WB Gamesよりリリースされる、プレイステーション5/プレイステーション4/Nintendo Switch/Xbox Series X|S/PC用のオープンワールドアクションRPG『ホグワーツ・レガシー』。

 あの伝説的な魔法ファンタジー世界を体験できる本作について、先日開催されたメディア向け先行プレイ会にて開発者・Stephen Dona(スティーブン・ドナ)氏にインタビュー実施。舞台設定やゲーム制作について、魔法バトルのこだわりなどを聞いた。

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Stephen Dona(スティーブン・ドナ)

アバランチスタジオのテクニカルゲームデザイナー。『ホグワーツ・レガシー』の開発者のひとり。(文中はスティーブン)

『ホグワーツ・レガシー』開発者インタビュー。ひとりひとりの楽しみ方が違う魔法世界へ

――本作で、1800年代のホグワーツを表現するために工夫されたことはありますか?

スティーブン城の再現は本当にたいへんでした。臨場感を出して本物の場所のような感じを出すことに努めました。プレイヤーがホグワーツ城を見たときに、「本物のホグワーツだ、窓もちゃんとついていて、ドアとか窓を超えてあっちに行きたいな」と思えるような……魔法の城を目指しました。

 もう本当に最初の青写真から作りました。そして、魔法の歴史というものをぜひ正確に再現したいと思ったわけです。それでほかの魔法界を担当しているチームと一緒になってその部分を充足させていきました。

――ホグワーツには多くの秘密が隠されていますが、そのすべてをゲームに実装するのは難しいと思います。どのように取捨選択をしたのでしょうか?

スティーブンおっしゃる通り、その判断は非常に難しかったです。

 ファンの皆さまにはそれぞれ『ハリー・ポッター』シリーズの好きなポイントがあると思うので、ゲーム体験を充実させるためにも、ほぼできる限りの要素を入れたいと思いました。

 ただ、今回この魔法界の世界観を今まで楽しんでいらっしゃるお客様もたくさんいると思うので、まったく同じものを提供するのではなくて、そこに対してさらに予期していなかったこと、新しいものを取り入れたいというふうに思いました。

『ホグワーツ・レガシー』開発者インタビュー。ひとりひとりの楽しみ方が違う魔法世界へ

――今作はアバランチスタジオにとって、これまでにない規模のゲーム制作だと思いますが、どのような苦労がありましたか?

スティーブンやはりこれぐらいの規模のゲームを開発するのはいつもたいへんなのですが……今回、我々にはたくさんのチャレンジと困難や苦労がありました。

 中でもいちばんたいへんだったのは、オープンワールドなので目につく場所に行けるようにすることでした。フィールドはホグワーツ城やホグズミードだけでなく、城の背後に広がる広大な森なども含まれますからね。城や村から出てもすごい向こうのほうまで行けます。これからプレイしていけばわかると思いますが、角を曲がったらまったく知らない光景が広がっている、というようなことがたくさん出てくるはずです。非常にビッグな地図プログラムなのです!  このフィールド制作は本当にハードな課題でした。

 また、世界観を出すには、そこに本当に人が住んでいて、現実にある場所なんだというフィーリングを出すことが大切です。なので、フィールドにはどんなキャラクターが住んでいるのかとか、どういう問題を持っている人たちなのかということを調べました。キャラクターの後をついて行って道の先には何があるのか、どういうことが起きているのかということも含めて作り込みました。

 そのようにして制作した『ホグワーツ・レガシー』の世界で、プレイヤーになるべく多くの選択肢を与えて、本当に好きなように自由にプレイできるようにしました。

――“ほとんど首なしニック”のほかにも、原作の小説や映画に登場したキャラクターはいたりしますか?

スティーブン1800年代という舞台ですので、原作や映画でおなじみのキャラクターというのはまだあの時代ではいないという中でですね……やはりこれ以上ネタバレはしたくないですが、「その中にいるだろうな」というキャラクターはいる……かな? と。

 あまりお話できないのですが、やはりファンの皆さまに「『ハリー・ポッター』の世界だ」と感じていただきたいと思って開発しました。

『ホグワーツ・レガシー』開発者インタビュー。ひとりひとりの楽しみ方が違う魔法世界へ

――“エクスペリア―ムス”や“アクシオ”など、おなじみの呪文を使った魔法バトルのこだわりを教えていただけますか?

スティーブン魔法バトルというのはこのゲームで非常に大切な要素です。魔法バトルのデザインには苦労しました。“長距離のフェンシング”というコンセプトが出たときに、アイデアがたくさんに浮かんできました。そしてシームレスなプレイ体験が実現できました。

 プレイヤーが思い描くように戦える自由さについてもこだわりました。呪文をひとつとかふたつだけ選ぶというのではなくて、食べ放題みたいな感じで多様な呪文のなかから選べるようになっています。

――戦闘中には攻撃とか強化など、通常の呪文とは別にいわゆる必殺技ようのな呪文もありますか?

スティーブンそうですね、さまざまな形の戦闘ができるようにと考えました。

 ホグワーツの授業で薬草や魔術を学び、興味を持った部分を生かして戦闘に使ってもらえればと。もちろんこの世界では闇の魔術もあります。ただ古代魔術的にはちょっと許されないので、使えるけれども……、というような形で入れました。

 また、ネタバレになってしまうので詳しく言えないのですが、古代魔術のミステリーを解くみたいた要素も用意しています。

『ホグワーツ・レガシー』開発者インタビュー。ひとりひとりの楽しみ方が違う魔法世界へ

――いわゆるやりこみ要素、エンドコンテンツというのはどのようなものが用意されていますか?

スティーブンこれもネタバレになってしまうので言えないんです。2月10日にぜひご覧になってください。我々が実現したかったのは純粋に、プレイヤーの方々が自由に好きなように遊んでいただくということです。

 何か勉強してどう成長するかなどは、人によってプレイスタイルは違うと思います。そこで「こういう成長ができるんだな」とプレイヤーひとりひとり違った喜びや感触を楽しんでほしいです。

 その結果メインストーリーが終わった後にでも、プレイヤーがずっと最後までアクティビティを楽しめるようなゲームになってます。たとえば箒で飛ぶだけとかですね、そういうことを含めて、アクティビティがたくさん盛り込まれております。

――最後に『ホグワーツ・レガシー』の発売を楽しみにしている方に向けてメッセージをお願いします。

スティーブンアバランチスタジオのメンバーも、全員がそれぞれソフトの発売と、皆さんがプレイされての反応を楽しみにしています。ぜひプレイしていただきたいと思っております。

 本当にさまざま、たくさんの楽しみかたがありますので、みなさんおひとりおひとりの楽しみかたが違うと思うんです。それを見るのを非常に楽しみにしております。みなさんにプレイしていただいて、どう思われるか感想をお聞きしたいです。