筆者はアクションRPGでは、銃や弓、魔法といった遠距離攻撃クラスばかりを好んで使っている。近接クラスよりも被弾のリスクが大きく抑えられるし、火力も十分あるので快適だ。

 だが、大型近接武器などで一撃必殺の大ダメージを叩き出す前衛クラスに、うらやましさを覚えなくもない。なんとか遠距離クラスの快適さと安定感を保ちつつ、一撃のロマンも味わえないものだろうか。

『ブループロトコル』ネットワークテストレビュー。新クラス“ヘヴィスマッシャー”はでかい鉄球をぶっ放す遠近両用ロマン砲。2年4ヵ月ぶりのテストで膨らむ期待
巨大な近接武器を、大砲のように射出すればいいのでは。

 筆者は2023年3月31日(金)から4月2日(日)にかけて開催されたオンラインアクションRPG『BLUE PROTOCOL(ブループロトコル)』のネットワークテストに参加した。

 2020年11月実施のマッチング負荷テスト以降、じつに2年4ヵ月ぶりのテストとなる。今回、巨大な鉄球で殴りかかったり、その鉄球を飛ばして攻撃したりという、遠距離と近距離のいいとこ取りのような新クラスが初お目見えとなった。

 その名も“ヘヴィスマッシャー”。

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見た目はけん玉。もしくはビル解体用の鉄球クレーン。

 これまでのテストで集まったユーザーの声や検証を反映させ、さまざまな面での利便性が向上していた今回のテストバージョン。筆者はそれらにも好印象を持ちつつも、このヘヴィスマッシャーにとことんほれ込んだ。

 今回はネットワークテストのプレイリポートを、このヘヴィスマッシャーの魅力を中心にお届けできればと思う。当然ながらネットワークテスト段階の内容なので、正式配信時には変更されている可能性もあることはご理解いただきたい。

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巨大な鈍器を振るう“重さ”と、鉄球を射出することによる“砲撃”の楽しさ。そしてそれらを状況しだいで使い分けるおもしろさに、かなりハマった。

 ちなみに、以下はこれまでのテストを俯瞰的に見てきた担当編集者の感想です。

  • 入手した素材等がすぐに倉庫に送られる仕様になったため、アイテム整理のためにわざわざ街に戻らなくてよくなった。
    • こういった点をはじめ、以前のテストでストレスに感じた部分は修正されている印象。
    • アイテムインベントリから装備を変更できるようにしたり、各種の導線を整理したり、細かいストレスを減らしてもらえるとうれしい。
  • あくまでもネットワーク関連のテスト。クラスやキャラ育成のバランス、ドロップ率などについては、いまツッコんでも仕方ないんじゃないかな。

高火力かつ遠近両用。なによりロマンがたまらない

 まずは『ブループロトコル』がどういったタイトルか解説しておこう。本作の舞台は“バファリア”という古代文明の遺跡が点在し、神秘の力“エングラム”により人々が栄える世界。ジャンルは三人称視点のオンラインアクションRPGだ。

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広大な世界を舞台に、自由度の高いアクションバトルを体験できる。

 基本的には剣と魔法のファンタジーに近い世界観だが、高度な技術力も各所で垣間見える。そんな世界に主人公=プレイヤーは記憶を失った状態で降り立ち、“来者(らいじゃ)”や“竜族”など、さまざまな謎に立ち向かうことになる。
 
 プレイヤーがキャラクタークリエイトや衣装交換で作り上げた主人公が、トゥーンレンダリングで描かれる表情豊かなキャラクターたちといっしょに画面狭しと動き回るムービーシーンは、まるでアニメ作品を見ているかのよう。迫力、臨場感ともにすさまじく、世界観に没入できること請け合いだ。

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 そんな本作でプレイヤーが選べるクラスは、今回のネットワークテストの段階では以下のとおり。各クラスごとに個別にレベルが設けられており、ある程度ストーリーを進めていくとクラスチェンジが可能になる。

  • イージスファイター:盾で自身と味方を守る前衛職。タイミングを合わせればカウンター攻撃が可能。
  • ツインストライカー:2本の斧を振るう前衛職。攻撃を当て続けることでさらに攻撃力を高めていく。
  • ブラストアーチャー:弓で戦う後衛職。遠距離からの範囲攻撃や範囲回復スキルなどを使いこなす。
  • スペルキャスター:属性攻撃を放つ後衛職。敵から距離を置いて攻撃に専念できれば、強力な攻撃を連射できる。
  • ヘヴィスマッシャー:射出可能な重量級のハンマーを使う近・中距離クラス。

 これまでの4クラス(上の4つ)は、得意な戦闘距離がはっきりと分かれていた。その点、ヘヴィスマッシャーは近接・遠隔のどちらでも立ち回れるマルチクラスとなっている。

 そのマルチな立ち位置の実現にひと役買っているのが、射出できる鉄球の特性だ。ヘヴィスマッシャーの通常攻撃は鈍重な鉄球ハンマーを大きく振るう近接攻撃だが、クラスの固有アクションで、この鉄球を前方に射出できる。

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射出攻撃のリーチはこの通りかなり長いうえに、ロックオンしていればしっかり敵を追尾してくれる。このほかにも独自の性質を持っている。

 この鉄球射出攻撃は多段ヒットし、敵を引き寄せる効果を持つ。引き寄せの距離は射程と比べるとわずかだが、あとで紹介する突進系のスキルの間合いまで敵を引き込むなど、活用の幅が広い。

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鉄球射出は威力こそ低いが、リキャストなしで気軽に多用できる。敵が空中にいて近接攻撃が届かなくても、この攻撃を使えば問題ない。

 おもな攻撃手段は“タクティカルスキル”(以下、スキル)。中距離から一気に距離を詰めて攻撃するスキルと、その場で回転して連続攻撃を叩き込むスキル、そしてより強力な鉄球射出攻撃のスキルという3つに大別される。とくに突進系のスキルは特徴的で、いくつかは直線状ではなく、空中に大きく跳んで上空から突っ込む。

 本作では敵の攻撃頻度が高い。敵の攻撃でスキルの発動を止められてしまうことも多いので、ジャンプで敵の攻撃をかわしつつ攻撃できるのはかなり便利に感じた。さらに、一定ダメージを防ぐバリアを張るスキル“ロックボディ”を事前に使っておけば、大ぶりなスキルも敵に止められることなくぶっ放せる。

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攻撃スキル“ストライクフォール”と“グランドストライク”は、発動するとこのように前方へと大きく跳躍。前方への移動距離はあまり長くないので、鉄球射出で敵を引き寄せたり、ステップで距離を調整したりしておくと当てやすい。
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着地時に範囲攻撃が炸裂。範囲攻撃とは思えないほど、一撃の威力が大きい。

 ほかにも小さく跳びかかりながら殴りつける“ブーストスマッシュ”や、鉄球射出をヒットさせた相手を引き寄せるのではなく自分が飛んでいく“アンカーダイブ”など、中距離から一気に距離を詰めて攻撃する手段が豊富に用意されている。

 また、遠距離で使える強力な鉄球射出スキル“ヘビィスナイプ”も、ジャンプ攻撃系のスキルと同等かそれ以上の高火力を誇る。敵が回転攻撃をくり出しているあいだは前衛職は手が出せなくなりがちだが、ヘヴィスマッシャーなら関係なく遠距離から攻撃できるわけだ。

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今回のテストで交戦したボスは、自分の周辺や一定の距離の場所に範囲攻撃を放つことが多かった。そんな攻撃を気にせず、距離を置いても大ダメージを狙えるのでかなり戦いやすい。

 これらのスキルを使うにはリキャストタイムの制限のほかに、“カートリッジ”という銃の弾丸のようなリソースを消費する制限もある。カートリッジは10発まで保持でき、固有アクションボタンを押しっぱなしにするとリロード(再装填)で最大の10発まで補充できる。

 このリロードの際に足が止まり、隙が生まれるのがヘヴィスマッシャーの弱点とも言える。ただし、カートリッジがゼロの状態でリロードをした場合は“クイックリロード”となり、ほぼ一瞬で動作が終わる。さらにクイックリロードでカートリッジを補充すると、一時的にカートリッジの最大保持数が12に増える。

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HPゲージの左に並んでいるのが、現在のカートリッジ数。たとえば通常の鉄球射出はカートリッジをひとつ、ジャンプ攻撃系のスキルは3つ、ヘビィスナイプは5つ消費する。

 スキルのなかにはこのリロードに追加効果を持たせるものもある。一定時間カートリッジを消費するたびに体力が回復するようになったり攻撃力が増加したりなど、追加効果が非常に便利だった。

 ほかにも一定時間継続ダメージを与える竜巻を設置したり、その場で自身が回転して連続攻撃を叩き込んだりなど、鉄球射出などと組み合わせたいスキルが多くある。

 ただし、スキルをセットできるスロットは4つまでなので、使用スキルを厳選しなくてはならない。ヘヴィスマッシャーを使ううえで、このスキル選択がいちばん悩ましく難しい部分かもしれない。

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とくに悩まされたのがリロード系のスキル。この限られた4つの枠のひとつを使っていいものか。

 各クラスには必殺技“アルティメットスキル”が用意されている。ヘヴィスマッシャーのものは強力な範囲攻撃後に継続ダメージを与えるエリアを生成するというものだ。ボス戦、通常戦ともに役立ちそうで、こちらを使うタイミングにも悩まされた。

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アルティメットスキルの範囲に敵を引き寄せたりと、放った後の連携もいろいろと考えられそうだ。そしてなにより、ド派手でかっこいい。

 さて、ここまでの解説だけだと「近・中距離を状況に応じて使い分ける、玄人向けのクラスなのでは」と思った人もいるかと思う。重量級然とした大ぶりな通常攻撃やジャンプ突進攻撃などが多く、攻撃後の隙が大きく扱いづらいクラスというイメージも持ちやすいかと思う。

 実際に使ってみた感想としては、たしかに“重い”という印象は強かった。とくに通常攻撃は、1回横に大きく振り抜いてからさらに縦に大きく振りかぶって殴りかかるという2連撃の動作が、とにかく重い。

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通常攻撃、ジャンプ攻撃系のスキルともに、ずしりと鈍重な動作が目立つ。筆者はスピーディーなツインストライカーでプレイした後にヘヴィスマッシャーを触ったため、より重く感じた。

 だが、通常攻撃や鉄球射出など、足が止まる重い攻撃のほとんどは、回避行動(ステップ)で隙や攻撃動作そのものをキャンセルできる。危険を感じたら、ほとんどの攻撃は即座に中断して回避に移れるわけだ。

 なにより、重量感から生まれるロマン。これがじつに気持ちいい。通常攻撃ですら、他クラスの攻撃スキル並みの威力を叩き出してくれる。カートリッジをリロードする際の低くくぐもった効果音もいい。ばっちり好みだ。アクションに“重さ”を求める層は一定数いる。そういう人は安心してほしい。ヘヴィスマッシャーの重さは、絶対あなたに響く。

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渾身の一撃は、他クラスの連続攻撃の総ダメージに並ぶ破壊力を秘めている。一瞬の隙を突いて大ダメージを与え、即座に回避行動で安全を確保という立ち回りは、むしろ他の前衛職よりも簡単に感じた。

 また、敵との距離をコントロールできるスキルが豊富なのも特徴だ。敵から離れるように回避行動をしたとしても、鉄球射出や突進系スキルなどでそのままつぎの攻撃につなげやすい。前衛職らしい高い攻撃力を持ちながら、安全を重視して距離を置いても、その火力を維持できるのがとても快適だった。

 敵と距離を置くことで、ボスの範囲攻撃の予兆やほかの敵の位置、味方の状況なども把握しやすくなる。こうした後衛職が持つ強みも、前衛職の強みと同時に発揮できるわけだ。

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カートリッジの管理はそれほど難しくはない。つねにクイックリロードを狙わなくても問題なく立ち回れるという感覚だ。上級者向けの難しいクラスという印象は、まったく受けなかった。

 前衛職としてそれなりの打たれ強さがある点も使いやすさにひと役買っている。バリアや回復スキルなども持ち、それでいて強力な遠距離攻撃もある。距離を取っても攻撃手段に困らない。敵の攻撃が激しく、回避するタイミングが多い本作のバトルに適したクラスだ。

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回復はアイテムはけっこう高価。序盤のうちはそんなに入手できないため、少ない手数で敵をあっという間に倒せる点と、安全に距離を取って立ち回れる点がありがたかった。

テストを終えるたびに、利便性の向上が著しい

 筆者は『ブループロトコル』の、最初に開催されたテストにのみ参加したことがあった。実施されたのは2019年7月なので、3年半以上も前になる。今回のテストでは、ヘヴィスマッシャーのおもしろさだけでなく、さまざまな部分に改良が入っていた点に感心させられた。

 わかりやすい点で言うと、乗り物“マウント”の快適さ。以前はマウントのスタミナ消費が激しく、ほとんどダッシュ移動ができなかったのが、今回はスタミナ回復がかなり改善されていて快適。スタミナが切れても通常移動より速い。

 また、ヘヴィスマッシャーの場合、マウントから飛び降りつつ“ストライクフォール”などのジャンプ攻撃スキルを出すと、びっくりするほど高く跳べるのも楽しかった。簡単に派手な動きができるのは、アクションゲームとして大事なポイントだ。

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歩いたりダッシュしたりしている状態から、立ち止まらずにマウントに飛び乗れる点もかなり快適。

 新コンテンツの中では“アドベンチャーボード”が印象に残っている。一般的なRPGで言うところのサブクエストに近いシステムだが、位置付けは少々異なる。ボード上の各コマに設定された目標を達成していくことで報酬が得られ、達成感を感じられる。

 武器やイマジン(各種能力ボーナスを与えてくれるアクセサリーに近いもの)などの装備アイテムを製作するたびに、ランダムでオプション能力が付与される。こうなると同じ装備を何度も製作したくなるわけだが、アドベンチャーボードには特定の装備シリーズやイマジンの名前がついており、そのボードの課題をこなしていくと、対応した装備を作るための素材が自然と集まっていく。反復製作のお供にちょうどよかった。

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ボードの課題を最後までクリアーすると、装備製作の必要素材がより手に入りやすくなるなどのメリットも用意されている。

 ほかにもプレイが快適になる改良が随所に施されており、本作の完成度がテスト開催ごとに確実に上がっていることが伺える。個人的に引っかかる点があるとすれば、フィールドでの素材採集が少し面倒、くらいだろうか。マウントから降りて、一定時間立ち止まらないと採集はできない。

 ただし、これも“採取している”という、リアルさやロールプレイのライブ感をMMORPGとして表現しているということなら、十分に納得はいく。こうしたリアルさを感じる部分は各所に見られ、ユーザーの声を受けてどう変化していくのか注目したいところだ。

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採取に時間がかかるので、近くに敵がいると攻撃で採取が中断される。この点はちょっと不満に感じた。
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特定の場所で“釣り”も可能。竿を傾けて糸のテンション(張り)を調整する必要があるなど、魚との駆け引きが楽しめる。難度もなかなかに高く、ユーザーとしてはリアルさと手軽さのどちらを求めるべきか悩ましい。

 キャラクタークリエイトについても充実しており、ギザ歯やオッドアイなど個人的な好みに直撃するパーツが用意されていたのが好印象。衣装を染色することで個性も出せるので、キャラクターを着飾って愛でる楽しみをMMORPGに求める層にも満足してもらえるかと思う。

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女性キャラクターにギザ歯。とてもいい。
染色と色調の調整は、それぞれ消費アイテムを必要とする。これらの収集にモチベーションや達成感も生まれそうだ。

 最初期のテストでも感じたことだが、こうして作り上げたキャラがアニメチックなムービーシーンでそのまま動き回っているのを眺めると、独特な没入感と満足感が味わえる。この感覚は他タイトルではなかなか味わえないものかと思うので、正式配信開始となったらぜひ実際に体験していただきたい。

 ストーリーについても語りたいが、ネタバレになってしまうので控えめに。何度も驚かされる展開と、熱い物語が待っているので楽しみにしていただきたい。今回のテストで遊べた範囲だけでも、かなりの満足感が得られた。

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NPCだけでなくプレイヤーキャラクターも表情豊かに描かれるので、クールなキャラにはなり切れなさそうな点には要注意。

 総じて今回のネットワークテストでは、ヘヴィスマッシャーの“重さ”ならではの魅力と、それらを損なわない快適なプレイ感覚に加え、さまざまな改良により完成度の高まりを強く感じられた。こうなると1日も早い正式配信が楽しみでならない。

 冒頭で担当編集者も指摘しているとおり、今回行われたのはあくまでも“ネットワーク”テストだ。ゲームのおもしろさを体験してもらうテストとは少し違う。

 一定の部分を集中して遊んでもらうために、制限をかけたり反復してもらったりするわけだ。正式サービス開始後はかなりバランスが変わったように感じると思う。

 サーバーへの負荷等を確認していたのだろうが、初日に1回緊急メンテが入った以外はトラブルもなく、ローディングやパーティーマッチングもスムーズだった。いまはテストの反応を受けて修正作業の真っただ中だと思う。そう遠くないうちの正式稼働に期待したい。

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フィールドボスに挑む“チャレンジクエスト”にプレイヤーが集まり、ド派手な戦いをくり広げる。MMORPGならではのわいわい感も十分に味わえた。
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テストの最後は、プレイヤーが冒険の拠点“開拓局”の前に集まってエモートで踊りまくる。本作テストではおなじみとなったMMORPGらしい光景で締められた。いっしょに踊った皆さん、ぜひまたお会いしましょう。