2023年2月10日(金)に、『ハリー・ポッター』の世界を舞台にしたオープンワールドアクションRPG『ホグワーツ・レガシー』(プレイステーション5/プレイステーション4/Nintendo Switch/Xbox Series X|S/PC)が発売される。

 先行のレビューなどを確認すると、物語の舞台となるホグワーツ魔法魔術学校を中心として、建築物から授業で使う道具、生息する魔法生物まで、かなり細部まで作り込まれている。『ハリー・ポッター』ファンなら喜ぶ小ネタも満載だ。

 「『ホグワーツ・レガシー』は気になるけれど『ハリー・ポッター』は知らない」、「作品を見返したくなったけどどこで配信してるの? 」といった方たちために本稿では、映画や原作小説などを中心に、『ハリー・ポッター』シリーズの概要や配信情報についてご紹介しよう。

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※本記事には一部『ハリー・ポッター』シリーズの内容のネタバレを含みます。

映画『ハリー・ポッター』シリーズ

『ホグワーツ・レガシー』がさらに楽しくなる原作『ハリポタ』『ファンタビ』シリーズまとめ

 世界でベストセラーとなったJ・K・ローリングの小説『ハリー・ポッター』シリーズを、さらに有名にさせたのは、映画『ハリー・ポッター』シリーズの存在が大きい。映画版は下記の全8作品。

  • ハリー・ポッターと賢者の石
  • ハリー・ポッターと秘密の部屋
  • ハリー・ポッターとアズカバンの囚人
  • ハリー・ポッターと炎のゴブレット
  • ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団
  • ハリー・ポッターと謎のプリンス
  • ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1
  • ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2

 ハリー・ポッター役のダニエル・ラドクリフ、ロン・ウィーズリー役のルパート・グリント、ハーマイオニー・グレンジャー役のエマ・ワトソンらが、作中のキャラクターたちと同じように年を取り、成長しながら約10年にもわたってシリーズの撮影が続けられた。

あらすじ

『ホグワーツ・レガシー』がさらに楽しくなる原作『ハリポタ』『ファンタビ』シリーズまとめ

 主人公であるハリー・ポッターは、両親を亡くしており、叔父叔母一家にひどい仕打ちを受けながらも育てられる。やがてホグワーツ魔法魔術学校からの入学許可証を受け取ったハリーは、魔法使いとしての人生を歩んでいく。ハリーたちの前に立ちはだかるのは、“名前を言ってはいけないあの人”の通称で恐れられているヴォルデモート卿。シリーズ全体を通して、このハリーVSヴォルデモート卿という構図が描かれている。

 原作小説から再現された、ホグワーツ魔法魔術学校を中心とした魔法界の不思議できらびやかな世界と、死と隣り合わせの危険が常に潜むダークファンタジーの側面を併せ持つ作品である。

日常の隣に非日常がある魅力

『ホグワーツ・レガシー』がさらに楽しくなる原作『ハリポタ』『ファンタビ』シリーズまとめ

 『ハリー・ポッター』シリーズで描かれる魔法界は、決して異世界ではなく、マグル(魔法を使えない人間)の世界に潜むように存在している。

 普通の駅のプラットフォームに、魔法界へ繋がる“9と4分の3番線”が実は存在していることをはじめ、何か有事の際は魔法省の大臣とイギリスの首相と会談を行う取り決めがあるなど、2つの世界は互いに関わりあっている。実際、ヴォルデモート卿が起こした事件はマグルにも被害が出ているため、決して別世界の出来事ではないのだ。

 『ハリー・ポッター』シリーズは本の中、映画の中の物語だと理解するのと同時に、「実はこちらの世界にも魔法使いは存在しているのではないか」と思わせてくれる。ファンタジーの中に含まれる現実的な要素が生み出す臨場感こそ、『ハリー・ポッター』作品の魅力のひとつである。

映画『ハリー・ポッター』シリーズが観られる配信サービス

 映画『ハリー・ポッター』シリーズを観ることができる主な配信サービスは、以下の通り。

※レンタルを含む。

 また、DVDやBlu-rayボックスも発売されている。

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映画『ファンタスティック・ビースト』シリーズ

『ホグワーツ・レガシー』がさらに楽しくなる原作『ハリポタ』『ファンタビ』シリーズまとめ

 『ハリー・ポッター』シリーズのスピンオフ作品として、1作目の『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』が2016年に公開された。その後『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』、『ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密』と、2023年2月現在では3作品公開されている。原作者であり脚本を担当しているJ・K・ローリングは、このシリーズは全5部作であると公言している。

 時代設定は『ハリー・ポッター』シリーズより約65年ほど前に遡り、若かりし頃のダンブルドア校長先生が登場することでも注目を浴びた。また、魔法生物学者である主人公ニュート・スキャマンダーがホグワーツ魔法魔術学校のハッフルパフ寮出身生というのも話題となった。『ハリー・ポッター』シリーズの主要キャラクターは、グリフィンドール寮生やスリザリン寮生で多く構成されていたためだ。

 ニュートの職業が魔法生物学者ということもあって、本シリーズには魔法動物がたくさん登場する。作中で、かわいくも恐ろしい魔法動物たちの生態が描かれた。ハリーたちが使用していた教科書『幻の動物とその生息地』を執筆したのがニュート、という『ハリー・ポッター』ファンには嬉しい小ネタも満載である。

あらすじ

『ホグワーツ・レガシー』がさらに楽しくなる原作『ハリポタ』『ファンタビ』シリーズまとめ

 本シリーズは、『ハリー・ポッター』シリーズの舞台である1990年代以前、1926年から物語が始まる。

 魔法生物学者であるニュートは魔法動物好きで、ちょっと変わった“はみだし者”だ。ニュートが持ち歩いているトランクは、一見ごく普通のトランクに見えるが、かなりの特別製。トランクには無数の拡大呪文が施されており、その中はニュートが飼育する魔法動物たちの適切な飼育環境になるように設定されている。

 イギリスからアメリカに渡ったニュートは、ちょっとしたアクシデントからトランクを紛失し、魔法動物たちを街に解き放ってしまう。魔法動物を回収する中で、ニュートは悪名高い闇の魔法使いゲラート・グリンデルバルドの企みに巻き込まれていく。

“かわいい”だけじゃない魔法動物たち

『ホグワーツ・レガシー』がさらに楽しくなる原作『ハリポタ』『ファンタビ』シリーズまとめ

 ニュートは魔法動物たちを大切に思っているが(下手すると人間よりも)、魔法動物たちはその思いに応えたり応えなかったりする。彼らが“動物”であり、本能や習性をより優先するためだ。

 『ファンタスティック・ビースト』でマスコットキャラクター的な存在の魔法動物・ニフラーは、モグラのような見た目で非常に愛らしいが、破壊的な一面があるので色んな物を壊して回る。現代でもかわいい動物を飼うためには責任が伴うが、魔法動物とてそれは同じようだ。

 『ハリー・ポッター』シリーズで、知性があり人間と交流が可能なゴブリン、屋敷しもべ妖精、水中人や、恐ろしいディメンター、バジリスクなどを見てきた方は、ニフラーを見て「こんなかわいい魔法動物もいるのか」と驚いたのではないだろうか。多種多様な動いている魔法動物を見られるのが、本シリーズの魅力のひとつだ。

映画『ファンタスティック・ビースト』シリーズが観られる配信サービス

 映画『ファンタスティック・ビースト』シリーズを観ることができる主な配信サービスは、以下の通り。

※レンタルを含む。

 また、DVDやBlu-rayボックスも発売されている。

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原作小説『ハリー・ポッター』シリーズ

 原作小説には、映画版では描かれなかったシーンが多くあり、読めばキャラクターの内面をより深く知ることができる。物語の解像度が上がること間違いなしだ。

 『ハリー・ポッター』の関連書籍は静山社より出版されている。全巻一気読みしたい、とにかく物語を楽しみたいという方には、美麗イラストを使用した全20巻にもおよぶ新装版文庫セットをおすすめする。お子様へのプレゼントにも最適だ。

『ホグワーツ・レガシー』がさらに楽しくなる原作『ハリポタ』『ファンタビ』シリーズまとめ
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『幻の動物とその生息地』などの『ファンタスティック・ビースト』関連書籍

 映画原作となっている『ファンタスティック・ビースト』だが、関連書籍は存在する。

 当時、J・K・ローリングが架空のキャラクター、ニュート・スキャマンダーが書いたとして出版した『幻の動物とその生息地』は、映画『ファンタスティック・ビースト』の着想となった。また、静山社からは映画オリジナル脚本版として『ファンタスティック・ビースト』の書籍が出版されている。

『ホグワーツ・レガシー』がさらに楽しくなる原作『ハリポタ』『ファンタビ』シリーズまとめ
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舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』

 原作小説『ハリー・ポッター』シリーズから19年後を描いた舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』が、日本オリジナルキャストで公演中。2023年2月現在では、9月公演ぶんまでのチケット販売が行われている。

 本作はJ・K・ローリングが、演出家のジョン・ティファニー、脚本家のジャック・ソーンとともに作り上げたオリジナルストーリーで、ハリーの次男であるアルバス・セブルス・ポッターが主要キャラクター。日本オリジナルキャスト版では藤田悠、福山康平が演者を務める。また、父親となったハリーを、2023年5月までは石丸幹二と向井理が、6月からは石丸幹二、藤原竜也、藤木直人、大貫勇輔らが演じる。

 舞台脚本の愛蔵版として『ハリー・ポッターと呪いの子 第一部 <舞台脚本 愛蔵版>』と『ハリー・ポッターと呪いの子 第二部 <舞台脚本 愛蔵版>』が静山社より販売されている。舞台化までの道のりをまとめた公式舞台裏本『ハリー・ポッターと呪いの子 舞台裏をめぐる旅』も静山社より発売。最終章には、東京公演の舞台裏を独自取材したものが収録されている。

『ホグワーツ・レガシー』がさらに楽しくなる原作『ハリポタ』『ファンタビ』シリーズまとめ
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あらすじ

 ハリーの次男であるアルバスは、ホグワーツ魔法魔術学校への入学を控えていた。兄のジェームズ・シリウス・ポッターがグリフィンドールへ組み分けされたのと違い、アルバスはスリザリンへ組み分けされる。

 英雄ハリー・ポッターの息子という重責と戦いながらも、同じスリザリン寮のスコーピウスと親友となる。しかし、スコーピウスはドラコ・マルフォイの息子であったため、父のハリーからは交遊を絶つように説得されることに。この出来事をきっかけに、ハリーとアルバスの親子関係に更なる亀裂が入った。

 一方で、ヴォルデモート卿が敗れた平和なはずの魔法界に、再び不穏な動きが表出する。

公演情報

  • 舞台名:舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』
  • 上演期間:無期限ロングラン
  • 劇場:TBS赤坂ACTシアター
    〒107-8006 東京都港区赤坂5丁目3-2 赤坂サカス内
  • 公演日:不定期
    公式サイトにて全スケジュール記載。

チケット情報

  • 2023年5月まで
    SS席-17000円
    S席-15000円
    S席(6歳~15歳)-12000円
    A席-13000円
    B席-11000円
    C席-7000円
    9と4分の3番線シート-20000円
    ゴールデン・スニッチ チケット-5000円
  • 2023年6月以降
    SS席-17000円(平日)、19000円(土日祝)
    Sプラス席-16000円(平日)、17000円(土日祝)
    Sプラス席(6歳~15歳)-12000円(平日)、12000円(土日祝)
    S席-15000円(平日)、16000円(土日祝)
    S席(6歳~15歳)-12000円(平日)、12000円(土日祝)
    A席-13,000円(平日)、14000円(土日祝)
    B席-11,000円(平日)、12000円(土日祝)
    C席-7,000円(平日)、7000円(土日祝)
    9と4分の3番線シート-20000円(平日)、22000円(土日祝)
    ゴールデン・スニッチ チケット-5000円(平日)、5,00円(土日祝)

※チケットの購入にはホリプロステージ、もしくはTBSチケットの会員登録が必要。
※購入期限はTBSチケット:各公演2日前の22時まで、ホリプロステージ:各公演開演時間の1時間前まで。
※当日券は各公演開演の1時間前より劇場窓口にて先着順に販売。

日本で楽しめる『ハリー・ポッター』魔法ワールドのテーマパーク

 2014年にユニバーサル・スタジオ・ジャパン内にオープンした“ウィザーディング・ワールド・オブ・ハリー・ポッター”や、東京都としまえん跡地に建設され、2023年オープン予定の“ワーナー ブラザース スタジオツアー東京-メイキング・オブ・ハリー・ポッター”をご紹介。『ハリー・ポッター』の世界を実体験可能な、楽しいアトラクションが目白押し!

USJ ウィザーディング・ワールド・オブ・ハリー・ポッター

 2014年にユニバーサル・スタジオ・ジャパン内にオープンしたエリアのひとつで、ホグワーツ魔法魔術学校やホグズミード村が忠実に再現されている。

 エリア内には4D型のライドアトラクション“ハリー・ポッター・アンド・ザ・フォービドゥン・ジャーニー”や、魔法動物・ヒッポグリフに乗って空を翔けるライドアトラクション“フライト・オブ・ザ・ヒッポグリフ”が存在する。

 また、ホグズミード村では魔法を使用できる箇所が複数存在している。専用の杖“マジカル・ワンド”を使用することで、雪を降らせたり、大鍋から水を噴出させたりすることができる。“マジカル・ワンド”は、ホグズミード村内にある杖専門店“オリバンダーの店”で手に入る。

『ホグワーツ・レガシー』がさらに楽しくなる原作『ハリポタ』『ファンタビ』シリーズまとめ

 ホグズミード村にはオリバンダーの店以外にも、ゾンコのいたずら専門店やハニーデュークスなどの、原作に登場した店がずらりと並ぶ。また、ホグズミード村の老舗パブ兼宿屋である“三本の箒”では、ハリーたちもお気に入りの“バタービール”を注文可能だ。

『ホグワーツ・レガシー』がさらに楽しくなる原作『ハリポタ』『ファンタビ』シリーズまとめ
『ホグワーツ・レガシー』がさらに楽しくなる原作『ハリポタ』『ファンタビ』シリーズまとめ

ワーナー ブラザース スタジオツアー東京-メイキング・オブ・ハリー・ポッター

 東京都としまえん跡地に建設されるワーナー ブラザース スタジオツアー東京-メイキング・オブ・ハリー・ポッターは、2023年にオープン予定である。『ハリー・ポッター』シリーズや『ファンタスティック・ビースト』シリーズの世界を体験できるウォークスルー型のエンターテインメント施設だ。『ハリー・ポッター』の屋内型施設としては世界最大規模となる。

 ダイアゴン横丁やホグワーツ魔法魔術学校の大広間などのセットが間近で体験でき、炎のゴブレットや杖などの魔法道具、各キャラクターの衣装の展示などが行われる予定だ。レストランやカフェも併設され、バタービールや英国のフード、スイーツが楽しめる。ぜひ、足を運んでみてはいかがだろう。

『ホグワーツ・レガシー』がさらに楽しくなる原作『ハリポタ』『ファンタビ』シリーズまとめ
『ホグワーツ・レガシー』がさらに楽しくなる原作『ハリポタ』『ファンタビ』シリーズまとめ
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