどアップにしてご覧いただきたいくらい細部までこだわりました。

『ペルソナ3 リロード』日本メディア最速インタビュー。オリジナル版のフルリメイクだが『フェス』で追加された本編内の要素が『リロード』にいっさい入っていないというわけではない【週刊ファミ通先行掲載】
『ペルソナ3 リロード』日本メディア最速インタビュー。オリジナル版のフルリメイクだが『フェス』で追加された本編内の要素が『リロード』にいっさい入っていないというわけではない【週刊ファミ通先行掲載】

――3Dモデルの頭身に合わせて学園や街、ダンジョンなども再構築されていますね。

山口フィールドも頭身に合わせて単純にサイズ感を大きくするのではなく、遊び要素や景観としての密度をしっかり感じていただけるように作り込んでいます。

新妻すべてにおいて刷新していますが、見た目の変化がとりわけ大きいのは“タルタロス”(※頂上を目指して主人公たちが探索するダンジョン)ですね。見た目の変化だけではなく、あちこちに探索し甲斐のある要素を散りばめたり、移動中にダッシュできるようにしたりと、ダレることなく楽しんでいただける作りにしています。

『ペルソナ3 リロード』日本メディア最速インタビュー。オリジナル版のフルリメイクだが『フェス』で追加された本編内の要素が『リロード』にいっさい入っていないというわけではない【週刊ファミ通先行掲載】
『ペルソナ3 リロード』日本メディア最速インタビュー。オリジナル版のフルリメイクだが『フェス』で追加された本編内の要素が『リロード』にいっさい入っていないというわけではない【週刊ファミ通先行掲載】

――シナリオに関しては、キャラクターのサイドストーリーが追加されるとのことですが、どんな内容になるのでしょうか?

山口本編はいわゆる群像劇ですので、 オリジナル版ではあまり多くを描いていなかった仲間たちの“一方、そのころ……”みたいな掘り下げをする余地がまだまだあると思ったんです。特定のキャラクターと関係を深めていく“コミュ”(※『ペルソナ5』における“コープ”のようなシステム)とはまた違う、新たな要素になります。

――それは楽しみです……! ちなみに『ペルソナ3』の本編といえば、オリジナル版をベースにさまざまな追加や変更が施された『ペルソナ3 フェス』や、女性主人公が選べる『ペルソナ3 ポータブル』という作品もありました。今回の『ペルソナ3 リロード』はどういう位置付けになるのでしょうか?

新妻ここは誤解を招かないよう、きちんとお伝えしておきたいと思います。

 『ペルソナ3 リロード』は、第一にオリジナルの『ペルソナ3』を現行機種向けにリメイクしようとスタートしたプロジェクトですので、『フェス』で追加された本編の後日談や、『ポータブル』の女性主人公は含まれていません。ただし、『フェス』で追加された本編内の要素が『リロード』にいっさい入っていないというわけではありません。

 そこからさらに、先ほど触れたサイドストーリーを盛り込んだり、キャラクターボイスの総量もシリーズ歴代トップクラスにまで増えていたりと、相当なボリュームがあるリメイクになっています。ボイスがそこまで増えた理由はサイドストーリーだけではないのですが、このあたりについては続報で改めてご紹介させてください。

【※以下、インタビューの全文は週刊ファミ通2023年6月29日号(6月15日発売)にて掲載】※インタビューは後日Webでも掲載予定です。

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