タイトルの時点でインパクト抜群なテレビアニメ『パリピ孔明』。現在アマゾンプライムビデオでは第1~12話が見放題対象になっています。突飛な題名からギャグアニメのイメージが強い本作ですが、それだけにとどまらない魅力とはいったい……?

※以下、『パリピ孔明』のネタバレを含みますので、未視聴の方はご注意ください!

 『パリピ孔明』の原作マンガは、2019年12月より講談社のマンガアプリ“コミックDAYS”にて連載がスタート。その後『週刊ヤングマガジン』に移籍するかたちで連載が続き、勢力を拡大することになりました。

『パリピ孔明』(アマゾンプライムビデオ)

 孔明とはもちろん『三国志』に登場する諸葛孔明を指していますが、おそらく誰もが「なぜ名軍師がパリピなの?」と疑問を抱くはず。その謎を解明すべくテレビアニメ第1話を見てみると、いきなり孔明が死を迎えるという衝撃的なエピソードで幕を開けます(いやまあ孔明が死ぬのは史実通りというか原作でもそうなのですが)。

アニメ『パリピ孔明』はギャグのみにあらず? 見てみたら意外とグっときた……【アマゾンプライムビデオおすすめ】
『パリピ孔明』公式サイトキャラクター紹介より

 そんな孔明が死に際に抱いたのが、「つぎの人生は命のやり取りなどない平和な世界に生まれ変わりたい」という思い。すると流れ星がキラリと輝き、気づけば孔明は(軍師姿で)現代の日本・渋谷に転生。思わず「いやなんで」とツッコまずにはいられません。

 当然孔明は自分が置かれた状況について理解できるわけもなく、ハロウィンの喧噪を目の当たりにして「ここが地獄なのですね」と解釈。その後も自身に降りかかるできごとを「地獄の責め苦」と納得するなど、まるで“勘違いコント”のような展開が続くことに……。

 やがてたどり着いたチャラめなクラブでシンガーを目指す月見英子と出逢い、孔明の2度目の人生は大きく転換します。英子の自宅でスマホの使い方を学び、とうの昔に国は滅び仲間もいないと知った孔明。

 背後で英子が始めた弾き語りを“大切な人を想う愛の歌”だと感じ、戦のない世界を願う大切な仲間たちを思い出して静かに涙を流しました。

アニメ『パリピ孔明』はギャグのみにあらず? 見てみたら意外とグっときた……【アマゾンプライムビデオおすすめ】
『パリピ孔明』公式サイトキャラクター紹介より

 ギャグストーリーが延々続くと見せかけて、孔明の抱える寂しさとひと筋の涙が情緒たっぷりに描かれる意外な展開。英子のやさしい歌声と泣き顔を見られないよう服の袖で表情を隠す孔明に、ギャグアニメだと認識していた筆者の感情はもうぐちゃぐちゃです。

 笑いと感動がバランスよく配置された本作は、第1話以降も見どころが盛りだくさん。英子の軍師として孔明がめぐらせる策や歌手の96猫さんが担当する劇中歌、アニメーション制作のP.A.WORKSが描くきらびやかな映像などさまざまな魅力がたっぷり詰めこまれています。

アニメ『パリピ孔明』はギャグのみにあらず? 見てみたら意外とグっときた……【アマゾンプライムビデオおすすめ】
Amazonより

 諸葛孔明が現代に転生する奇想天外な物語とパリピ感あふれる世界に、あなたも酔いしれてみては?

※Amazon Prime Videoの配信情報は記事制作時のものです。

『パリピ孔明』(アマゾンプライムビデオ)

TVアニメ「パリピ孔明」MV風PV第3弾