美しいビジュアルと演出に引き込まれる!
いまから11年前の2012年(平成24年)3月15日は、プレイステーション3用ソフト『風ノ旅ビト』が日本で配信された日。
『flOw』『Flowery(フラアリー)』を手がけたThatgamecompanyの第3作となる『風ノ旅ビト』(原題:『JOURNEY』)。発売前はゲーマーから密かに注目されるぐらいでしたが、『ICO』や『ワンダと巨像』を手掛けた上田文人さんがTwitterで絶賛したことをきっかけに一気に知名度を上げました。
Journeyをプレイして感じたこと。
”暇潰し”のコストパフォーマンスではなく、”感動”のコストパフォーマンスの高い希有なゲーム。
こういうゲームこそ、多くの人にプレイしてもらいたい。
— 上田文人 (@fumito_ueda)
2012-03-18 02:40:57
ゲームの舞台は広大な砂の世界。プレイヤーはマントをまとった“旅ビト”を操作して山の頂にある光を目指して進んでいくことになります。ゲーム内に文字や言葉はなく、直感的に進んでいくのが特徴。ストーリーも解説されないので、プレイヤー自身が解釈をしていくことになります。
美しいビジュアルと演出、そしてグラミー賞にもノミネートされたすばらしい音楽で彩られた世界。とくに終盤の演出は圧倒的で、あまりの壮大さに心を奪われます。
操作はじつにシンプルで、左スティックで移動、右スティックでカメラ、○ボタンで光と音を出したりギミックの作動。ステージにある赤い布に触れたり光るシンボルを取ったりすることでスカーフが光り、その状態で任意のボタンを押すと飛行できるようになります。
光るシンボルを取るとスカーフが伸びていき、すべてのシンボルを集めることで白いマントに着替えることが可能に。白いマントは飛ぶ力が自動で回復するので、手軽に飛行することができました。
ちなみに、何も操作をしなかったり、セレクトボタンを押したりすることで瞑想をすることができました。なんと、瞑想はトロフィーの条件。ほかにもトロフィーはいろいろなものがあり、やり込むのが楽しかったです。
本体をオンラインにつないでいると、ほかのプレイヤーに遭遇することも。文字や音声によるコミュニケーションができないため光と音で意思の疎通を図るのですが、それがとてもエモいんです。言葉を交わせずとも行き先を提示し合ったり、謎の解きかたを教え合ったり……。相手が世界のどこにいるのか、何物なのかまったくわかりませんが、繋がりというものを強く感じさせられます。
ほかにもいっしょに瞑想をすることで獲得できるトロフィーもありましたが、限られたアクションで意志を伝えるのはなかなか大変。それだけに隣りで瞑想してくれる人と出会えたときは感動しました。
余談ですが、自分は事前情報を入れずにプレイしたので、協力してくれているのがプレイヤーキャラクターであることに最初は気づきませんでした(実際、ゲーム中にまったく説明がないですからね)。
「謎の解きかたを教えてくれるNPCがいるんだな」と思ってぼんやり遊んでいたのですが、キャラクターがこちらの動きに反応したり、アクションに失敗するところを見て、「あ、実際にプレイヤーが動かしているんだ!」とびっくり。この感動は『風ノ旅ビト』だからこそ味わえたもの。当時、自分と同じ体験をした人は多いのではないでしょうか。記憶を消して、もう一度やりたい……!
そんな本作はもともとPS3で配信されていた作品ですが、現在はPS4とPC、スマートフォンでも配信されていますので、まだ遊んだことがない人はぜひプレイしてみてください!
『風ノ旅ビト』PS Storeサイト 『風ノ旅ビト』Steamサイト 『風ノ旅ビト』App Storeでダウンロード※本記事は、2022年3月15日にアップした記事を再編集したものです。