同じステージを時間を巻き戻しながら何度もプレイし、過去の自分と共闘して最短クリアーを目指すアクションゲーム『Lysfanga : The Time Shift Warrior』をプレイしたので、その内容をご紹介しよう。
本作は、アドベンチャーゲーム『Detroit: Become Human』などで知られるQuantic Dreamが立ち上げたパブリッシングレーベル“Spotlight”の契約作品のひとつ。開発はQuanticと同じパリのSand Door Studioが行い、PCで2023年配信予定となっている。
過去の自分と共闘してすべての敵を倒せ!
さて本作、見た目はクォータービューのアクションゲームといった体裁で、使えるアクションも2種類の攻撃と魔法、そして必殺技や回避アクションといった感じでオーソドックス。
ポイントとなるのは、「各ステージのすべての敵を倒せばクリアーだが、1プレイには18秒の制限時間がある」ということ。一回で全敵撃破はできない。
その代わりに時間のリセットがかかると、再スタート時にそれまでのプレイのゴーストと一緒に再出撃できるので、「初回プレイでは左側の通路の敵を倒し、2回目のプレイでは右側の通路に行って……」といった感じに行動を分担させていくのだ。
最高に効率的なプレイで合計タイムを縮めろ!
リセットがかかる条件は以下の3つ。タイムアウト・死亡・任意リセットだ。
- 18秒経過する
- 敵の攻撃にやられて死亡する
- 任意に巻き戻しを発動する(Xboxコントローラーの場合Lトリガー)
各ステージには追加目標として合計プレイタイムの目標が設定されており、クリアーすると追加ボーナスを得られる。
なので、上級者はいかに人数を無駄に増やさず、またそれぞれの回の無駄なタイムロスを減らせるかがキモ。「この回はもう終わりにして次の回に行った方がいい」と判断したら任意リセットでタイム削減するといいだろう。
さて、ここまでの説明はあくまで基本ルールといったところ。本作が本当に面白くなってくるのはここからだ。
パズル的思考が求められる敵やギミックが続々登場
ゲームが進むと次第に、「セットになってる2体を同タイミングで撃破しないと倒せない」とか「普通に攻撃しても絶対にガードしてくる」といったトリッキーな敵、または「障壁を開けるために壊さなければいけないスイッチ」とか「一方を通ると一方が閉まるセットのゲート」などのマップギミックが出てくる。
そうなると単に倒す敵を分散するだけでなく、パズル的な共闘が求められるようになっていく。
たとえば上に挙げた例では、立ち回りを工夫してセットの敵を倒すタイミングを合わせるとか、まず正面で攻撃させてガードさせてから次の回で後ろから殴るとか、スイッチを先に壊しに行く回を作るとか、ゴーストが発生させたゲートの切り替えに応じたルート取りをするといった対応が必要だ。
そういった中でスマートで効率的な解法を見つけると気持ちがいいし、逆にミスったり無駄に人数を増やしてしまったりすると「あー、ちげぇそうじゃねぇ!」と、つい再プレイしてしまう。
タイムループとゴーストによるリプレイを使ったゲームは過去にもいくつかあったが、本作もその系譜にありつつ、クォータービューのアクションゲームの中にうまく落とし込んで、しっかりパズル的な面白さを生み出していると感じた。Quantic Dreamの作風とはかなり違う内容だが、今後が気になる作品だ。
日本語対応も予定。ボリュームもそこそこありそう
製品版は日本語にテキストで対応予定で、全体のボリュームは「8時間から10時間程度」(開発者談)。約100面と4つのボスバトルを予定しているとのこと。
ちなみに現時点で発表されているのはPCのみだが、デモはすでにコントローラーでのプレイに対応していたので、家庭用ゲーム機向けの展開もありえるんじゃないだろうか。